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蒼星のレクイエム  作者: ノザキ千溜
交易惑星ヴェルティス編
19/63

機械音痴なナックル

今回はギャグ回だよ!

その夜、セリナが宇宙船に入ってくると、手にはいくつかの

小型デバイスを持っていた。

「みんな、渡しそびれていたけど、これから各自連絡が取れるようにギルドから携帯機を支給するわ。」と、彼女はテーブルにデバイスを並べた。黒と銀のボディに、微かに光るスクリーンを持つその機器は、通信、敵の索敵、簡易地図表示など多機能を持つものだった。

「カイロ・ルミスの本拠地に向かう前に、これで連携を強化してね。使い方は簡単だから、すぐに慣れると思うけど…」とセリナが説明を始めると、部屋にざわめきが広がった。


アレキサンダーが最初に手を伸ばし、デバイスを手に持つ。「おお、軽いな。こいつでみんなの位置も把握できるのか?(まるで地球のスマホみたいだな…)」と興味津々に画面を見つめた。ザルクが隣で笑いながら、「お前、迷子になりそうだから絶対なくすなよ」と軽くからかう。

アレキサンダーは「うるせぇ、どっちかでいえばお前の方だろ」と言い返した。

カイラはデバイスの機能を冷静にチェックし、「索敵範囲が半径50メートルか。悪くないわ。けど、使いこなせるかどうかは訓練次第ね」と分析的な口調で呟く。彼女の手元では、すでに地図が表示され、周囲の地形がリアルタイムで更新されていく。ナックルが「俺、こういう機械は苦手だな…」と少し戸惑った表情でデバイスを手に取ると、リナが「大丈夫だよ、ナックル!一緒に練習しよう!」と明るく励ました。リナの無邪気な笑顔に、ナックルも「頼むよ、リナ。教えてくれ」と少し照れながら頷いた。


セリナが「では、簡単なテストをしてみましょう。互いの位置を確認し合って」と指示を出すと、みんながデバイスを起動。すると、アレキサンダーの画面にザルクの位置が赤い点として表示され、逆にザルクのデバイスにはアレキサンダーの位置が紫の点として映った。「おお、ちゃんと映るな!ザルク、お前今ここにいるよな?」とアレキサンダーが確認すると、ザルクが「当たり前だろ。お前もここにいるじゃないか」と笑いながら返す。しかし、次の瞬間、ナックルのデバイスが誤作動を起こし、部屋中にけたたましい警報音が鳴り響いた。

「うわっ、何だこれ!?」ナックルが慌ててデバイスをテーブルに置くと、セリナが「ちょっと待って、設定を間違えたみたいね。ナックル、電源を一度切って!」と冷静に指示。リナが「大丈夫…セリナさんに直してもらおう!」と寄り添い、なんとか警報を止めた。カイラは小さくため息をつき、「訓練が必要ね…」と呟き、皆が笑った。


騒動が収まると、みんなでデバイスの機能を試しながら雑談が始まった。

セリナが「この携帯機、連絡先を交換しておくと便利よ。緊急時にすぐ連絡が取れるから」と提案。

みんながデバイスを手に持ち、連絡先の交換が始まった。

カイラは少し顔を赤らめながら、

「えっと…私も交換するけど、恥ずかしいわね。こういうのは初めてだから…」と呟き、デバイスの画面を操作。

ザルクが「カイラって意外と可愛い一面があるんだなw」とからかうと、彼女は「黙れころすぞ!」とザルクに刀を抜こうとする。ザルクは恐れてアレキサンダーの背後に逃げる。アレキサンダーが「ま、まぁ、仕方ないよな。カイラの連絡先、俺も登録しとくぜ」と言い、気まずい空気を和らげた。


一方、リナとナックルは仲良しな雰囲気で楽しそうに交換を進めた。「ナックル、私の連絡先入れるね!こうやって…ほら、できた!」とリナが明るくデバイスを操作した。

ナックルが「リナ、頼りにしてるよ」と優しく返すと、リナは「うん!ナックルと一緒に戦えるの、楽しみだよ!」と目を輝かせた。二人の笑顔が部屋を明るくした。


その後、カイラがセリナに近づき、少し困惑した表情で尋ねた。「ねえ、セリナ。ナックルみたいに文章を打つのが苦手なタイプはどうすればいいんだ?返信のたびに毎回通話かけられるのは流石に鬱陶しいぞ」。ナックルがその言葉を聞き、少しムッとした表情で「ちょっとカイラ様!これでも精一杯頑張っております!」と反論する。セリナは穏やかに笑いながら答えた。「それならスタンプ機能があるわよ」

ナックルは自信満々に胸を張り、

「スタンプなら得意でさぁ!」と宣言。

すると、ザルクが呆れたように「お前のそれは物理だろーが」とツッコミを入れ、部屋に笑いが広がった。カイラが興味津々にセリナに尋ねる。

「スタンプ?なんだその機能は?」

セリナは丁寧に説明した。

「入力欄を開いたときに、絵文字・スタンプって欄があるでしょ?それを押すとスタンプの一覧が出てきて、一部有料のものがあるけど、その中から選んで押すだけで意思疎通できるわよ。だいたいは返事に使うものだからスタンプで細かい指示などは出せないけどね。」

ザルクが目を輝かせて「それは便利だな!毎日みんなに連投するぜ!!」と意気込むと、アレキサンダーが即座に

「スタ連はマジで迷惑だからやめろ」と釘を刺す。みんなが一斉に笑い出し、和やかな空気が部屋を満たした。

明日はいよいよ輝石祭だ。

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