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第20話 バトルロワイヤル 後編

遂に決着!

咲の実力はいかに!?

咲が羽をだし反撃に出ようとした頃、他の戦いも終盤に差し掛かっていた。

穂乃香「(相手の気配が分からないならこちらの気配も消して、探り合いに持ち込む。)」

椎名「あれ?(気配が消えた。でも私の気配も探知出来ないはず。何がしたいの?)」

その時、どこからか火薬の匂いがした。

椎名「(火薬?一体どこから...いや、まさか!)」

穂乃香「煙を消しましょうか。」

次の瞬間、辺りから爆発音がなる。

椎名「くっ!」

椎名は何とかその爆発を避けていた。しかし、その爆発で辺りの煙は消えていた。

椎名「なるほどね。私を炙り出すのが目的だったんだ。」

穂乃香「随分余裕そうですね。」

椎名「まぁね。斬り合いがご所望なら喜んで受けてあげるよ!」

椎名が忍者刀を持ち、突っ込んでくる。

穂乃香「残念ですが、貴方の攻撃はもう当たりません。」

穂乃香もナイフを持ち、凄まじい斬り合いが始まった。だが、

椎名「ぐっ、何?何が起こってるの?」

穂乃香「だから言ったでしょう。もう攻撃は当たりません。」

なんと椎名の攻撃は全て予想されたように躱され続け、逆にその隙をつくように穂乃香の斬撃が椎名にあたる。

穂乃香「あなたの攻撃の癖はもう掴めました。ですのであなたの攻撃は絶対当たりません。」

椎名「嘘でしょ!?(最初に斬り合ったとはいえ、私の攻撃の中で私の癖を掴んだって言うの?)」

穂乃香「さて、斬り合いも飽きましたし次は遠距離戦でもしましょうか。」

そう言って穂乃香は1度距離をとった。

穂乃香「私はこれが1番得意なんですよ。」

そう言って穂乃香は銃を取り出した。

穂乃香「この銃の弾丸はゴム製なのでご安心ください。」

椎名「今度は貴方が余裕そうだね。油断してると、足元すくわれるよ!」

そう言って椎名は手裏剣を何枚か投げた。それは肩や膝などの急所を正確に捉えていた。

穂乃香「流石忍びの天才と言ったところですか。ですが、それも無意味です。」

しかし、穂乃香はその手裏剣へ弾丸を放った。それは全て正確に手裏剣を捉えていた。

椎名「嘘!?(なんで飛んでくる手裏剣を撃ち落とせるのよ!)」

穂乃香「私も昔、周りからは天才と呼ばれていたんですよ。」

次の瞬間、穂乃香が照準を合わせた。

穂乃香「この勝負、私の勝ちです。」

そう言って穂乃香は引き金を引いた。

椎名「(一度の銃声で、3つの弾丸!?まず...)」

椎名は躱そうとするが、躱した先にまで弾丸が迫っていた。

椎名「かはぁ!」

結局躱し切れず、その弾丸が椎名の鳩尾に突き刺さった。

椎名「くっ、クソぉ。」

椎名は腹を抑えながら前に倒れた。

穂乃香「あなたの体術や足さばき、とても勉強になりました。」

椎名「ふふっ。完敗だね。流石Bクラスナンバー2。あの知鶴さんの隣を許された存在。」

穂乃香「...多分、私以外にもいますよ。あの方が認めている人は。」







観月「やはり練度がものをいう。そなたの武器では私に攻撃は当たらぬ。」

知鶴「うるさいわね。いい加減その口を閉じたら?」

知鶴と観月は互いの武器で一進一退の攻防を繰り広げていた。薙刀の攻撃で近寄らせない知鶴と、何とか間合いを詰めようとする観月。武器でこそ有利をとってもやはり知鶴の練度ではまだ完璧には薙刀を扱えず、観月に隙をつかれていた。

知鶴「(でも、このままじゃやられるのは私ね。なら!)」

その時、知鶴が薙刀を投げつけた。

知鶴「予想外を作ってやるわよ!」

観月「なんと。(あの重量を投げつけるか。どこにそこまでの力を)

だか、そんな攻撃に当たる私では無い。」

観月はその攻撃を軽々と避けた。しかし、

知鶴「そんなのわかってるわよ!」

知鶴はそれを予測していた。知鶴は観月の回避先に炎を放っていた。

知鶴「燃えなさい!」

観月「なんと!」

観月へ炎が迫る。しかし、観月はその攻撃さえも躱してみせる。

知鶴「これも当たらないとはね。飛んでもない足さばき。流石剣士ね。」

観月「そなたこそ。流石に薙刀を投げられるとは思っていなかったぞ。だが、もう手がないならここで終わらせよう。」

観月が再び剣を構え、知鶴に突っ込んで行こうとした時、

知鶴「貴方はあんなのじゃやられない。だからこそ、これをバレずに設置できたのよ!」

観月「!?」

次の瞬間、観月へどこからか火の玉が襲う。

観月「なんと!(一体どこから。)」

知鶴「これ最近手に入れたのよ。新魔法『透明化(クリア)』。これで私の魔法を透明化させたわ!」

観月「なんと!まだそんな芸を残していたとは。」

知鶴「私の魔法は威力はあっても貴方みたいに簡単に躱されることもある。なら、見えないところからの不意打ちならどうかしらね!」

知鶴がそう言った瞬間、観月の周りをいくつものエネルギー弾が囲った。

観月「(私を囲うように設置していたのか。だが、他の魔法も魔力で探知可能。このエネルギー弾を斬り捨て、魔力を探知し続ければ...)」

知鶴「目の前のことに集中しすぎると、痛い目を見るのよ?」

観月「何!?」

その瞬間、観月の足元が爆発した。

観月「ぐはぁ!」

観月はその攻撃に耐えられず、足から崩れるように倒れた。

観月「(何故だ。魔力は感じなかったというのに。)」

知鶴「ごめんなさい。あなたを騙すために、嘘をついたの。」

観月「嘘...だと...」

知鶴「ええ、『透明化(クリア)』なんて本当はないの。第一、魔法の透明化をしたところで魔力でバレるに決まってるわ。本当の新魔法は『(トラップ)』。指定した場所に見えない魔法陣を貼って、そこに人が入った瞬間、私があらかじめ決めておいた魔法が発動するってやつなの。」

観月「なんと、あの局面で嘘をつき、私を騙し通すとは。(確かに魔法陣ならば、発動した瞬間のみしか魔力は漏れず、発動までは気付かれずにすむ。)」

知鶴「私は近距離戦も特訓したけど、それと同じくらい近寄らせないための特訓もしたのよ。」

観月「ふふふ。見事だ。大したものよ。」








その頃、私と隼司くんの戦いも終わりが近づいていた。

咲「じゃあ、行くよ!」

隼司「いいねぇ、来なよ!柊咲!」

私と隼司くんが激しく激突する。武器を手にした隼司くんは攻撃力も増し、より危険度が増した。だが、

咲「(全部見える、全部わかる。)」

隼司「おいおい、マジかよ!」

私は隼司くんの攻撃を全て防ぎ、隙を逆ようにパンチをくり出す。

咲「くらえ!」

隼司「(さっきより速い!でも...)それじゃあ当たらないなぁ!」

隼司くんはその攻撃を躱し、カウンターを仕掛ける。

咲「それは読めるよ?」

隼司「おお!まじか!」

しかし私はそのカウンターを躱し、一度距離をとった。

咲「やっぱり肉弾戦はそっちが有利そうだね。なら、この羽を活かしてみようか。」

私は羽に意識を向けて、羽を動かし飛んでみせた。

咲「お、できた!」

隼司「おお!すげえな!面白いじゃん!」

隼司くんのテンションも上がり、闘気が上がる。

咲「近距離はもうやらないよ。君に遠距離ができても、今の私なら大丈夫。」

隼司「自信があるんだね。でも、簡単にはやられないよ。」

私は魔力を血に変えて、隼司くんに放った

咲「これは対処出来る?」

隼司「まじか!?(これは予想以上!)」

隼司くんは何とかエネルギー弾で相殺するが、それでも全ては防げなかった。

隼司「くっ!」

隼司くんはその攻撃を何とか躱す。

咲「隙ありだよ。」

隼司「おいおいおい!」

私はその回避先を読んでいた。隼司くんの体制は回避後ということもあり悪い。

咲「その体制でこれは防げないね!」

隼司「(これは、まずいな。)」

私は渾身の蹴りを隼司くんへお見舞いした。

咲「はぁ!」

隼司「ぐぅぅぅ!」

それは彼の腹に直撃した。その威力は凄まじく、隼司が吹き飛ぶ。

隼司「うぉぉぉぉ!(なんだよこの威力!)」

咲「おお、めっちゃ飛ぶじゃん。」

想像以上の威力に困惑する。

隼司「ははっ。これじゃあ長期戦は不利かな。」

すると、隼司くんからのオーラが突然大きくなった。

隼司「咲ちゃん!これが俺の全力だ!これで決めさせて貰うよ!」

咲「いいよ!その全力を受けきってみせる!」

その瞬間、隼司くんがとてつもないスピードで私に迫る。

隼司「これで終わりだあ!」

咲「(速い!もう見えない!)」

その瞬間、隼司くんの突きが私を貫いた!








かと思った。

隼司「.....はっ!そんなんありかよ。」

彼の突きは私が展開した血液のシールドで防がれていた。

咲「これで、私の勝ちだね。」

隼司くんはまるで糸が切れたように後ろに倒れる。

隼司「負けだぁ!まさかあの速さで突っ込んでも対応されるなんて。」

咲「いや、半分賭けだったよ。そもそも、守り切れる保証もなかったしね。」

隼司「いや、十分すごいよ。俺の突きを見破るやつなんて今まで見たこと無かったからね。」

こうして、ギフテッドクラスの襲撃は私達の勝利で終わった。

咲「さて、試験はまだ終わってないし残りの時間も頑張っ」

ドゴォン!

その時、上の階から何かが落ちてくる音がした。

隼司「....おいおい、なんだよあれは。」

咲「あれって!」

そこには、自我を失い暴れている湊がいた。湊は誰かを掴んでいた。

誠一郎「ぐ、が、」

咲「誠一郎くん!」

誠一郎くんは湊からの謎の魔法をくらってしまった。

誠一郎「.....」

それをくらった誠一郎くんは湊のように自我を失い、私たちを睨みつけた。

誠一郎「......」

咲「何、これ。」

隼司「これは、ちょっとまずいんじゃない?」

次の瞬間、誠一郎くんが私たちに襲いかかる

誠一郎「!」

咲「くっ!」

私が迎え撃とうとしたその時、

冬季「危ねぇ!ギリギリだったぁ。」

咲「冬季!」

冬季が間に割って入り、その攻撃を受け止めた。

雫「大丈夫?咲さん!」

碧「怪我は無い?」

咲「2人とも!」

雫ちゃんと碧も後から降りてきて、私達は戦闘体制をとった。

隼司「ぐっ!ちょっときついけど、俺も手伝うよ。」

咲「隼司くん、無理はしないでね。」

冬季「神宮寺、お前は誠一郎の相手を頼む」

冬季がそうつぶやくと、神宮寺くんが上から降りてきた。

神宮寺「わかった。引き受けよう。残っている生徒の中で戦えるものを集めろ。」

冬季「咲!雫!知鶴と穂乃香に連絡だ!」

咲「わかった!」

雫「了解です!」

私達は2人に連絡をし、戦えそうなら来て欲しいと伝えた。2人の位置はここから遠く、到着まで時間がかかりそうだった。

咲「とりあえず、私たちで何とかするしかなさそうだね。」

湊と誠一郎の暴走。果たして止められるのか!

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