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[画像付き] 気象観測員『メグミさん』。 地表のほとんどが海に沈んだ近未来の地球で、日々がんばってます。  作者: トウフキヌゴシ
第三章

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第86話、撃退

「こちら、空母型神社”大宰府八幡宮”所属、”神雷”」

「助けに参りました」

 女性の声だ。

 上空を、白と赤に塗られた飛行艇が飛んでいる。

 ”神雷”は打撃神社群が配備する、双発の高性能戦闘飛行艇である。

「戦艦型神社”霧島神宮”から、艦砲射撃が二発きます」

「着弾予想地点を、モニターに映しますが、航空機は高度を上げてください」


「た、助かった」

「神様っ」

 メグミはお守りを握りしめた。


「全機上昇っ」

 三機が急速上昇。

 ”神雷”より高度を取る。


「着弾まで、三、二、一、ナウ」

 オレンジ色の塊が二個、ものすごい勢いで近づいてくる。


 ドドオオオン


 35,6センチ砲弾が二発、エルキャックの少し離れた所に着弾。

 巨大な水柱が上がった。

 メガシャークが一匹、空中に跳ね上げられる。


「着弾確認」

「もう二発、きます」


 モニターの表示によると今度は、”エルキャック”と”呑竜”を飛び越えた地点に着弾しそうだ。


「二射目着弾まで、三、二、一、ナウ」


 ゴウッ


 機体の下をオレンジ色の砲弾が通り過ぎていく。

 砲弾が通過するときの風圧で少し機体が揺れた。


 ドドオオオン


「着弾、確認」 


 巨大な水柱と共に、二匹のメガシャークが宙に舞う。

 大音量の爆音と水圧にメガシャークたちは目を回す。

 メガシャークたちは、ふらふらと離れて行った。


 ウオオオオオ

「Jesus,Thank you,アリガト」

「助かったあ」

 歓声が上がった。



 その後、戦艦型神社”霧島神宮”と合流し、周囲にメガシャークがいないか確認した。

 エルキャックは、バルーン部分を応急処置をした後、”吞竜”で、沖縄の方に曳航する予定になる。

 

 ”エルキャック”と”吞竜”をワイヤーでつないでいた時、


 ビイイイイ、ビイイイイ


「艦長っ、対潜魚雷接近警報です」

「魚雷数、二、急速接近中、命中コースですっ」


「なっ、デコイ緊急射出っ、急げっ」

 艦体横のハッチからデコイが射出される。

 

「魚雷のIFF確認、アメリカ軍の物です」

 一発はデコイについて行ったが、一発はそのまま直進。


「くっ、全艦対ショック姿勢、命中するっ」

 撃沈かっ

 全員が目をつぶった瞬間、直前で魚雷が自爆した。


「……脅しのつもりか」


 気が付くと巨大な空母二艦に挟まれるように囲まれていた。

 艦の横には、”USS,Enterprise”と"USS,Independence"と書かれていた。



 ”エンタープライズ級、原子力空母、エンタープライズとインディペンデンス”


 大戦を生き残り、未だ強大な攻撃力を誇るアメリカ軍空母打撃群、主力空母二艦。

 原子力発電と、海水酸素水素分離式エンジンと併用して、莫大な出力を得る。

 艦載機搭載数、84機。

 乗員、4600名。(吞竜の乗員が約50名)

 小さな町が動いているに等しいのである。



「艦長、打電です。 モニターに映します」

 ”呑竜”のブリッジ正面のモニターに、映した。


「ヘタな動きはしない方がイイ」

 モニターに映った司令官とおぼしき白人の男が言った。 


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