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[画像付き] 気象観測員『メグミさん』。 地表のほとんどが海に沈んだ近未来の地球で、日々がんばってます。  作者: トウフキヌゴシ
第一章

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第21話、こんぴら

 ”ウズシオ”を見た後、元香川県に回り込んで”瀬戸大橋”も見ていくことにする。

 瀬戸大橋の近くまで来た。

 鳴門海峡大橋と同じように、道路は海面の下だ。


「”こんぴら八幡宮”も”いづも”に行ってるね」

(でも、本殿は高いところにあるから、水没してないんだよね)

「やはり、航海の安全は”こんぴら八幡宮”だよね」

 メグミが、紐を着けて胸元に入れているお守りは、”こんぴら八幡宮”のものである。 



 そのまま北上し、”いづも”上空に着いた。

 半ばまで海水に浸かった大鳥居の向こうに、”いづも大社”が停泊している。

 その周りを、大小さまざまな”神社”が駐艦していた。


「来てた、来てた。よかったよ~」

 ひと際大きな艦に、飛行艇を近づけた。



 氏子防衛用打撃神社群、やまとたける級2番艦、超・超弩級戦艦型神社、”こんぴら八幡宮”


 主砲、46センチ4連装砲を2基、8門。艦前部に配置。

 他、兵装多数。

 後部に、垂直機用の飛行甲板がある。


 人民や氏子を、精神的にも、物理的にも守るために配備された、”打撃神社群”の中でも特に巨大な艦で”航海の安全を守る”こんぴら八幡宮”の名に恥じないものになっている。

 その巨艦故、スーパーハリケーンを、”避難潜水”なしで乗り越えることが可能。

 圧倒的火力で、タイタンホエールの群れを実力で排除することができる。


 姉妹艦である、打撃神社群、旗艦、”やまとたける”は主に東日本を、”こんぴら八幡宮”は西日本を守っている。



 少し離れた所に、超弩級戦艦である、”いつくしま神社”も来ていた。

 ”こんぴら八幡宮”に負けず劣らずの巨艦である。

 主砲の46センチ3連装砲が前部に2基、後部に1基、搭載されているのが特徴的だ。


「見て。”いせ神宮”も来てる」


「本当だ」


 近くに、古式ゆかしい、飛行戦艦型神社”いせ神宮”が駐艦していた。


「乗艦してみたいけど、ついで参りはいけないんだよね」

 メグミが残念そうな顔をする。


「……来年も一緒に来たいな……」

 ナンバが小さくつぶやいた。


「えっ」

 聞こえたメグミが、顔を赤く染める。


 つぶやきが聞かれたことに気づいたナンバが、同じく顔を赤く染めながら、


「付き合ってくれないか」

 はっきりと声を出す。


「……はい……」 

 メグミが答えた。


 ”こんぴら八幡宮”につづく桟橋に飛行艇を止めるとき、動揺で少しふらついてしまったメグミである。

 

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