1話 難易度高くねぇ~
俺の名前はガイル、惑星ガウォークで活動している
フリーのクエストハンターだ、すまんカッコつけた
所謂 何でも屋だな
先日、仕事の仲介人からメールが届いた
何でも極秘で、ある仕事を頼みたいとの事だ機密扱い
なので数々の実績がある俺の所に回って来たらしい
受けるか受けないかは内容を見てからでも良いとの事
高額報酬間違い無しか!
こういった仕事は大抵が、厄介な案件なんだがな
ピッ!端末が光った、どうやらデータが届いた様だ
データを空間投影し内容を確認する
「おいおい、依頼人は国王!うわっ嫌な予感だ」
内容は、ガウォーク自然環境保全計画の一環として
過去に絶滅したガウォーク固有種が他の惑星で発見
その捕獲の依頼か、場所は惑星アーク
「随分と遠い場所に居たもんだな」
さて、どうする受けるか、受けないかだな…………
で、結局は高額報酬➕α の一言で受けちまった!
空間移動船に乗って移動中な訳だよ、アークまでは
後7日か…暇だな
[マスター 依頼の詳細をちゃんと確認しましたか?]
コイツは人型ドレムのレムだ、ドレムってのは人形とゴーレムを足した奴の事だ、所謂ゴーレムと同じか?
あぁ、確認済だ!暇だからアークの歴史とか見るか
ちょっと見ただけでアークってのは近寄り難い星だな
高額報酬の理由が垣間見えたなこれ
3分の1の距離まで来たんだからやるけどさ!
実際見ると行きたくねぇわな、誰も受けない訳だよ!
レム、詳細は確認したから俺はスリープカプセルに入る、着いたら起こしてくれ
Don、ビクッ!ぉふ、起きた、起きたからカプセルを叩くなって
[なかなか起きないマスターが悪い]
んん〜!え~っと、フムフム深淵の森の軌道上空ね
船はここの大気圏上空で方位起点での停止固定
後は準備が整い次第、下の森に転送で行けばOKだな
レム、装備と道具各種の用意は出来てるか?
[後はマスターの準備だけですが]
ぉおう、準備は出来たから転送するぞ! 転送!!!
ブォン
うえ、何回やっても転送のこの感じは慣れねぇな
さて、各装備確認
生体センサーON
レイトリガーとレイブレードの安全装置OFFと
レイトリガーってのは、光の…ビームライフルだな
レイブレードってのは…ビームサーベルだな
[マスター誰に説明しているのですか?]
ん?あぁ独り言だな、確認だよ確認HAHAHA
鬱蒼としている、降りた直後なんだが、もう帰りたい
このジメジメと暑苦しい感じがもう嫌だ
[マスター我儘をいわなあでサッサと任務を]
わぁってるよ、センサーに反応が無いんだわなぁー
30分程歩いた、これ降りるポイント間違えたか
ん?反応したわwんーと、あそこの草むらか?
ガサガサ!
スタっ、緑色の小動物?が飛び出てきた
咄嗟にレイトリガーを構える
キュキュン 首を傾げてつぶらな瞳でこっちを見てる
グハッ、か カ 可愛いぞーーっ何だろうなコイツは?
キュ?スリスリ
うぉぉ、全力で目出度い、いや愛でたい愛でたいぞ〜
[マスターその前に確認を、確認してください]
oh..いかんいかん、暴走してしまったな。え〜っと
対象確認っと
ターゲットの1つ、カルバンクだな
ここアークではカーバンクルって名前らしいな
元はガウォーク固有種か、密猟や何やらで多次元惑星に散らばって行ったらしいな
そこから進化して、高い知能と魔力を得たってか!
額の魔宝石は元は角らしき物だったみたいだな
元祖カルバンクは犬並みの知能で魔力は無しだから
言って見ればカルバンク亜種って感じなのか?
それにしても、警戒心無いのか?ずっと俺の足にスリスリしてぞ
俺もずっとナデナデモフモフしてるんだけどな
知能が高いなら話せば分かるのかな?試してみよう
やあ!カルバンク君、俺はガイルだヨロシクな!
キュウ~ キュキュッ
グハッ、首を傾げるとこんなに破壊力があるなんて
キュ
か カルバンク君……………………と言う訳なんだが
一緒にガウォークに行かないかい?
キュキュッ サササッ クイックイ
何だ?進んでこっち見て鳴く?はっ!こっち来いか!
案内されて低い木の下まで来た
クュー
下を向いて悲しそうに鳴いた、そこには巣があり
卵が8個有った
おや、案内したら違う巣に入り卵を温め始めた
あれ?この巣は違うカルバンクの巣なのか?
ここの親は何処に?見回しても親は見当たらない
カルバンクは自分の巣に入りながらコッチを見て何かを訴えている様だった
何度か鳴いた後にカルバンクの目線を追った時だった
他のカルバンクの角らしき物と毛が散乱してた
成程な、この巣の親は何かに襲われて亡くなったのか
で、この巣に案内したのは何でだ?
まさか!この卵を持って帰れって事なのか?
キュキュッキュー
そう言う事らしい、本当に知能が高いんだな俺の言う事を理解してるんだから
レム、この卵を転送するぞ
[捕獲器の展開をし、卵を固定して下さい]
ほいっと、済んだぞ転送を頼む
[はい、転送します 転送完了しました]
アークのカルバンク君、ありがとうな!これでガウォークにもカルバンクが戻って来た事になる
ナデナデ、ナデナデ あ〜手が止まらねぇ~止まらねぇ
今が至福の時だな、癒されるわぁぁぁーー
[マスターその辺でソロサロ次のターゲットを]
はいはい分かりましたよ、レムには分からんかなぁ
[私にはその辺の感情は備えて降りませんので]
じゃあなぁ〜カルバンク君!
キュキューーー
おわぁぁ、手を手を降ってる、あんな小さい手を…
痛っ痛た!分かった分かったから歩きます歩きますぅ
[いい加減にして下さい]
痛いから、耳を掴んで引っ張らないでぇぇぇ