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[画像付き] 気象観測員『メグミさん』。 地表のほとんどが海に沈んだ近未来の地球で、日々がんばってます。  作者: トウフキヌゴシ
第三章

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第90話、救出

 メグミとヒイラギは、コウテイダイオウイカから逃れ海上に浮上していた。

 ”水無月”の機体は、浸水が激しく緊急用の救命ボートに乗り移っていた。

 連絡用のメインモニターも機体と共に沈み、救助を待つだけの状態になっている。


「もって一週間か」

「イカに襲われて、かなり移動してるのに気づいてくれるかな」


「大丈夫ですよ、きっと」


「……そうだね」

 メグミは、台風一過、青く晴れ渡った空を見上げた。 



 疾風怒濤シュツルムウントドランクが通りすぎた次の日、”呑竜”はメグミたちと最後に通信した地点に来ていた。

 全艦載機を飛ばし、ソナー等全ての探知機を使って探索する。


「どこに行ったんだ……」

 

 ”呑竜”のブリッジの奥にある戦略会議室オペレーションルームだ。

 部屋の真ん中の机状の戦略モニターには、付近の地図と活動している艦載機の位置が表示されている。

 

「艦長、アメリカ軍が一番機の探索のために協力してくれるそうです」

 戦略モニターに近づいてくるアメリカ軍の空母が一隻映る。

 エンタープライズと表示された。


「協力感謝する」

 ナンバは、無電に映ったアイゼンハウアーに礼を言った。


「You are welcame, キニするな」

 アメリカ軍の空母から、次々と艦載機が上がって行く。

 最終的には10機近くの数になった。

 それでも発見できず日が暮れてきたので、探索は次の日になった。



 ”救命ボート”


 円形をしており、上部はテント状になっていて、ある程度の雨風は防げる。

 一週間分の非常食とサバイバルセット、海水から飲み水を作れる整水器、簡易コンロ、釣り道具一式が装備されていた。

 とは言え、メガシャークや危険生物、異常気象など素早く救出されることが望ましい。



「夜になりましたね」


「うん、取り合えず体力の温存を優先しましょう」 

 簡易コンロで湯を沸かしてホットコーヒーを作った。


「大丈夫、嵐が過ぎたばかりだから、天気はしばらく荒れないわ」

 メグミが、満天の星空を見上げながら言った。


 夜が明けた。

 早朝から必死の探索が続いている。


「どこなんだ……メグミ」

 ナンバが、戦略ミニターの前で頭を抱えている。


「……付近の海流を出してください」

 ナンバが顔を上げた。

 ミヤビが、二匹のネコサマを腕に立っていた。


「海流をモニターに重ねてくれ」

 ここ二日間の海流の動きが表示される。

 じっとミヤビが潮の動きを見つめた後、


「ここです」


 そっとコネコサマをモニターに下ろした。

 子猫がその位置をペシペシとネコパンチする。

「……コネコサマがここだと……」 


「!?、この地点に艦載機を急行させろっ」

「本艦も移動するぞ」

 ナンバがブリッジに走り込んだ。


 指定された地点に救命ボートはいた。

 波間にオレンジ色のボートが見える。

 近づいて来た飛行艇、”満月”に気付いたのか、中からメグミとヒイラギが顔を出して手を振った。


「こちら、”満月”オリエです」

「発見しましたっ」

「二人とも元気そうです」


 オオオオオ

 

 無線から歓声があふれた。


「救助します」


 救命ボートの近くに”満月”を着水させ、二人を救助。

 ”呑竜”に帰投した。


「メグミ中尉、ヒイラギ少尉」

「無事かっ」

「良かった」

 二人は、”呑竜”の格納庫に帰ってきた。

 クルーが集まって来る。

 ナンバが、ブリッジから走り込んできた。


「……メグミ……」


「……タイチロウ……」


 ナンバは、メグミを痛いくらい抱きしめる。

 二人は、しばらくお互いの体温を確かめ合った。


 ”呑竜”は探索に協力してくれたアメリカ軍にお礼を言った後、日本軍基地に帰投した。



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