表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
蒼星のレクイエム  作者: ノザキ千溜
宇宙海賊ブルーホーン襲来編
11/63

長老の覚悟

灰燼の星の昼、溶岩地帯は混戦の嵐に包まれていた。俺、アレキサンダー(元佐藤タクヤ)はザルクと共に、カイラの圧倒的なスピードに立ち向かっていた。1日1回の「一撃奪取(トップギア)」で"必ず何よりも速くなる"

ザルクの翼と肩を斬り、俺の腹を裂いた彼女の刀と短刀ダガーナイフがまだ目に焼き付いている。

ザルクが息を切らしながら言う。

「ジチュー野郎…もう一踏ん張りだ。お前の毒、頼む…」

部族のドラゴノイドが後退し、リナがいう。

「アレキサンダー、勝てるよね…?」

俺は頷き、決意を固める。

「行くぞ、ザルク!」

俺は毒針を高く掲げ、体内で熟成した毒を解放。ドラゴノイドには無害だが、多種族に致命的な毒霧を数百メートルに噴射し瞬時に拡散させた。周辺に生息していた溶岩獣たちは瞬時に絶命。霧は極めて繊細で透明に近く、カイラの超スピードでも避けきれずに吸い込んでしまう。風に乗り、戦場全体を覆う。

カイラが一瞬咳き込み、動きが鈍る。「何!?この霧…!」だが、彼女の目は依然鋭く、刀を構える。衰え始めても、ザルクと俺を同時に相手し、互角以上の強さを発揮。短刀でザルクのドラゴンテールを弾き、刀で俺の毒針をいなす。

「雑魚の毒で私を止められると思うな!」カイラが吼え、二刀流で攻め立てる。ザルクがカイラの前後に炎の分身体を2体作り、陽炎で姿をぼやけさせつつ、溶岩槍を投げる。だが、カイラはスピードで分身体を切り裂き、槍を刀で弾いて、陽炎を看破してザルクの右耳を削いだ。

ザルク「陽炎でオレの輪郭を捉えるのは困難になっていたはずっ…それなのに!」

俺は毒針を振り、腐敗毒を直接カイラに浴びせる。彼女の動きがさらに遅くなり、青い皮膚に黒い斑点が広がる。それでも、カイラは笑う。「まだ…まだだ…!」と、刀でザルクの左目を斬り、短刀でオレの右大腿部を突き刺す。

「くそっ…毒が回ってるはずなのに…!」俺が歯ぎしりする中、戦場全体が混戦に。カイラの仲間100名の宇宙海賊が部族を襲い、ドラゴノイドたちが苦戦していた。長老が杖を振り、爆炎で海賊を焼き払うが、数が多い。リナが叫ぶ。

「おじいちゃん、気をつけて!」

長老が戦場を見渡し、決断する。

「リナ…お前は下がれ。この命に変えても部族を…守る。」彼の目は覚悟に満ちていた。老いた体に鞭打ち、命を燃やす選択を取る。杖が赤く輝き、全身から爆炎が迸る。

かつてドラゴノイド史上最強の火力を誇った長老の全盛期の力――「爆炎覇王」が復活し始めた。

「うおおおっ!」

長老の咆哮と共に、溶岩地帯が揺れる。炎の渦が100名の海賊を飲み込み、一部が灰に。だが、老体は限界に近づき、息が荒くなる。リナが泣き叫ぶ。「おじいちゃん!やめて!」


カイラが毒霧を吸わないために息を止めながら戦いを続行。だが無理が祟って次第に不利になっていく。ザルクがドラゴンテールで彼女を叩きつけ、俺が毒針で追撃。だが、カイラもすかさず反撃し、互角の攻防が続く。


長老の爆炎が弱まり、海賊が再び部族を圧倒。

長老が膝をつき、血を吐く。

「リナ…すまん…」長老の声が途切れ、炎が消えかける。

部族が絶望に沈む中、俺は拳を握る。長老の犠牲を無駄にしない。カイラを倒し、リナを守る!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ