第40話 復活と目論見
第4章開幕!冬季comeback!
拝啓、お父さん、お母さん、おじいちゃん。お元気ですか。合宿では色んなことがありました。友達が生き返ったり、とんでもない奴らと戦ったり。そんなこんなを経て今私達は、
冬季「ほら、そんなんじゃ勝てないよ。」
湊「ちょ、待てってくれ!死ぬ!死ぬから!」
地獄の稽古で殺されそうです。
冬季「ほら、咲も早く!」
咲「あ、あはは。(どこで狂ったんだろ)」
時は合宿の帰り道で、新幹線に乗っていた時に遡る。
咲「ねぇ、なんで冬季が隣になってるの。」
冬季「嫌か?」
咲「そうじゃなくて!皆の席はどうしたの?」
冬季「シャッフルした。」
咲「あ、そうですか。」
冬季「しょうがないじゃん。まだ事情を話してるのは咲だけなんだから。」
碧「んじゃ、冬季が生きてる経緯を私達にも説明してもらおうかな。」
雫「お願いします。冬季さん。」
冬季「はいはい、わかったよ。」
そこで冬季は、自分が四神の皆さんと同期であること。本来は氷神の『霜凪氷華』という名前であるということ。生きている理由を説明した。
知鶴「な、なるほど?何となくわかったわ。」
穂乃香「色々聞きたい部分はありますが、ひとまずはそういうものだと解釈しておきます。」
誠一郎「てか、四神と同期って。エグくね?」
湊「知り合いがチートな件。」
神宮寺「アニメみたいだな。」
隼司「俺らはあんまり関わりないけど、そんなに強いなら興味があるな。」
観月「自身の成長に繋がる。」
椎名「いや、一応四神達と同じ扱いだと思うよ?」
冬季「ま、そういう事だから今後は俺も稽古に参加するよ。」
湊「手加減してくれるのか?」
冬季「もちろん。」
というわけなのだが、
冬季「いい感じで成長してるけど、良くてまだSランク上位って感じかな?」
雫「はぁ、はぁ、疲れましたね。」
穂乃香「そうですね。少し休憩が欲しいところです。」
冬季「じゃあ休憩する?」
誠一郎「まじ?言ってみるもんだな。」
神宮寺「お前は言ってないだろ。」
そういうことで、休憩時間となった。
咲「そういえば、四神の方々は?」
冬季「あぁ、あいつらは俺が正体バレたことをいい事に任務の方に専念してるぞ。」
隼司「大変そうだなぁ」
冬季「人事みたいだけどお前らも無関係じゃないからな?」
湊「そういえば、ロキのやつはどうしてるんだ?」
そう湊が問いかけた時、
ロキ「こんにちは」
湊「うわぁぁぁ!」
突然湊の後ろにロキが現れた。
ロキ「そんな驚かなくても。」
冬季「おお、来たか。」
雫「どういうことです?」
冬季「紹介しよう。本日から一緒に稽古をするロキ君だ。」
その言葉に全員が驚愕する。
誠一郎「いいのかよ。こいつが味方かも分からないんだぞ。」
冬季「まぁそうだけど、少なくても俺を敵に回すようなことはしないだろ。」
咲「すごい自信だ。」
冬季「半分事実だ。」
ロキ「まぁそういう事だから、よろしくね。」
正直、気乗りはしないけどとりあえずは様子見とすることにした。
冬季「じゃあ続きを始めるか。」
咲「お、お手柔らかにお願いします。」
冬季「じゃあ今日はこんなもんでいいかな。」
咲「つ、疲れたぁ。」
湊「死ぬかと思った。」
冬季「んな大袈裟な。」
知鶴「穂乃香、今日はおぶって。」
穂乃香「その歳で恥ずかしくないのですか、知鶴様。」
こうして私たちは解散した。
冬季「なぁ咲、吸血鬼のベルザのことなんだけどさ。」
咲「?ベルザがどうかしたの?」
冬季「調べたらそいつ、魔界で最強の家系の長男ってでたんだけど本当なのか?」
咲「本当だと思うよ。というか、本人に聞こうよ。」
冬季「いや、話しにくかったりするかなって思って。」
ベルザ「別に大丈夫ですよ。」
咲「うわ、出てきた。」
ベルザ「うわってなんですか。全く。」
そういうと、ベルザは話し出した。
ベルザ「私の家系は魔界最強でしたが、その分プライドも高く自由がほとんどありませんでした。そんな生活に飽き飽きした私はこちらの世界に逃げてきたのです。」
咲「そういう事だったんだ。」
冬季「こりゃもう少し探ることが多そうだな。」
咲「やりすぎはダメだよ?」
冬季「わかってるさ。」
ベルザ「にしても凄いですね。あの霜凪氷華の行動を抑えるなんて。」
咲「そう?」
冬季「まぁ今は斑目冬季だからな。」
そんな会話をしてると、冬季の電話が鳴った。
冬季「はいこちら氷神ー。」
拓真「あ、氷華さん。すぐ帰ってきてください!四神の皆さんの収集に手間取ってるんです!」
冬季「またアイツらは。わかったよー。じゃあ咲、またな。」
そう言って冬季は去っていった。
咲「なんか、すごい遠い存在になっちゃったなぁー。」
ベルザ「告白はお早めに?」
咲「ちょっとベルザ!?」
ベルザ「あはは。」
冬季「お座り!」
燐「わん!」
雷斗「いや犬かよ。」
水葉「わん!」
風露「わん!」
雷斗「え?これ俺がおかしいの?」
冬季「それで、何があったの?」
拓真「それが、各地方で依頼を任せてたら皆さんすぐに終わらせて旅行してしまっていて。」
冬季「お前らなぁ。ただでさえSSランクが少なくなってて、手が足りないって時に何をやってるんだ。」
拓真「(この人もなんの異変もないからって札幌行ってたけどなぁ。)」
燐「しょーがねーじゃん!最近は忙しくて遠出なんてほとんど出来なかったんだから。」
水葉「ほんとだよ!休暇をよこせ!」
冬季「とか言ってるけど、どうする?」
拓真「氷華さんが動いてくれるならいいんですが、上がなんて言うか。」
雷斗「ならもういっその事氷華の制限も外そうぜ!」
風露「名案だね。さ、早く!」
冬季「んな簡単にいったら苦労しないよ!」
拓真「はぁ、仕方ないですね。何とかして休暇と氷華さんの能力使用許可。申請しておきます。」
燐「ほんとか?ありがとう!」
冬季「全く、しょうがない奴らだな。」
水葉「ねぇねぇ、どこ行く?」
雷斗「俺大阪行きたいかも!」
風露「いいですね。私もたこ焼き食べたいです。」
冬季「(人の苦労も知らないでこいつら!)」
拓真「では、氷華さん。その日はよろしくお願いします。」
冬季「わ、わかったよ。」
?「そうか。ハスターはやられて、ロキは裏切ったか。」
ヴリトラ「申し訳ありません。」
?「何、お前らが謝ることは無い。とりあえず今は体を休めろ。」
カーリー「ありがとうございます。」
?「さて、あいつが動いたのならそれ相応の手を打たなければな。」
?「セロ、ベルザの件はどうなってる。」
セロ「はい、現状四神共が邪魔でなかなか接近できません。」
?「そうか。なら他の兄弟も使うか。」
セロ「あのヤンチャな奴らをですか?」
?「そうするしかないだろう。次男としてしっかりまとめるんだぞ?」
セロ「お任せ下さい。父上。」
次回!
平和な回をお届け。




