第47話 陽気な奇術師
前回の謎の声の正体は?
咲「(こいつ、セロと同じような雰囲気を持っているな。)」
碧「悪いけど、咲が首を縦に振ることなんてないよ。」
アルドフ「あなた方は邪魔ですね。」
そう言うとアルドフの後ろから大量の兵が出てきた。
アルドフ「あなた達の相手はこの兵士ですよ。」
その言葉と同時に兵士たちが突っ込んでくる。
碧「丁度いいや。新しい妖怪を試してやる!憑依、雪女!」
その言葉と同時、碧の周りを雪が覆った。雪が晴れると、碧の服は青白い着物となっていた。
雫「おお、いつの間にそんなのを。」
碧「行くよ、乱吹雪」
そう言うと、碧は広範囲の吹雪を放った。それにより、相手の兵士は氷漬けにされた。
アルドフ「なるほど。なかなか優秀なようですね。」
咲「よそ見してる場合?」
その瞬間、私はアルドフに蹴りを放った。
アルドフ「おお、これはこれは。」
しかしアルドフはその攻撃を受け止めた。
咲「ちっ!(強い。)」
アルドフ「人の身で吸血鬼を語るなどおこがましい。早くベルザ兄さんを差し出しなさい!」
そう言うとアルドフの体から大量の血液の斬撃が出てきた。
咲「(大変だけど、躱せる!)」
私はその斬撃を全て躱してみせた。
アルドフ「この程度ではダメですか。」
咲「舐めないでよね。」
長期戦になる事を覚悟していた時、
?「楽しそうだね。俺も混ぜてよ。」
その言葉が聞こえたと同時、アルドフの足元が爆発した。
アルドフ「くっ!(何が起きた?)」
アルドフは直撃は回避したが、余波により少し吹き飛ぶ。
咲「....まさか来るとはね。」
そこにいたのは、ウッキウキの顔を見せたロキだった。
ロキ「面白そうな相手じゃん。俺にやらせてよ。」
咲「いいよ。好きなだけやってて。」
碧「よし!じゃあ行こう!」
雫「はい!」
私達はロキの横を通り過ぎ、学校へ向かおうとする。
アルドフ「それを許すわけないでしょう!」
ロキ「それはこっちのセリフだよ!」
アルドフは妨害しようとするが、ロキがレーヴァテインを取り出し一振りする。それにより、火球が放たれ、それがアルドフを襲った。
アルドフ「くっ!面倒ですね!」
その隙をついて、私達はアルドフの横を抜けた。
ロキ「さぁ、遊ぼうぜ!」
アルドフ「あなた、邪魔ですね。」
ヴリトラ「くっ!(何故だ!何故押し切れない!)」
カーリー「何なの君!なんで私達2人を相手にしてるのに平気なの?」
冬季「お前らがその程度ってことだ。」
その頃、冬季はヴリトラとカーリーを相手に互角以上に戦っていた。
ヴリトラ「仕方ない、本気を出そう!」
そういった途端、ヴリトラの体が変化した。背中からは翼が生え、体全体の筋肉が隆起した。
冬季「(身体強化とはまた違う。まるで悪魔になったような。)」
ヴリトラ「うぉぉぉ!」
ヴリトラが凄まじい勢いの突きを放つ。
冬季「ちっ!(さっきよりパワーもスピードも上がってやがる!)」
冬季が少しずつ押され始める。
カーリー「いいわね、ヴリトラ。このままいくわよ!」
冬季「(このままだとやばいか。仕方ない。)」
その時、冬季から白いオーラが出てきた。
冬季「後で怒られたらお前らのせいにするからな。」
ヴリトラ「!?(なんだ?この冷たいオーラは。)」
カーリー「やばいわね。」
次の瞬間、凄まじい衝撃がヴリトラとカーリーを襲う。
冬季「氷神、霜凪氷華。後悔しながら死ぬといい。」
ヴリトラ「(この、見るもの全てを凍りつかせるかのような視線。)」
カーリー「(でも、強い力になるほど私の能力が活きる。)」
氷華「さぁ、かかってこい。」
隼司「なんだよこれ!鬱陶しいな!」
観月「まさに多勢に無勢。どうすれば。」
沙羅?「ははは!所詮は学生。この程度か!」
隼司くん達は、無数に増える軍勢に苦戦していた。
沙羅?「さぁ、このまま終わらせてやる!」
そして多数の魔物が2人に襲いかかる。
隼司「うわー!...って、そろそろいいか?」
椎名「うん。ナイス。」
その言葉と同時、椎名さんが謎の玉に火をつけ、地面に叩きつけた。
沙羅?「な!(何をした。このピンクの煙に何が...)」
その煙を嗅いだ途端、魔物達は急に穏やかになり、その場に座り込んだ。
沙羅?「な、何だと!」
観月「見事。」
椎名「昔からこういうの得意なんだよね。」
沙羅?「お前ら、何をした!」
隼司「魔物が好きな匂いのする煙玉さ。椎名はこういうのに長けてるからな。」
椎名「戦闘スタイル上、こういうのを即席で作るのも必要なスキルなんだよね。」
隼司「さて、魔物が操れないお前はどうする?」
沙羅?「くっ!学生ごときに負けるような身体能力はしてないぞ!」
そう言って沙羅さんが突っ込んでくる。
観月「愚かな。」
しかし、それは観月くんにより簡単に止められた。
沙羅?「がっ!う、腕が(なんて力してやがる!)」
隼司「終わりだよ。」
隼司くんはそう言って鳩尾を思いっきり殴った。
沙羅?「がはぁ!」
その一撃を受けた沙羅さんは気絶した。
隼司「よし、これでOK。椎名、彼女を頼む。」
椎名「了解。」
隼司「よし、じゃあ手助けに行くぞ。」
観月「心得た!」
次回!
乱入者登場!




