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★★★★★  作者: リングプル
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悲しみの雨

───帰りの道中───



あの桟橋から、来た道とは別のルートで孤児院に帰ろうとしていた3人。



「あー。本当に天気いいなぁ。今日は」斗志也



「んんー!きもちいじゃん!」悠那



帰り道に選んだのは繁華街。


道の両側に、出店がびっちりと並び爺洞に住む者達はこの繁華街で食材を調達したり、衣服を揃えたりする。


中には武器やら防具専門店もあり繁華街にくれば大抵のことは済ませる事が出来る。


夜になると提灯ちょうちんに火を灯しあまたの灯火と出店から漂う香ばしい匂いが夜の繁華街を色付け、ここだけは世の不況感じさせない。

祭りのような雰囲気で人が沢山あつまるのだ。


特に夜は兵役を終えた和兵や、仕事終わりの男達が各酒場で1日の疲れを酒で癒す。



「いい匂い…………」琉結



「琉結、この匂いは幻だ惑わされるな」



出店から香ばしい匂いが漂ってくるが、斗志也はこれは幻だと自分と琉結に言い聞かせた。



しばらく孤児院のある方向に向かうと、二階建ての大きな建物が見えてきた。


入口のすぐ横には大きな表札があり「翼士団」と書かれている。


ここは町の住人達が自由に依頼したいことを掲示板に掲げることができる。

魔物の討伐や捕獲の依頼、人探しや建物の建設依頼、他にも幅広いジャンルで、その依頼内容と賞金はピンからキリ。


しかしほとんどの依頼は魔物の討伐である。

爺洞の隣町までいくには、どの方角にいっても山を乗り越えなくては行けない。


馬車で行けば約3時間もかかる。あまつさえ、たかだか隣町まで行くのに、馬車で往復すると、そこそこ良い値がつくため爺洞の住民はほとんど他の街には行かない。


しかし、爺洞の繁華街の物品が豊富なため、隣町からはそれを求めて人がくるのだ。


そのため、魔物がいると爺洞側の売れ行きに影響が出るので、魔物の集団や強力な魔物の討伐は必須になってくるのだ。


そう言った民間の依頼をこなすのが翼士団である。



「そう言えば。ここの団長と院長知り合いらしいぜ」斗志也



「へぇー。どんな人なんだろうね?中に入った事もないし…」悠那



「国家和兵と違って、ここには個人で人助けをする人達がいるんだよ。チームで動いてるのも居るらしいけどな」斗志也



「どんくらい強いのかなぁ!ここの人達!」琉結



「さぁな。でも団長はあの七人衆と肩を並べるほどの強者だって院長が言ってけどな」斗志也



「さっ、帰るよ」斗志也



踵を返し、早く帰ろうとした時だった。



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