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第2話 半人間半吸血鬼

第2話です!

設定説明パートをいつ入れるかと悩んでいます。

あれからどれくらい経ったのか。どうなったのか。


「う、うーん」


私が気がつくと辺り一面真っ白だった。何もなく誰もいない。もしかして、私、死んじゃった?


「お目覚めですか?」


ふと、振り返るとベルザがいた。


「こ、ここは?」


「ここはあなたの心の中です。」


「心の中?」


「ええ、さっき言ったでしよう。能力を貸す代わりに心に住まわせて欲しいと。」


「確かに言ってたけど、私の心って何も無いのね...」


「いえ、どんな人間の心もこんなもんですよ。さて、これからですが基本的に私はあなたの生活に干渉しません。私はここに住まわせて貰えればそれでいいので。」


「それは分かったけど、あなたがここに住むと何かあったりするの?」


「害を与えるようなことは無いと思います。強いて言うなら私とあなた、何か用がある時はお互いの名前を呼べば会話出来ると思います。」


「...どこぞの漫画見たいに口が出たりしないよね?」


「しませんよ。私の声はあなたにしか聞こえませんのでご安心を。」


「それで、肝心のあなたの能力って?」


「そういえばまだでしたね。私の能力は、『吸血鬼化』です。」


「そのまま、吸血鬼になれるってこと?」


「簡単に言えばそうです。ただ、それは完全にこの能力を使えるようになれたらの話で...」


「咲、咲!」


話の途中で、ここにいるはずのない母の声が聞こえた。


「お母さん?!この声はどこから。」


「どうやら時間のようですね。まぁ使っていくうちに分かると思いますよ。ではまた。」




「う、うーん」


「咲!良かった気がついて。」


目が覚めると家のベットの上で眠っていた。周りには家族が集まっていて私を見て皆安堵していた。


「親父が胸騒ぎがするって言うから様子を見に行ってみたらお前が道端で倒れているのを発見してな。一体どうしたんだ?」


「それは...」


 危うく言いそうになったが必死にこらえた。こんなこと知ったらきっとみんな困惑する。心配をかける訳にはいかない。


「いや、ちょっとコケちゃって、それが悪い角度だったみたいで。」


「もう!もっと気をつけなきゃダメでしよ?」


「はい。ごめんなさい。」


「今日はもう遅いから早く寝なさい。」


「分かった。でも、その前におじいちゃんどこか分かる?」


「お義父さん?今上にいると思うけど。」


「ありがとう。」


 私は聞きたいことができたため、おじいちゃんをたずねた。


「おじいちゃん。ちょっといい?」


「おや咲、どうした?」


「いや、能力に意思とかってあるの?」


「どうかのう?爺ちゃんにもよぅわからんがそんな話は聞いたことないのう。」


「そうなんだ。」


  なら、ベルザは一体なんなんだろう。他の人も、こんな感じで心に何か住んでいるんだろうか。そんな疑問を浮かべながら私は眠りについた。



翌朝。私は外に出ていた。目的はもちろん、能力を試すことだ。


「ここにしようかな。」


 来たのは、近くの山の奥地。ここなら人に見られることは無いだろう。


「じゃあ早速やりますか。って言ってもどうすればいいか分からないんだよね...」


 ちょっと聞くとするか。


「ベルザ。能力ってどう使うのさ。」


「どうって言われても。普通に使えばいいと思いますよ?」


 頭から聞こえる声に困惑するが、これも慣れていけばいいだろう。


「普通にって、私は能力者じゃなかったんだからわかるわけないでしょう。」


「うーんそうですね。今の咲さんだと使えるのは『血液操作』くらいですかね。」


「血液操作?吸血鬼化じゃなくて?」


「この前言った通り、この能力を完全に使えるようにならないと吸血鬼にはなれません。ただ吸血鬼化によって使える能力の一部は使えるのです。」


「???」


 なんか難しくなってきたような、そう出ないような。


「まぁ簡単に言うと、例えばもし『龍化』の能力者がいたとしたら見た目が龍になるだけじゃなくて火を拭いたり体の一部を龍に変えたりできるってことです。」


「な、なるほど?で、私は今全部を使える訳じゃないから1つずつ使っていくことになるってこと?」


「そういうことですね。吸血鬼化だと他にも翼を生やしたり、爪を長くしたり、コウモリにちらばって高速で移動したり。他にもありますがここら辺はなかなか難しく、1番簡単なのが血液操作ということです。」


「なるほどね、血液操作は血を飛ばしたりすることになるの?」


「まぁそうですね。でも魔力を血に帰れば血液不足にならずに済みますよ。」


「魔力?」


「咲さん本当に何も知らないのですね。」


 恥ずかしいことに今まで能力とは無縁だったから、能力者の常識なんて1ミリも分からないのだ。


「ま、まぁ今まで関係なかったし。」


「能力者以外の方も魔力は知ってますよ。」


「私は知らなかったの!」


「そうなのですね。いいですか?この世界には魔力があります。魔力は能力者が能力を使うためのエネルギーでもあります。1人1人の魔力の大きさは個人差があり、そこから増大することもあります。」


「へー、魔力なんて感じたこと無かったなー。非能力者にとっては宝の持ち腐れってやつだし。」


「一応使えないことは無いのですがそれは今はいいでしょう。さて、御託(ごたく)よりも実践です。血液操作の練習をしてみましょう。全身の血液をもっと早く流れさせるところからです。」


「よし!」


 イメージしろ、身体の血液を感じ早く動かすイメージ...


「は!」


その瞬間、身体中の血液が早く動いてるのを感じた。まるで手足を動かすみたいに簡単だ。


「これが、血液操作。」


「ちょっとその木を殴ってみてください。」


 言われるままに殴ってみる。


「えい!」


 腕に痛みが走るが、木は音を立てて倒れた。


「まじ?!」


「これが血液操作の力です。驚異的な身体能力の向上により今までとは比べ物にならない力を発揮できます。」


「なるほど。」


これが能力による影響。すごい。そう思っていたら後ろから人が来るのが分かった。


「何事かと思い見に来たらこんなところでどうした?」


その時、後ろから突然声が聞こえた。


「え、なんでいるの?」


「咲さん。この方は?」


「斑目冬季。私の友達だよ。」

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