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蒼星のレクイエム  作者: ノザキ千溜
交易惑星ヴェルティス編
16/63

ヴェルティスの盗賊団

交易惑星の地平線が宇宙船の窓に映った瞬間、緊張が走った。俺、アレキサンダー(元藤原タクヤ)は、カイラ、ザルク、リナ、ナックルと並んで制御室にいた。緑と青の惑星は希望の光を放つが、通信が途切れたまま、未知の気配が近づいている。食料と水があと1日分しか残っていない危機の中、着陸準備が始まった。

カイラがモニターを睨み、「私に任せてくれ。交渉を試みる。戦うのは最後の手段よ」と冷静に言う。青い瞳に決意が宿り、荒れていた頃のカイラは影を潜めていた。

アレキサンダー (ついこの間までアヘ顔晒しながら俺の仲間を切ってたやつとは思えんな…)

ナックルが巨大な拳を握り、「みんなを守る。俺が前衛だ」と自らを奮い立たせる。リナが不安げに俺の手を握り、「アレキサンダーお兄ちゃん、うまくいくかな…」と呟く。ザルクが笑い、「ジチュー野郎、リナを安心させろよ」と背中を叩く。

「当たり前だ。誰に言ってんだよ(ジチュー野郎呼びはいつ辞めてくれるのか……)」


宇宙船が大気圏を突破し、ヴェルティスの港湾都市ゼニーに着陸した。金属とガラスの建物が立ち並び、様々な種族が市場を賑わせる。だが、歓迎の雰囲気はなく、武装した衛兵が宇宙船の出口を囲んだ。カイラが前に出て、「私たちは補給を求めてきた。交易のルールに従う」と宣言。衛兵のリーダー、緑の皮膚を持つ異星人が冷たく答える。「資源は貴重だ。代価を払え。でないと、立ち入り禁止だ!」

俺は通貨の残りを確認するが、わずかしか残っていない。

「交渉が必要だ。技術や情報を提供できるか?」と提案。

カイラが頷き、「私たちの宇宙船の原子力システムの一部を教える。ただし、限定的にね」と付け加えた。衛兵が一瞬考え、

「交渉は受け入れる。だが、監視下で進めろ」と条件を提示。取引が始まるかに見えたその時、遠くから爆発音が響いた。


市場の喧騒が止まり、煙が上がる。武装した集団が現れ、衛兵を攻撃し始めた。リーダーらしき男が叫ぶ。

「この惑星の資源は俺たちのものだ!外来者は排除!」

黒い装甲に覆われ、赤い目が光る異形の戦士たち。カイラが刀を手に、「私たちが引き起こしたわけじゃない…だが、戦うしかないか」と呟く。荒れそうな気配を抑え、深呼吸した。


すかさずナックルが一撃で敵の装甲車を砕く。ナックルは

「リナ、下がって爆発に巻き込まれた人の治療をしてくれ!」と叫んだ。リナが癒しの炎を準備しつつ、

「みんなを助ける!」と叫ぶ。ザルクは久々の戦闘なので嬉々として溶岩槍を構え、

「ジチュー野郎、連携しろ!」と俺に合図。俺はリナが一般人を全員避難させたタイミングを見計らって毒霧を撒き、敵の動きを鈍らせた。

戦闘は激化し、市場が混乱に包まれる。

だがさすがカイラ、宇宙最速。あっという間に敵のリーダーの首を斬り落とした。

部下たちは皆、戦意を喪失した。

ザルク「あいつが味方になってくれて良かったな…マジで」

アレキサンダー「だな…」

その後、まもなくして衛兵が援軍を連れて戻った。その中のリーダーが近づき、

「お前たちの力を認める。補給を許可する。だが、この惑星は最近治安が不安定だ。補給が終わり次第、早急に去れ」と警告。

カイラは「了解した。感謝する」と応じ、交易が再開された。

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