表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
流れの武器屋  作者: はぎま
高ランクダンジョン。
127/163

ダンジョンへ。

 トトとタケルは朝まで飲み明かして語り合った。身体がある喜びやこれからの事。


「兄ちゃん、おかえりー」

「おはよう、ノーレン。昨日はデートしたのか?」

「まぁ、うん…断り切れなくて」


 ノーレンは、はははっ、と乾いた笑いを浮かべる。女神に話し掛けられても動じないノーレンを、ご令嬢はとても気に入ってしまった様だ。

 詳しく聞いていると、やがてノワールが起きてきた。

 トトが帰って来ている事に安心した様子で笑顔を見せる。


 一同は朝食を食べ、準備を済ませた後は、ミリアン大陸へと転移する。


 次元を旅する円盤の、一度行った場所に転移出来る能力で転移した場所は、ノール王国の西…ニーソの街の近く。トトが初めてこの世界に来た場所。



「懐かしいなぁ…」

「泰人は、ここに転移されて来たんだね…うん、何も無い。よく街に行けたね」

「最初森の方に行っちゃってさ、オークを見た時は死ぬかと思ったよ」

「オーク?兄ちゃんなら倒せたんじゃないのか?」

「最初は丸腰の強さ5だぞ?勝てる訳ねぇ」


 当時は武器も無く、職業すら知らなかった。今でもよくここまで生き残ったものだと思っている。

 四人はSGドラゴンに乗り込み、更に西を目指す。

「うわぁー!すげぇ!これを兄ちゃんが作ったのか?」

「おー、すげえだろ。爆撃も出来るから空飛ぶ兵器だぞー」

「これが沢山あったら革命が起きますね」

「そうだね、明らかにオーバースペック」

 みんな初めて乗るSGドラゴンに興奮し、楽しい空の旅。


 数時間もすると、大きな街が見えてきた。

 高い城壁に囲まれた巨大な街。


「ここは何の国だろ…地図は、あった。ユーギィっていう国…あっ凶悪ダンジョンで有名な国って解説あるぞ」

「上から見るのは初めてだけど、厳重だねぇ。魔物のランクも高そう。ダンジョンはもう少し西にあるはず」

「了解」


 西に向かってしばらく進むと、不自然に巨大な穴が開いている。

 数百メートルの細長い穴が交差した十字の穴で、東西南北に入り口の階段がある様に見える。


「あったよー。確か、『天国への階段』だっけな?」

「へぇー、奈落への階段の間違いじゃねえか?。それに結構人がいるなぁー。中心から入れば近道になる?」

「それぞれ別の場所に出る筈だから、どうなんだろ?」


 十字の穴の中心。混沌の穴の様に底の見えない暗い穴。

 SGドラゴンを空中に停止させ、どうするか話し合っている所に、ラグナから話し掛けられた。


≪泰人、中心から行けば下層に行けるよ≫

「おっ、ありがと。中心から行くかー」

「そうだね。探索者とのやり取りも面倒だからそのまま行こうか」


 SGドラゴンを下降させる。

 暗い穴の中は、とても静かで魔物が居る気配は無い。

 底の方にライトを当てながら進む事数分。

 地面に到着。中心に淡く光る転移陣があり、それ以外には何も無い。

 SGドラゴンから降りて、地図を作成するが、特に何も無かった。


「ちょっと休憩するかぁ」

「そうだね。いきなり戦闘とか有り得るし」

「そうそう。転移したら離れ離れとかありそうだし」


 軽い休憩を終え、手を繋ぎながら転移陣にて転移する。

 バシュン__


 転移した先は、小さな泉がある小部屋。

 小部屋から出ると通路が二つあり、左の道は真っ直ぐ続く通路。右手の道は扉が見える。

 とりあえず扉が気になったので開けてみると、広い円形ホールの中心に魔物の姿。


≪悪魔11式・ロストデーモン、クラス7、強さ25874≫


「いきなりボス?」

「え…クラス7ですか?」


 この階の地図を作ってみると、魔物の奥に階段がある。

 魔物を避ける場合は、遠回りすれば階段に行き着く様だ。


「近道を行くならボスを倒せって事か。しかも宝箱はこの部屋からしか行けない場所にある」

「じゃあ倒すんだね」

「うわ…俺緊張してきた…」

「が、頑張ります」

「じゃあ…パワーレベリングでもやるかぁ」


 人知れずのダンジョンアタックが始まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ