第24話 最高戦力
あの戦いから数週間
ついに動く...
あの戦いから1ヶ月。咲の傷は順調に回復しあと数日で退院出来そうなところまで来ていた。
碧「やっほ。咲」
雫「失礼します咲さん。」
咲「ああ、2人とも。そっちはどう?」
碧「まだ完璧には立ち直れてないけど、少しずつ良くなってるよ。」
あの後、碧達は何日か学校を休んでいた。冬季の死により、精神が不安定になっていたのだ。
雫「それで、どうしましょう。」
そう言って雫が冬季が残した刀とコンタクトを見る。
碧「刀を使う人冬季しかいなかったから私達は戦闘に使わないし。」
咲「ってなると、保管する?」
碧「まぁそうなるけど。誰が持っとく?」
冬季からの指定がない以上、誰が持つかは咲達で話し合うことになる。しかし、誰にすべきかを決められずにいた。
雫「私は咲さんでいいと思います。そもそも手紙も咲さん宛ですし。」
咲「で、でもいいの?ここにいない人とかいるし。」
碧「あ、そのことは大丈夫。さっき来る前に聞いてきたから。」
雫「全解一致で咲さんでした。」
咲「ええ。(ならこの話し合いの意味は?)」
碧「で、問題はコンタクトだよね。」
咲「手紙では、1日10分って書いてあったけど。まぁとりあえずつけてみよっか。」
そう言って咲達はコンタクトをつけた。しっかり人数分用意してあり、性格が出ている。
碧「うーん。なんも変化ないような。」
雫「私達が発動タイミングを決められるんじゃないですか?」
咲「でもどうやるの?」
雫「さぁ。」
冬季は時たまに肝心なところで抜けていた。
碧「まぁ一旦いいや!今すぐ使う訳でもないし。」
咲「そうだね。」
その頃、湊と先生が何やら話していた。
湊「どうしました?」
源「実はな、最近になってSランク以上のバトラーの何人かと連絡が取れていないんだ。」
湊「え!?」
Sランク以上のバトラーがやられることなんて滅多にない。それが意味するのは…
湊「EXTRAランクってことですか?」
源「もしかしたらな。」
EXTRAランク。それは現状最も高いランクだ。バトラーでEXTRAランクなのはこの世でたった4人。魔物や魔人でもEXTRAランクなんて滅多に現れない。しかし、SSランクのバトラーが負ける相手とすればそれくらいしか候補がないのだ。
湊「EXTRAランクなんて、どうにかできるとかの話じゃないですよ。天変地異とかそう言うレベルじゃないですか!」
源「ああ。しかもEXTRAランクは今まで一体ずつしか出てなかったが、今回は複数体が同時に出現している可能性がある。」
湊「そんなのにどうしろと。」
そう頭を悩ませている時、先生のスマホが鳴った。
源「電話?誰からだ?」
先生はそう言って電話に出た。
源「はい。はい。.....え!本当ですか!?」
凄く驚いている。一体何があったのだろうか。
源「はい。はい、承知しました。」
そう言って電話が切れた。
源「まだ勝てるかもしれないぞ!」
湊「一体どうしたんです?」
源「とりあえず、咲達の所へ向かおう!」
所変わって、謎の組織。
?「ハスター。お前がそこまでやられるとはな。」
ハスター「も、申し訳ありません。如何様にも罰は」
?「構わないさ。それ程の相手がいると知れただけでも収穫だ。しかも、Aクラスを1人やったそうじゃないか。素晴らしい戦果だぞ。」
ハスター「寛大なお言葉、感謝致します。」
?「とりあえず、しばらくは休め。我々も少し対策の期間を作る。」
ハスター「承知しました。では、失礼します。」
?「そろそろ動く頃だろうな。全く、いつまでも厄介極まりないな。」
べラス「報告がございます。我が主」
?「おおべラス。どうした?」
べラス「はい。前々から面倒なバトラー達を排除していましたが、SSランクの人数が半分ほどまで減ったそうです。」
?「おお、そうか。なら奴らは呼び戻せ。アイツらもそろそろ動くだろう。お前らの誰かが接触する可能性は無くしておきたい。」
べラス「承知しました。」
?「しかし、久しぶりだなぁ。四天王が集まるのは。」
SSバトラー「ぐっ!ここまでとは。」
?「手数が違うんだよな、じゃ!」
SSバトラー「がはぁ!」
?「よし、終わりっと。」
【四天王 1人目 ローザ】
SSバトラー「ぐはぁ!」
?「あ?んだよ手応えねえなぁ!SSランクだって言うから期待したのに。もっと粘って見せろよ!」
【四天王 2人目 エドラ】
Sバトラー達「うわぁぁぁ!」
?「全く、なぜ儂がこんな雑魚たちの片付けをしなければならないのだ。」
【四天王 3人目 セレス】
ベラス「懐かし奴らですね。また騒がしくなりそうですが。」
【四天王 4人目 べラス】
?「まぁそう言うな。楽しくなりそうじゃないか。」
突如、先生が全員を集めて咲の病室へ来た。
咲「えっと。なにかありました?」
源「ああ。すごいことになってきてしまったんだ。今日ここに集めたのは確認したいことがあるんだ。」
知鶴「確認したいこと?」
源「今回の件でわかったと思うが、奴らとの戦いは命をかけることになる。それでもお前たちは戦うか?」
そのことに対して、咲達は当たり前のように答える。
咲「私はやります。冬季のためにも。」
湊「俺も。ここまで来て引き下がれません。」
碧「私もー!ほっといたら何するか分からないし。」
雫「私もやります。皆さんの力になりたいです。」
知鶴「ここで引いたら九重の名に傷が着くわ。」
穂乃香「知鶴様がそう仰るなら。」
誠一郎「冬季には命を救われたんだ。あいつの仇を取らなきゃ気が済まない。」
源「そうか。ありがとう。」
?「その話、俺らも混ぜてくれます?」
その言葉と共に入ってきた2人を見て、その場の全員が驚きの表情を見せる。
隼司「何が起きるか分からないけど、あいつに負けたままは嫌なんだよね。」
神宮寺「今まであんな態度をとっといたくせにいざとなったらなんにも出来なかった自分が情けなかった。認める。お前らは強い。俺も力にならせてくれ。」
源「お前ら。」
知鶴「別にそんなこと気にしてないですけどね。」
雫「人の事言えないもんね。」
碧「そういえばそうだったね。」
知鶴「....その事は忘れてください。」
源「(友が死に、恐怖もあるだろうに。本当に素晴らしいな。)」
湊「それで、先生。何があったんです。」
源「おお、そうだったな。実はさっき国から連絡が来たんだ。Sランク以上のバトラーが次々とやられているそうだ。それを見かねてなのか....」
次の言葉に咲達は驚愕した。
源「この世に4人しかいないEXTRAランクの人達が動き始めたそうだ。しかも単独ではなく全員で。」
碧「まじ!?」
湊「ははっ、これはやばいな」
咲「EXTRAランクって、もしかして」
源「ああ、動き出すぞ。『四神』が」
?「やはり間違いない。奴の反応だ。とうとう見つけたぞ。必ず捕まえる。」
第2章完!
次回 第3章 四神編
良ければブックマークの登録お願いいたします。




