第38話 突然の出来事
第3章最終話。
様々な企みや真実が垣間見える。
ロキ「戻りました。」
?「おお、戻ったか。で?どうだった?」
ロキ「あのロボットたちは打撃に耐性があるおかげでゾンビたちより粘ることが出来ました。また、そいつらにゾンビカプセルの中身をかけることで、壊れても再生できるロボットが完成します。」
?「ほう、それは興味深い。兵力として一段階上がったか。」
ロキ「ですが、流石に能力による攻撃や強すぎる打撃や斬撃には耐えられない時もあります。」
?「まぁそこは織り込み済みだ。問題ない。それで、生徒たちの様子はどうだ?」
ロキ「どの生徒のレベルも上がっていたと思います。特に、柊咲という娘は気をつけるべきかと。」
?「気をつけるべきか。何か根拠はあるのか?」
ロキ「相手の最高戦力の1人と思われる、七代悪魔のベルゼブブ。そいつと互角に渡り合っていました。」
サタン「なに?ベルゼブブと互角だと?」
その時、サタンが部屋に入ってくる。
?「おお、サタン。ん?ベルフェゴールはどうした。」
サタン「疲れたからって寝てるぞ。」
?「ははっ。アイツらしいな。」
ロキ「そういえば君達は知り合いだったね。見てた感じだと、学生の中じゃトップと言っても過言じゃないかも。」
サタン「そいつは興味が出てきたなぁ。柊咲だっけか?覚えとこう。」
?「なるほどな。(あの暴れ馬のサタンが興味を持つか。)わかった、ご苦労。」
その時、部屋の中に再び誰か入ってくる。
ハスター「失礼します。」
?「おお、ハスター。どうした?」
ハスター「いえ、たまたま部屋の前を通った時に柊咲の名前が聞こえまして。」
?「ああ、今2人からから聞いた。なかなか腕が立つようだな。」
ハスター「はい。私も以前そやつと戦い、傷を負いました。」
?「ほう。(あの時ボロボロになってたのは咲というやつの仕業だったのか。)魔人七人衆の内、3人が警戒する相手か。」
ハスター「はい、ですので次はそやつを始末しようと思うのですが。」
?「その方が良さそうだな。」
ハスター「でしたらぜひ、私にその役目を」
?「いいだろう。柊咲を始末するのはお前に任せる。」
ハスター「ありがとうございます。」
ロキ「ねぇねぇ、それ俺も手伝いたい!」
サタン「俺にもやらせてくれねぇか?」
ハスター「ロキにサタンか。2人なら問題ないな。いいだろう。(必ず始末する。あの時の屈辱、必ず返す!)」
セロ「くっ!また取り逃しましたか。」
ベルゼブブ「仕方がない。色々とイレギュラーが多かった。次に切り替えるぞ。」
セロ「...それもそうですね。」
レヴィアタン「にしても、なんで四神はあの早さで助けに来れたんだ?」
マモン「ベルゼブブ、計算ミスったのか?」
ベルゼブブ「俺に限ってそんなことあるか。魔物達を倒してから散策に入るまでしっかり計算に入れたぞ。」
セロ「だとすると、四神は魔物を倒していないのでは?」
ベルゼブブ「どういうことだ?」
セロ「私達が戦力を見誤ったということです。」
レヴィアタン「戦力を見誤ったって、そんなことあるか?」
マモン「四神ってのは4人だから四神って呼ばれてるんだろ?それ以上も以下もないだろ。」
ベルゼブブ「....いや、もしかしたら。」
マモン「あ?なんか心当たりでもあんのか?」
ベルゼブブ「...いや、ないな。確かに今可能性は浮かんだが。」
レヴィアタン「なんなんだ、その可能性ってのは。」
ベルゼブブ「噂や伝説程度のものだが聞いたことがある。あともう1人、四神に匹敵するかそれ以上の実力を持ってるやつがいるということを。」
セロ「なるほど。確かにそれなら納得もします。ですが、それだとしてもあの早さはおかしいです。仮にもう1人いたとしても、あともうしばらくの余裕は確実にあるはずです。」
ベルゼブブ「ああ、そこが疑問なんだ。あの速さが異常すぎる。(一体、何がどうなってるんだ。)」
?「それで?何とか無事に助けに行けたか?」
雷斗「ああ、何とか間に合ったよ。」
?「それはよかった。」
燐「にしても、お前が動くなんて言った時にはびっくりしたけどな。」
水葉「ほんとにね。頭でも打ったんじゃないって話したし。」
?「そんなに信用ないのか?これでも魔物による被害率は結構抑えたと思うんだけど。」
風露「本気ならもっと行けるでしょ。」
?「そんな簡単に本気とか言うなよ。」
その時、1本の電話が入る。
?「はい。」
燐「ほんと忙しそうだよな。」
雷斗「いや、俺らのせいだぞ?」
水葉「しょうがないよねー。」
風露「あいつに任せるのが一番早い。」
?さんが電話を終えて告げる。
?「すまん。少し家を留守にする。」
燐「どうしたんだ?」
?「遠方に出た魔物たちの討伐だ。お前らは組織の奴らとの仕事があるし、SSバトラーやSバトラーもやられすぎてるしな。」
雷斗「でもお前なら、秒で帰って来れるだろ。」
?「それは能力を使ったらな?」
水葉「なんなら家に居てもできるよね。」
風露「ほんとどうなってるんですか。」
?「しょうがないだろ。俺だってそうしたいけど、国が許してくれないんだから。」
雷斗「でも、良く律儀に国の言うこと守るよなぁ。」
?「まぁ今はまだ反抗する理由もないしね。じゃあ行ってくる。」
そう言って?さんは家を飛び出した。
水葉「相変わらず速いねぇ。」
雷斗「そりゃそうだろ。能力使ったら下手したら俺より速いぞ?」
風露「一応、強化して雷より少し速いくらいで動けるんですよね?」
燐「ははっ。いつ聞いても規格外だなぁ。」
あれから何日か経った。
咲「うーん。今回は全然怪我がなくて嬉しいね!」
碧「ほんと、久々に平和だったよ。」
雫「平和って言って言いんですかね?」
知鶴「ちょっと微妙よね。」
私達は久しぶりに平和な昼休みを過ごしていた。
雫「あれ?そういえば穂乃香さんは?」
知鶴「ああ、なんか最近仲良くなったって友達といるわよ。」
穂乃香「あなたの技術、勉強になりましたよ。ありがたく使わせて頂きました。」
椎名「役に立ったなら良かった。」
生徒1「お、おい。やっぱりあいつら音がしないぞ?」
生徒2「何者なんだよ。足音一つしないじゃねえか。」
碧「ねぇねぇベルザさん。」
ベルザ「なんでしょう。」
碧「ベルザさんもご飯とか食べないの?」
ベルザ「食べる時もありますが、別になくても生きていけますから。」
知鶴「へぇー、吸血鬼ってすごいのね。」
咲「なら召喚して食べてみる?」
ベルザ「そんな簡単にできないですよ。」
咲「いや!今のノリとテンションで!」
ベルザ「そんなんで出来たらもうとっくに出来てますよ。」
雫「でもベルザさんを見た事がないので、見てみたさはありますね。」
知鶴「それは確かに。」
ベルザ「その内機会があれば。」
その時、湊や誠一郎達の男子陣がやってきた。
湊「やっほ。あれ?穂乃香は?」
知鶴「別の友達といるわよ。」
湊「そうなのか。」
碧「そっちこそ、隼司くんは?」
誠一郎「観月ってやつと一緒にいるぞ。」
咲「それで、何か用?」
湊「いや、そろそろ合宿があるだろ?その場所を言われたから伝えてやろうと思ってな。」
次の瞬間、湊から伝えられた場所を聞いて、私達は驚いた。
湊「札幌だって。」
咲「.....へ?」
碧「いやいや、冗談でしょ?合宿で北海道まで行くやつがあるか!」
誠一郎「俺らも同じこと思ったけど、しょうがないじゃん?」
雫「ま、まぁ困りはしませんけど。」
知鶴「中々遠いわね。というか、高一で北海道へ合宿ってあるのね。」
湊「それは思った。」
咲「まぁ面白そうだしいいんじゃない?(札幌かぁ。行くのは初めてかもなぁ。)」
こうして、合宿に行くことが決まったのであった。
次回!
大長編へ続く!驚きの展開が!?




