第44話 策略と戦い
エドラの策略により、望まぬ戦いが始まる。
翌日、悠真くん達が来るまで体育館で待っていた時、ふと疑問に思ったことを聞いてみた。
咲「ねぇ、純粋に疑問なんだけどさ。冬季が最強ならもうその組織倒しちゃってよ。」
冬季「んな簡単に行かないよ。ほら、これみて。」
そう言って冬季は首の付け根ら辺にある雪の結晶模様を見せてきた。
冬季「昔、色々あってこの模様が着いたんだ。これがあると俺は本来の力の1割も出せないんだ。」
咲「へぇ。そうなんだ。(じゃあ本来の力の1割以下であのハスターを倒したってこと?)」
こいつは化け物であると改めて思った。
冬季「今の俺じゃ相手のボスは倒せないからな。だから組織を倒すなんて簡単に出来ないんだよ。」
碧「難儀だねー。」
湊「お、来たみたいだぞ。」
その時、悠真くん達が来たのが見えた。
咲「悠真くんー!やっほー!」
悠真「......」
咲「(あれ?聞こえなかったのかな?)」
碧「おーい、椿ちゃーん!」
椿「......」
碧「あれ?おかしいな。」
雫「ちょっと変ですね。」
誠一郎「智之くんも反応がないな。」
知鶴「沙羅さんも同じね。どうしたのかしら。」
次の瞬間、智之くんが口を開いた。
智之「沈め。」
咲「え!?」
次の瞬間、私たちにとんでもない圧力がかかる。
神宮寺「な、に?」
穂乃香「どういうことです?」
智之?「がっはっは、まさかこんなに簡単に行くとはな。」
沙羅?「ほんと、いい体だぜ。」
碧「......あんたら、誰!」
椿?「答える義理などない。」
悠真?「ここでお前らを消せば、幹部クラスへの昇格が約束されてるんだよ。」
そうして奴らがこちらに近寄ろうとした時、
冬季「舐めてくれるな。」
そう言って冬季が立ち上がった。
智之?「な、なんで動ける!」
冬季「そんな雑な魔力操作で俺が抑えられるかよ。」
そう言って冬季が4人に斬りかかろうとする。
悠真?「無駄だ。」
すると、悠真くんが能力を発動しようとした。だが、
冬季「んな速度じゃ発動なんて出来ないぞ!」
悠真?「何!(どんな速さしてるんだよ。)」
沙羅?「こいつは面倒だな。ここはこいつの能力を使おうか。」
すると突然空間に罅が入りそこから何匹もの魔物が出てきた。
冬季「(面倒なことしやがって。)」
何匹もの魔物が冬季に襲いかかるが、冬季に一掃されてしまった。
魔物「ぐぎゃあああ!」
悠真?「今だな。」
その隙をついて悠真くんが能力を発動し、手のひらの空間を拡大させた。
悠真?「さぁ、始めるか。」
次の瞬間、私達は瞬時に別の場所に飛ばされた。
咲「え!?(ここは?)」
碧「うぉ!」
雫「わぁ!」
咲「ここは?」
悠真?「お前らが俺の獲物か。楽しませろよ?」
神宮寺「これはどういうことだ?」
誠一郎「急に飛ばされたな。」
湊「これが悠真くんの本来の能力。」
智之?「いやーいい能力を手に入れたぜ。さて、お前らをさっさと倒して幹部になってやるか。」
知鶴「な、なんなのよ一体!」
穂乃香「分かりません。ですが、今は目の前の敵に集中すべきかと。」
椿?「さぁ、さっさとやろうか。」
冬季「ちっ!(面倒な!)」
沙羅?「俺はお前の足止めだな。」
冬季「舐めるなよ?」
こうして、突然の事で何が起きてるのか全く分からないが悠真くん達と戦闘することになってしまったのだった。
アルドフ「さて、始まりましたね。」
ヴリトラ「あぁ。ここで確実に仕留める。」
カーリー「そうね。これ以上野放しにするのは面倒だわ。」
?「おい、アルドフ。」
アルドフ「な!何故ここが?」
?「そんなことはどうでもいい。何故私の命令に従わない?」
アドルフ「私は指示されるのは嫌いです。頼るなら私以外を頼ってください。では。」
そう言ってアルドフ達は去っていった。
セロ「全く、困った弟ですね。」
神宮寺「やるぞ、2人とも!」
誠一郎「おう!」
そう言って2人が突っ込む。
湊「待て!下手に動くな!」
智之?「バカめ。吹っ飛べ!」
神宮寺「ぐっ!」
誠一郎「おぁ!」
その言葉を聞いた2人が吹っ飛んでいく。
湊「そうなるだろうよ。」
湊が影で2人をキャッチした。
神宮寺「すまない。油断した。」
誠一郎「あっぶねー。」
湊「(最初は焦ったが、ここはいつも通ってる学校への道だな。なら移動しながら学校に戻るか。)」
智之?「この程度か。どうってことないな。」
湊「随分な言い草だな。ならその自信をへし折ってやるよ!」
知鶴「椿さんの能力は魔力消費が激しいはずよ。一気に叩く!」
椿?「馬鹿め」
そう言って椿さんは銃を取り出した。
椿?「死ね!」
穂乃香「当たりません!」
椿さんの弾丸を穂乃香はサイドステップで躱した。
穂乃香「お返しです。」
穂乃香がカウンターのゴム製弾丸を放つ。
椿?「うぉ!やるなぁ」
穂乃香「(痛がる様子を見せない。これは防弾チョッキを来てますね。)」
知鶴「これをくらいなさい!」
知鶴は杖を取り出し、火球を放つ。
椿?「無駄無駄!」
しかし椿さんは剣を作り出してそれを全て打ち消した。
知鶴「面倒ね。このままやっても対応されて終わりな気がするわ。」
穂乃香「どうしましょうか。」
知鶴「私に考えがあるの。穂乃香、椿さんをこっちに近寄らせて。」
穂乃香「お任せ下さい。」
椿?「どうした?もう終わりか?」
知鶴「ええそうね。さっさと終わらせて洗いざらいはいてもらうわよ。」
冬季「ちっ!(能力を使えればこんなに手間取らないが、いくらなんでも多すぎるぞ。)」
沙羅?「お前は強そうだが、数の暴力には勝てないな。はっはっは!」
冬季「....舐めるなよ。」
次の瞬間、冬季が凄まじい速さの斬撃を放った。
沙羅?「うぉ!えぐいね。」
冬季「さぁ、次はお前だ。」
そのまま倒すと思ったその時、
?「困りますね。私達の部下を虐めないで頂きたい。」
冬季「!?」
突然目の前に転移してきた者がいた。
ヴリトラ「久しいな。冬季。まさか生きていたとはな。」
カーリー「あなたが冬季くん?確かにすごいオーラね。」
冬季「ヴリトラと....カーリーか。」
カーリー「あら、会ったことあったかしら。」
冬季「情報くらい耳にしてるさ。で、お前は誰だ?」
?「これは失礼。私はアルドフ。私達の計画のために、あなたを倒させて頂きます。」
冬季「はっ!言ってろ。そのうち後悔するぞ。」
その時、体育館のドアが開く。
隼司「皆!大丈夫か!」
観月「異様なオーラ。何者?」
椎名「これヤバい感じ?」
アルドフ「やれやれ。虫が来ましたか。彼らを頼みますよ。」
沙羅?「お任せ下さい。」
そう言って沙羅さんは隼司達の方へ向かっていった。
アルドフ「さぁ、はじめますか。」
冬季「さっさと来い。」
次回!
無能力者4人の力に苦戦!?




