迷宮・天国への階段。3
クラス8…魔王級と呼ばれる強さを持つ魔物。
今、トト達の目の前に居る悪魔は、勇者率いる軍隊の規模で討伐する様な存在。
それを気にせず、いつもの様に先頭に立つトト。
悪魔が禍々しいオーラを大きな手の平に収束。黒く巨大な剣を形成。
トトは焦熱の竜斧を取り出し、力を解放する。
≪焦熱の竜斧、ランクーー、焦熱ーー、攻撃ーー、火の理、焦熱火炎、焦熱大王召喚、斧技・赤≫
「やってみるか…武神装・赤」
赤いオーラがトトを包み、深紅のフルプレートメイルに変化。翼が生え、デザインが変わっていく。
悪魔が巨大な剣を振り下ろすが、トトの伸ばした手に止められた。
「まだ変身途中じゃねえか。待つのが礼儀だぜ」
深紅のメタリックな竜の翼を広げ、激しい炎がデザインされたフルプレートメイル。
そして、深紅の斧を巨大な剣にぶち当てた。
激しい衝突音と共に、巨大な剣がひび割れ、熔けていく。
「久しぶりの…爆炎破斬!」
ボンッ!離れた位置から斧を振ると、悪魔の両足が弾け飛んだ。
再び斧を振ると、両腕も爆散。
トトの号令と共に、ノーレン、ノワール、タケルが追撃。
少し時間が掛かったが、討伐に成功した。
「はぁ、はぁ、クラス8は硬いね」
「はい…トハシさんが簡単に爆破したから直ぐ倒せると思ったんですが…」
「…兄ちゃんが異常なんだな…なんだよ武神装って…すげえ格好いいじゃん」
「別に武装くらいなら教えるけど…もう少し強くなってからな」
悪魔を武器に変え、隠し通路へ。金色宝箱を発見し、トトが開ける。
≪青龍の鎧、ランクS+≫
「おっ、揃った。黄龍は無いのかなー」
「四聖獣装備って強そうだね」
≪奥義書・鳳凰天舞衝、ランクーー≫
≪わらえる塊、ランクS≫
≪禁術・亜…何駄荒破!、ランクーー、対象の視線を逸らせる≫
「あ…なんだアレは。…舐めてんのか?」
「見てよ泰人、この塊ウケる」
≪おおとろ、ランクA≫
≪スーパーマジックボム、ランクB、魔力を攻撃≫
≪サックス、ランクA≫
≪チャイナドレス、ランクA≫
≪チャイナシューズ、ランクA≫
「泰人が開けると統一性無いよね」
「武器師だからじゃないか? 纏めて良い物一つとか嬉しいんだけどな」
宝物を収納し、次の階へ。
泉の部屋で少し休憩し、ボス級の魔物が居るホールに到着した。
「次は天使か」
「眩しいね」
≪天使99式・ロストエンジェル、クラス8、強さ52470≫
『不浄な人間よ、我が浄化してやろう』
「そりゃよろしく」
真っ白い身体から浄化の光が溢れる天使の姿。
悪魔の色違いなので、ムキムキな身体が一般的な天使のイメージを崩しているが、トトは先頭に立ち、浄化兵器を取り出して左肩で抱えた。
≪浄化兵器・シャイニング・ソーラーレイβ、ランクーー、浄化天使ーー、攻撃ーー、浄化砲≫
天使が両手を前にし、白い魔法陣を展開。
魔法陣の前に光が集まり、高熱を帯びていく。
『__フォトン・ギガレーザー』
部屋が真っ白に染まる。
音を置き去りにした極太レーザーが襲い掛かり、トトは右手を出して_「変換」_光の球体に変換していく。
「ごちそうさん。__合成」
攻撃力に変換したレーザーを浄化兵器に合成。
純粋な光の力が浄化兵器を強化していく。
≪浄化兵器・シャイニング・ソーラーレイγ、ランクーー、浄化天使ーーー、攻撃ーー、浄化大砲≫
「もう終わりかい? 天使さん」
『…面白い、ならばこれを受けてみよ』
天使が両手を上に向けると…ブォン__白い立体魔法陣が展開された。
球体の魔法陣がゆっくりと回転し、魔法陣に刻まれた魔法文字が白く点滅。
トトが後ろをチラリと見る。タケルが光の壁を展開し、こっちは大丈夫だとサムズアップしていた。
トトはフッと笑って右手を天使に向け、魔法に備える。
『__フォトン・ギガプリズム』
部屋が真っ白に染まり、立体魔法陣から光のレーザーがデタラメに放出。壁に反射し、多方向から極太のレーザーがトトに向かう。
「_変換」右手では対応しきれない程の縦横無尽に駆け巡るレーザービーム。トトは天使に向かって走りながら、次々と攻撃力に変換していく。
「__金魔業拳!」
左腕を振るい、天使の右腕を吹き飛ばす。
天使も反撃。左手からレーザーを射出。トトに直撃するが、直ぐ様光の球体に変換され、トトの左手が天使の足に触れる。
「__金魔発勁!」
ドンッ!__天使の足を吹き飛ばしながら転倒させ、飛び上がり立体魔法陣を攻撃力に変換。
「お次は…魔力破壊!」
バキン!__天使の魔力に攻撃。天使お得意の魔法を潰した。
タケル達に追撃の合図。
「よっしゃ。合成!」
タケル達が追撃する間、集めた攻撃力を浄化兵器に合成した。
≪殲滅浄化兵器・シャイニングζ、ランクーー、殲滅天使ーーー、攻撃ーー、殲滅浄化砲≫
「よしよし、進化した。ありがとう天使さん」
満足げな表情で、ボコボコにされていく天使を眺める。
やがて、天使が沈黙。天使を武器に変え、隠し通路へ行き、金色宝箱の元へ。
「そういえば、その悪魔と天使の剣ってどうするの?」
「これは、小型化して百連バレットベルトに入れるんだよ。これが俺のレベル上げだからな」
≪天使剣・ロストエンジェル、ランクS+、古天使レベル100、攻撃3000、天使化≫
≪悪魔剣・ロストデーモン、ランクS+、古悪魔レベル100、攻撃3000、悪魔化≫
「じゃあ全部入れたらレベル一万になるんだね」
「理論上ではな。まぁもっと合成させれば二万、三万行くんだけど…二週間でどこまで行けるかだな」
金色宝箱を開けて、中身を確認。
≪犠牲の指輪、ランクーー、対象のダメージを代わりに受ける≫
≪星の欠片、ランクーー≫
「星の欠片? なんだこの属性」
「変な属性だね」
≪バトルスーツ、ランクS+≫
「SFスーツ…防御力すごいね」
「じゃあノワールさん、戦闘服にどうぞ」
「あっ、ありがとうございます!」
≪お洒落なバッグ、ランクA≫
≪邪教の教典、ランクS≫
≪ユニコーンの角、ランクA≫
≪掃討具・デッキブラシ、ランクS+、攻撃1780、清掃強化≫
「デッキブラシ強いな」
「メイド戦士の武器かな?」
≪ライトニング・スタンガン、ランクA+、攻撃1500≫
≪炎の羽衣、ランクA+≫
≪マギトリタイト、ランクーー≫
「あとどれくらいかなー」
「クラス8がもう少し続きそうだね」
「そういえば、ダンジョンの魔物ってどれくらいで復活するんだろ?」
「一般的には、一日で復活しますけど」
「一日か…じゃあ一日で一番下まで行けば、効率良いな」
「兄ちゃん…正気か?」
一日で一番下まで行き、転移陣で下層の入り口まで行き、再び一番下まで行く計画を話すが、本当に出来るのか? という目を向けられる。
「まだ、昼くらいだから大丈夫だなー。行くぞー」
もう既に限界近いノーレンだが、雰囲気的に言い出せず、下層レベリングループを思い付いたトトを止める事が出来なかった。