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[画像付き] 気象観測員『メグミさん』。 地表のほとんどが海に沈んだ近未来の地球で、日々がんばってます。  作者: トウフキヌゴシ
第一章

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第12話、ひっくりかえっちゃった

「もう少しで。スーパーハリケーンが来るぞ」

「避難潜水、用意」

「全隔壁、閉鎖」

「前部、後部マスト収納」

 マストが後ろに倒れ、器具で固定される。


()()のアンカー下ろせ」

「沈めるぞ。もう一度、隔壁閉鎖を確認」

「タンクに注水」

「潜水せよ」


 ”文福茶釜”はその場でゆっくりと、海の中へ沈んで行った。 



 メグミは、カオリ大尉と自分の部屋にいた。


「戦艦での、避難潜水は初めて?」


「はい」


「トイレは済ませた?」


「はい」

 メグミはベットに横たわった。

 脇とお腹と太ももを、太いベルトで固定される。


「艦は、水の中で基本動かないわ」

「でも横には回るの」


「き、聞いたことがあります」 


 心配そうな顔で、そっと嘔吐袋を渡される。


「吐くときは、窒息に気を付けてね」

「大体20分くらいだから、頑張って」


「・・・はい」



「うひゃあああああ」

 グリンと言う感じで、艦が、艦首、艦尾を軸に180度、横転する。

 上下逆になっていた。

 ベルトが外れると部屋の()()に落ちる。


「ひいいいいいいい」

 元に戻った。


「もういっかいいい」

 上下逆になった。

 強者は、この状態で本を読むという。


 毎回必ず、わざとベルトをせずに、壁や天井を、艦の回転に合わせて()()者が出るそうだ。

 後で、ヒイラギ准尉が教えてくれた。


 何度か、くるくる回った後


「な、何とか耐えた・・・」

 吐かずに済んだようである。

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