第46話 打開策
果たしてどう対処するのか!
智之?「そろそろ限界なんじゃないか?」
誠一郎「くっ!(そろそろ喉が...)」
誠一郎が限界になりそうな時、
神宮寺「完全龍化!」
神宮寺がドラゴンに変化した。
神宮寺「誠一郎、あと15秒もたせろ!」
そう言って神宮寺が湊を抱えて離れていった。
誠一郎「(おい!どういうことだよー!)」
智之?「ははっ!見放されたか。」
誠一郎「(いや、何かあるはずだ。15秒くらい持たせてやる!)」
神宮寺がどんどん距離を離していく。
神宮寺「ここならどうだ?」
湊「あぁ、十分だ。」
神宮寺「なら俺は戻るぞ。」
湊「あぁ、頼む。」
そう言って神宮寺が戻って行く。
誠一郎「がっ!(も、もう。)」
その時、誠一郎の喉が限界に達した。
智之?「ようやくか。なら、すぐに終わらせよう。」
そう言って智之くんが言葉を言おうとする。
智之?「爆ぜ...」
湊「ここだ!」
その瞬間、突如湊が智之くんの後ろに現れ、口元を防いだのだ。
智之「!?(馬鹿な。一瞬でここに来ただと?魔力は感じなかった!)」
湊「新技、『影移り』。魔力を漏らさず相手の影に忍び込み背後に現れる技だ。」
誠一郎「お、おお。そんなのあったのか。」
智之「うぅぅぅ!」
湊「無駄だよ。もう君が声を発することは出来ない。」
次の瞬間、莫大な魔力反応がこちらに迫ってきた。
神宮寺「湊、逃すなよ?」
智之「!!(まずい!)」
そこには魔力を限界まで溜めた神宮寺が来ていた。
神宮寺「龍神一閃!」
そのエネルギーを自身の爪に纏わせ、神宮寺は智之くんを斬り裂いた。
智之?「が、はぁ。」
その斬撃を受けて、智之くんに取り付いたやつの意識が消えた。
誠一郎「お、おい。大丈夫なのかよ。」
神宮寺「手加減はした。致命には至ってない。」
湊「とりあえず止血止血!」
誠一郎「にしても、俺に何も言わず置いてくなんて酷いぜ。」
神宮寺「お前に作戦伝えても高音のせいで大声で言わなきゃいけないしそしたらあいつにも聞こえかねなかったからな 。」
湊「しかも、神宮寺がエネルギー溜め始めたら絶対警戒してくるし、俺が急に影の中に消えたら何してくるか分からなかったからな。念の為に離れたんだよ。」
誠一郎「ま、まぁそうか。」
湊「とりあえず、止血は済んだ。学校に戻るぞ。」
【補足】
影移りは影の中に隠れていることになるので周りの音も普通に聞こえます。誠一郎の高音を避けたかったのかもしれません。
知鶴「はぁ、はぁ。」
椿?「もう息切れとは、体力ないな。」
知鶴「うっさい!」
知鶴が薙刀で斬撃を飛ばす。
椿?「リーチはあるが、当たらない。」
その隙をついて椿さんがナイフの突きを放つ。
穂乃香「させません!」
しかし穂乃香が横から斬撃を飛ばし、それを防ぐ。
椿?「(パワーが上がったか。)」
椿さんが1度距離をとる。
椿?「ならこれを使うか。」
そう言って椿さんは謎の薬が入ったカプセルを飲み干した。
椿?「ぐぐぐ、くっはっはっは!」
穂乃香「あれはまさか、ステロイド?」
知鶴「それも見たことないくらい強力よ。あんなの使ったら肉体が持たないわ。」
穂乃香「なら、どうすれば。」
知鶴「私に作戦があるわ。もう一度付き合ってくれる?」
穂乃香「もちろん、いくらでも。」
知鶴「なら、私が指示するまで動かないで。」
そう言って知鶴が前に出た。
知鶴「さぁ、終わったならかかってきなさい。」
椿?「血迷ったか!ならお望み通り終わりにしてやろう!」
そう言って椿さんが突っ込んできた。その瞬間、
知鶴「あなた馬鹿ね。」
椿?「!?」
次の瞬間、椿さんの足元に魔法陣が展開されて、そこから再び粉状のものが降り注ぐ。
椿?「(魔力反応が無かった。まさか設置型か?)」
椿さんが再び薬を飲もうとした時、
知鶴「穂乃香!今よ!」
穂乃香「はい!」
その薬を飲む前に、穂乃香が椿さんを押さえ込んだ。
椿?「な!離せ!(自らこの中に来るだと?)」
穂乃香「離しません。100%解放!」
椿?「な!(なんて力だ、抜け出せない!)」
知鶴「終わりよ、眠りなさい。」
その言葉を聞いたと同時、椿さんは眠りに落ちた。
穂乃香「はぁ、はぁ。」
知鶴「よくやってくれたわ。穂乃香。」
穂乃香「いえ。この程度の時間息を止めるなど造作もありません。しかし、最初から私が拘束していれば良かったのでは?」
知鶴「さっきあいつに『強制睡魔』は見せちゃったし、警戒されてると思ったから念の為、罠を使ったのよ。」
穂乃香「なるほど。」
知鶴「さぁ、行きましょう。かなり強めにしたから1時間は起きないはずよ。」
悠真?「ははは!どうした?手も足も出ないか?」
咲「くっ!(まさかこんなこともできるなんて。)」
冬季「......」
私達の前にいたのは、さっきまで悠真くんだったものだ。しかし、その姿はそれぞれ、冬季、湊、神宮寺くんとなっていた。
雫「はぁ、はぁ。(なんですかこれ。まるで本人と戦ってるみたいです。)」
神宮寺「......」
碧「これは、えぐいね。」
湊「......」
悠真?「じゃあ、そろそろ終わらせようか!」
次の瞬間、3人が一斉に襲いかかる。
碧「まずいね。」
雫「くっ!(このままではやられます!)」
咲「......」
雫「咲さん!来てますよ!」
咲「(これが、冬季達だって?)ふざけるのも大概にしろ。」
次の瞬間、私は血液パックを飲み干し完全な吸血鬼化をした。
咲「はぁ!」
私は冬季に無数の斬撃を放った。
冬季「......」
その斬撃を受けた冬季は塵となって消えた。
悠真?「何?」
咲「こんなボンクラが冬季なわけないでしょ。(あんな斬撃は冬季には当たらないしね。)」
碧「嘘(速すぎて見えなかった。)」
その瞬間、湊の影が襲いかかる。
碧「おっと!(....なるほどね。咲の反応が分かるよ。)」
雫「碧さん!」
その言葉と同時に神宮寺くんが炎を放つ。
雫「シールド!(これは....)」
その攻撃を受けた2人がにやける。
碧「なーんだ、見た目だけかー。」
雫「そうですね。」
次の瞬間、2人がそれぞれ能力で攻撃を仕掛ける。
碧「憑依、かまいたち!そして風の斬撃だよ!」
雫「サラウンズシールド!クラッシュ!」
その攻撃により、湊と神宮寺くんも塵になった。
碧「湊がこんな斬撃防げないわけないしね!」
雫「神宮寺くんなら、こんなシールド破壊してしまいますよ。」
悠真?「ちっ!(見た目と能力は知っていたから再現できると思ったが、無駄だったか。)」
次の瞬間、私は悠真くんの眼前に来ていた。
咲「喰らえ!」
悠真?「馬鹿が!何回やっても当たるか!」
そうして悠真くんが再び位置を入れ替える。
悠真?「馬鹿の一つ覚えだな!」
咲「誰が馬鹿だって?」
悠真?「何!?」
悠真くんが位置を入れ替えたが、私は既に眼前にいた。
悠真?「(馬鹿な!人の身体能力と反射神経を超えている!)」
咲「人と思った?」
次の瞬間、私は強烈な蹴りを放つ。
悠真?「がはぁぁぁ!」
それを喰らった悠真くんは前のめりに倒れた。
咲「私、今は吸血鬼なの。」
こうして私達は悠真くんを撃破した。
雫「やりましたね!咲さん!」
碧「にしても、どうして急にこんなことに?」
ベルザ「この子、取り憑かれてますね。」
咲「取り憑かれてる?」
ベルザ「ええ。魔界には体を持たない魔人が大勢います。そいつらが取り付いているのでしょう。」
碧「どうにかできないの?」
ベルザ「肉体の主導権を奪えばいいのです。魔人が弱ってる今のうちに取り戻せればいいのですが。」
咲「とりあえず、学校に戻ろ。冬季が心配だ。」
こうして私達は駆け足で学校へ戻っていこうとした時、
?「どうもこんにちは。」
空間に罅が入り、そこから謎の人物が出てきた。
咲「!?あなた何者?」
?「私はアルドフ。ベルザお兄様を回収しに来ました。」
次回!
思わぬ参戦
?「俺も混ぜてよ。」




