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(二)-8
私とみなみは真紀に駆け寄り、「無事で良かったね」と抱き合った。あれだけの爆発だったのだから、巻き込まれても不思議ではなかった。
幸い、爆発が起きたときに、真紀とスタイリストさんは窓際にいたため爆発や壁の崩落の直撃を受けずに済んだということだった。
部屋にいたもう一人のスタイリストは新郎の専属であった。新郎の方は既に着替えが終わったので、新婦の方を手伝いにきたのだという。そして新婦の控え室に入って来たときに爆発が起こり、壁が割れ、入ってきた爆風に煽られて反対側の壁に頭を打って脳しんとうを起こし、意識を失ったそうだ。
(続く)