特別編第1話 日々の疲れ
四神の土産話を聞きましょうか。
燐「たこ焼き美味しーい!」
雷斗「おい、あんまり騒ぎすぎるなよ。」
水葉「風露!これみて!」
風露「はいはい。ちょっと待って。」
これは、休日を貰った四神のお話である。
時は数日前に遡る。
燐「ねぇー。流石に疲れたよー。」
水葉「私もー。」
氷華「んな事言ったってしょうがないだろ。あいつらがいつ襲って来るか分からないんだから。」
風露「私も疲れたよ。どんだけ仕事あるの?」
拓真「これでも氷華さんが分身体を送ってくれてるんですよ。その分仕事が減ってます。」
雷斗「だとしても一人1日300件はあるぞ。氷華は分身体を出せるからいいが、俺らは本人が行くから疲れも溜まるんだよ。」
氷華「お前らも分身体出せばいいだろ。」
雷斗「簡単に言うなよ。お前と違って長くはもたせられないんだからな。」
燐「とにかく疲れをとりたーい!」
氷華「どうする?こう言ったら聞かないぞ?」
拓真さんが少し考えてた。
拓真「はぁ。仕方ありませんね。では大阪へ旅行にでも言ってきてはどうでしょう。」
燐「ほんと!?やったー!」
水葉「まさかそんな話が拓真さんから来るなんて!そしたら急いで支度しないと!」
風露「大阪なんていつ以来かな。」
雷斗「テンション上がるな。」
こうして四神の旅行が決まったのだった。
燐「いやー、こんな事もあるんだね。」
雷斗「言ってみるもんだな。」
水葉「ねぇねぇ。次は大阪城行かない?」
風露「その前にちょっと休憩したいんだけど。」
そんなこんなで、四神は旅行を楽しんでいた。
その頃氷華達はと言うと
氷華「全くあいつらは。どうしてあんなにわがままなんだ。」
拓真「すみません。氷華さんの負担を減らす為に四神の方々にも声をかけたのですが。」
氷華「まぁそのおかげで咲達と交流もできたからいいけどさ。にしても珍しいな。拓真さんが旅行を勧めるなんて。」
拓真「ふっふっふ。いつまでも踊らされる俺じゃないですよ?」
そういうと拓真さんが1枚の資料を取り出した。
氷華「これって。」
拓真「今度は俺が利用する番ですよ。」
氷華「.....流石だな。こりゃあいつら帰ってきたら文句言うぞー。」
燐「着いたー。懐かしいなぁ。」
風露「最後に来たのは何時だっけ?」
雷斗「20年振りくらいじゃない?」
水葉「早く見て回ろうよ!」
そうして4人は大阪城の中を見て回った。
雷斗「やっぱり和はいいな。かっこいい。」
風露「落ち着くよね。家も和風にしようかな。」
水葉「この虎、いつ見てもよくできてるよね。」
燐「ほんとに昔の人が作ったの?」
雷斗「昔の人って、俺らより長生きの人はいないだろ。」
燐「それもそっか!」
風露「あまりその話はしない方がいいよ。いつ誰が聞いてるか分からないんだから。」
燐「あ、ごめんごめん。」
水葉「じゃあ次に行こー!」
そう言って4人が移動しようとした時
客「キャー!」
突然悲鳴が聞こえた。
雷斗「なんだ?悲鳴?」
水葉「一応見に行こうか。」
燐「お客さん同士の揉め事とかであってー。」
そして悲鳴が聞こえた所へ向かうと、そこには1人の男が暴れていた。
男性「ぎゃはは!久しぶりの肉体だ!」
燐「なんだあの人。変なこと言ってるな。」
水葉「そんなことより速く止めないと!」
雷斗「なら俺がやる。」
風露「それが1番速いですね。」
そう言って雷斗が前に出る。
雷斗「そこのお客さん。あんまり暴れちゃだめだよ。」
男性「あ?なんだお前!」
そう言って男性が身体中から刃物を出した。
雷斗「んなものここで出しちゃだめだろ。」
雷斗はそういうと凄まじい速さで男の背後に回り込み、首元を強く叩いて気絶させた。
男性「が、がぁ。」
男がその場に倒れ込む。
燐「さっすがー。」
水葉「やっぱり揉め事は雷斗が適任だね。」
雷斗「あんま嬉しくないんだが。」
お客さん「あ、ありがとうございました!」
一連の流れを見ていたお客さんから拍手が飛ぶ。
雷斗「いえいえ、そんな大したことはしてませんよ。」
風露「皆んなー。警察来たよー。」
その男は風露が呼んでいた警察によって連れていかれた。
雷斗「全く。旅行に来たってのにまさかこんなことに巻き込まれるとは。」
燐「まぁこれくらいならいいでしょ。さぁ、旅行の続きを楽しもー!」
水葉「なら早く上に向かおうよ!」
風露「そうだね。お土産とかも買いたいし。」
しかし、この時4人はこの大阪の地でさらなる面倒事に巻き込まれるなんて思いもしなかったのだった。
雷斗「ここが今回泊まるホテルか。」
燐「随分いいところだね。」
そのホテルはいかにも高そうな雰囲気を纏っていた。
風露「とりあえずチェックインを済ませて、早く部屋に行こう。」
水葉「そうだね。」
そうして4人が部屋に入り、少しくつろいでいた時、スマホが鳴った。
水葉「電話?あ、拓真さんからだ。」
風露「何かあったのかな?」
そして水葉が電話にでる。
水葉「はーい。もしもーし。」
拓真「どうも。旅行は楽しんでいますか?」
水葉「うん。楽しんでるよ。それでどうしたの?」
拓真「実は今日、大阪城で暴れた男性から魔人の反応がありました。恐らく、例のあの件であるかと。」
水葉「えぇー。今回は旅行しに来たのにー。」
そして水葉がスピーカーをONにした。
拓真「今回の魔人のランクはBランクでした。今まで比べてランクが上がっています。」
雷斗「なんでこうも頻繁して起きてるんだ?」
燐「最近あのセロとかいう奴らが魔界の穴を作りまくってるせいでその穴から出てきてるんじゃないか?」
拓真「原因は探っていますが、未だ確たる情報はありません。旅行中申し訳ありませんが近くでもし何か異変があれば対処をお願いします。」
水葉「まぁしょうがないよね。」
風露「四神としてそれくらいの対応はするよ。」
拓真「よろしくお願いします。では」
そうして電話は切れた。
雷斗「最近取り憑かれる人が続出してるのは聞いたけど、いくらなんでも頻度が多くないか?」
水葉「誰かが裏で意図を引いてるんだろうけどね。」
燐「あんまり考えたくはないけどな。」
風露「そうだね。予想も外れてて欲しいよね。」
水葉「まぁ今そんなことを気にしてても意味無いでしょ。今回は旅行なんだからそっちに集中しよ!」
燐「それもそうだな。よし!じゃあ風呂に行こうぜ!」
雷斗「明日も色々見て回りたいからな。早く寝るためにも、行くとするか。」
アルドフ「というわけで、私は生徒達を襲うので関西の方の襲撃は任せました。」
?「わかった。やり遂げて見せよう。」
そう言ってその者は立ち去って行った。
ベルザ「アルドフ。奴は何者だ?」
アルドフ「彼は私の弟ですよ。我がロールビア家の末っ子です。性格はちょっと荒々しいですが、才能だけで言えば我が兄弟の中でトップかもしれません。」
ローザ「へぇー。なんか面白そうだね。」
その時、たまたま通りかかったローザが割って入ってきた。
ローザ「ねぇ。ちょうど今暇だし、ちょっとついてってもいい?」
ベルザ「構わないが、邪魔はするなよ。」
ローザ「大丈夫大丈夫。見るだけだよ。」
次回!
4人の内の1人に魔の手が




