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流れの武器屋  作者: はぎま
高ランクダンジョン。
130/163

迷宮・天国への階段。3

 クラス8…魔王級と呼ばれる強さを持つ魔物。

 今、トト達の目の前に居る悪魔は、勇者率いる軍隊の規模で討伐する様な存在。

 それを気にせず、いつもの様に先頭に立つトト。


 悪魔が禍々しいオーラを大きな手の平に収束。黒く巨大な剣を形成。

 トトは焦熱の竜斧を取り出し、力を解放する。


≪焦熱の竜斧、ランクーー、焦熱ーー、攻撃ーー、火の理、焦熱火炎、焦熱大王召喚、斧技・赤≫


「やってみるか…武神装・赤」


 赤いオーラがトトを包み、深紅のフルプレートメイルに変化。翼が生え、デザインが変わっていく。

 悪魔が巨大な剣を振り下ろすが、トトの伸ばした手に止められた。


「まだ変身途中じゃねえか。待つのが礼儀だぜ」


 深紅のメタリックな竜の翼を広げ、激しい炎がデザインされたフルプレートメイル。

 そして、深紅の斧を巨大な剣にぶち当てた。

 激しい衝突音と共に、巨大な剣がひび割れ、熔けていく。


「久しぶりの…爆炎破斬!」


 ボンッ!離れた位置から斧を振ると、悪魔の両足が弾け飛んだ。

 再び斧を振ると、両腕も爆散。

 トトの号令と共に、ノーレン、ノワール、タケルが追撃。

 少し時間が掛かったが、討伐に成功した。


「はぁ、はぁ、クラス8は硬いね」

「はい…トハシさんが簡単に爆破したから直ぐ倒せると思ったんですが…」

「…兄ちゃんが異常なんだな…なんだよ武神装って…すげえ格好いいじゃん」

「別に武装くらいなら教えるけど…もう少し強くなってからな」


 悪魔を武器に変え、隠し通路へ。金色宝箱を発見し、トトが開ける。


≪青龍の鎧、ランクS+≫


「おっ、揃った。黄龍は無いのかなー」

「四聖獣装備って強そうだね」


≪奥義書・鳳凰天舞衝、ランクーー≫

≪わらえる塊、ランクS≫

≪禁術・亜…何駄荒破!、ランクーー、対象の視線を逸らせる≫


「あ…なんだアレは。…舐めてんのか?」

「見てよ泰人、この塊ウケる」


≪おおとろ、ランクA≫

≪スーパーマジックボム、ランクB、魔力を攻撃≫

≪サックス、ランクA≫

≪チャイナドレス、ランクA≫

≪チャイナシューズ、ランクA≫


「泰人が開けると統一性無いよね」

「武器師だからじゃないか? 纏めて良い物一つとか嬉しいんだけどな」



 宝物を収納し、次の階へ。

 泉の部屋で少し休憩し、ボス級の魔物が居るホールに到着した。


「次は天使か」

「眩しいね」


≪天使99式・ロストエンジェル、クラス8、強さ52470≫


『不浄な人間よ、我が浄化してやろう』

「そりゃよろしく」


 真っ白い身体から浄化の光が溢れる天使の姿。

 悪魔の色違いなので、ムキムキな身体が一般的な天使のイメージを崩しているが、トトは先頭に立ち、浄化兵器を取り出して左肩で抱えた。


≪浄化兵器・シャイニング・ソーラーレイβ、ランクーー、浄化天使ーー、攻撃ーー、浄化砲≫



 天使が両手を前にし、白い魔法陣を展開。

 魔法陣の前に光が集まり、高熱を帯びていく。


『__フォトン・ギガレーザー』


 部屋が真っ白に染まる。

 音を置き去りにした極太レーザーが襲い掛かり、トトは右手を出して_「変換」_光の球体に変換していく。


「ごちそうさん。__合成」

 攻撃力に変換したレーザーを浄化兵器に合成。

 純粋な光の力が浄化兵器を強化していく。


≪浄化兵器・シャイニング・ソーラーレイγ、ランクーー、浄化天使ーーー、攻撃ーー、浄化大砲≫


「もう終わりかい? 天使さん」

『…面白い、ならばこれを受けてみよ』


 天使が両手を上に向けると…ブォン__白い立体魔法陣が展開された。

 球体の魔法陣がゆっくりと回転し、魔法陣に刻まれた魔法文字が白く点滅。

 トトが後ろをチラリと見る。タケルが光の壁を展開し、こっちは大丈夫だとサムズアップしていた。

 トトはフッと笑って右手を天使に向け、魔法に備える。


『__フォトン・ギガプリズム』


 部屋が真っ白に染まり、立体魔法陣から光のレーザーがデタラメに放出。壁に反射し、多方向から極太のレーザーがトトに向かう。


「_変換」右手では対応しきれない程の縦横無尽に駆け巡るレーザービーム。トトは天使に向かって走りながら、次々と攻撃力に変換していく。


「__金魔業拳!」

 左腕を振るい、天使の右腕を吹き飛ばす。

 天使も反撃。左手からレーザーを射出。トトに直撃するが、直ぐ様光の球体に変換され、トトの左手が天使の足に触れる。


「__金魔発勁!」

 ドンッ!__天使の足を吹き飛ばしながら転倒させ、飛び上がり立体魔法陣を攻撃力に変換。

「お次は…魔力破壊!」

 バキン!__天使の魔力に攻撃。天使お得意の魔法を潰した。

 タケル達に追撃の合図。


「よっしゃ。合成!」

 タケル達が追撃する間、集めた攻撃力を浄化兵器に合成した。


≪殲滅浄化兵器・シャイニングζ(ゼータ)、ランクーー、殲滅天使ーーー、攻撃ーー、殲滅浄化砲≫


「よしよし、進化した。ありがとう天使さん」



 満足げな表情で、ボコボコにされていく天使を眺める。

 やがて、天使が沈黙。天使を武器に変え、隠し通路へ行き、金色宝箱の元へ。


「そういえば、その悪魔と天使の剣ってどうするの?」

「これは、小型化して百連バレットベルトに入れるんだよ。これが俺のレベル上げだからな」


≪天使剣・ロストエンジェル、ランクS+、古天使レベル100、攻撃3000、天使化≫


≪悪魔剣・ロストデーモン、ランクS+、古悪魔レベル100、攻撃3000、悪魔化≫


「じゃあ全部入れたらレベル一万になるんだね」

「理論上ではな。まぁもっと合成させれば二万、三万行くんだけど…二週間でどこまで行けるかだな」


 金色宝箱を開けて、中身を確認。


≪犠牲の指輪、ランクーー、対象のダメージを代わりに受ける≫

≪星の欠片、ランクーー≫


「星の欠片? なんだこの属性」

「変な属性だね」


≪バトルスーツ、ランクS+≫


「SFスーツ…防御力すごいね」

「じゃあノワールさん、戦闘服にどうぞ」

「あっ、ありがとうございます!」


≪お洒落なバッグ、ランクA≫

≪邪教の教典、ランクS≫

≪ユニコーンの角、ランクA≫

≪掃討具・デッキブラシ、ランクS+、攻撃1780、清掃強化≫


「デッキブラシ強いな」

「メイド戦士の武器かな?」


≪ライトニング・スタンガン、ランクA+、攻撃1500≫

≪炎の羽衣、ランクA+≫

≪マギトリタイト、ランクーー≫


「あとどれくらいかなー」

「クラス8がもう少し続きそうだね」

「そういえば、ダンジョンの魔物ってどれくらいで復活するんだろ?」

「一般的には、一日で復活しますけど」

「一日か…じゃあ一日で一番下まで行けば、効率良いな」

「兄ちゃん…正気か?」


 一日で一番下まで行き、転移陣で下層の入り口まで行き、再び一番下まで行く計画を話すが、本当に出来るのか? という目を向けられる。


「まだ、昼くらいだから大丈夫だなー。行くぞー」


 もう既に限界近いノーレンだが、雰囲気的に言い出せず、下層レベリングループを思い付いたトトを止める事が出来なかった。



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