大自然ダンジョン。4
次の階層も山脈が続く。
今度は荒野は無く、最初から山が続いている。
呆然としていたノーレンとノワールが落ち着くまで、休憩をしていたが先程復活。
「四階層は変わらないんですか?」
「あまり情報が無いのでなんとも…噂では五階層までですが…本当の事は解りません」
「そうですかぁ…」
先程の滅亡の星で、ノワールのレベルは上がり、職業も変わっていた。
≪ノワール・アーラ、天災の乙女レベル73、強さ5365≫
これは、素手でクラス5と闘える強さ。
かなり強い方だが、トトはまだ足りないと思っている。
「兄ちゃん、俺もバーンってやってみたい」
「もう少し大きくなったら考えよう」
「ちぇっ…でも凄かったなぁ…」
「…地形、変わっていましたね…」
「あれは、ダンジョン以外で使うと威力は半分以下になりますよ。まぁ、魔物の大移動が起きたら使えば良いんですよ」
話ながら、この階層の地図を作成。
トレジャーサーチで種類ごとに印を打っていく。
鉄が10、銀色が3、金色が2。
「兄ちゃん何やってんだ?」
「宝箱の場所だよ。夜に取ってこようと思ってね」
「凄いよなぁ…」
ノワールは、トトを見ていると何か生き急いでいる様に見える。理由は解らないが、焦っている様に。
今度はノーレンが、空中から魔物を仕留めていく。
「はははははー!」
大分安定してきたので、トトとノワールは地上から見学。
「トハシさんは、また女神様と闘うのですか?」
「ええ、誰も悪くは無いので、闘う理由は無いんですけど…八つ当たりみたいな物です」
「なんか、女神様に嫉妬しちゃいますね…トハシさんが八つ当たり出来る相手なんだって…」
「はははっ、そんなもんじゃ無いですよ。ただの殺し合いですから」
「じゃ、じゃあ女神様を殺すんですか?」
「殺しませんよ。そんな事出来ませんし…文句を言いたいだけです」
殺してしまったら、この世界の管理を誰がするのか…
本当は、悪神と会う時に味方になって欲しかったが、今となっては手遅れだと思う。
______
夜になり、トトは一人で宝探しに出掛ける。
『泰人、ノワールちゃんも連れてってあげたら? そのまま付き合えば良いじゃん』
「ノーレンが一人になるじゃねえか」
『ノーレン君は、一人になる覚悟を持ってるよ。解ってるでしょ?』
「まぁ…な。でも…付き合っても、別れる前提だからなぁ…日本には連れて行けないし」
転移武装は一人用。
武器になっているタケルは連れていけるが、人は難しい。
色々改造すれば、数人ならいけると思うが、時間と材料があるかどうか。
『ノワールちゃんも解ってると思うよ。思い出思い出……あっ、エッチする時は僕と呪怨砲を黒色宝箱に入れてね。気まずいから』
「アホか」
雑談しながら宝箱を回収。
銀色3、金色2。
「じゃあ銀色全部開けるかー」
『何が出るかなー』
≪狂わない置き時計、ランクB、狂わない≫
「なんかこれ怖いな」
『狂気の方かな?』
≪遠隔操作式地雷、ランクB、攻撃1000≫
≪FBー25・火炎放射器、ランクA+、攻撃1286≫
「近代的だな…」
『謎だね…』
≪ゴミ箱・燃えるゴミ、ランクA≫
「これ、燃えるゴミならいくらでも捨てれる」
『日本に持って帰りたいね』
≪大陸地図、ランクB≫
「おっ、昔の地図だ」
『アヴァロンとアヴァロスが載ってるね』
≪魔法玉、ランクA≫
「魔法玉?…魔法を入れれるのか」
『30個くらいあるね』
≪絵画・夢見る少女、ランクS≫
≪不幸な宝くじ、ランクA-、不幸になる≫
≪不幸な入学祝い、ランクB-、不幸にさせる≫
≪幸運のデスマスク、ランクA+、幸運?≫
≪幸運になりたいお札、ランクB-、不幸にさせる≫
「不幸シリーズってさぁ…全部合成したら、悪神の力を引き寄せそうじゃね?」
『やってみたら?すっごい不幸になるよ』
≪ルナライトちゃん人形・ホワイト、ランクーー≫
≪アクアマリンちゃん人形・貝殻バージョン、ランクーー≫
「貝殻ビキニだ…」
『貝殻小さくない?』
≪ホムンクルスの苗床、ランクA≫
「…デカイ…そういえば種あるな」
『植えたら育つ?』
≪高級ダイニングテーブル、ランクS≫
「宝箱にこれだけとか萎えるな」
『高級だよ?宝石すごいじゃん』
銀色宝箱は終了。
金色宝箱を開けていく。
≪風雷絶剣・テンペスト、ランクーー、ーー、ーー≫
「良いの出たな」
『流石金色』
≪竜杖・ドラゴンの咆哮、ランクS+、魔法攻撃2540、竜魔法≫
「竜魔法って強そうだな」
『裏魔法だね』
≪金魔女の左手、ランクーー、ーー作製≫
「…すげぇの出た」
『…泰人と似た能力だね』
≪ルナライトちゃん人形・スプリングバージョン、ランクーー≫
「セーラー服だと…」
『入学式だね』
≪マギネコタイト、ランクーー≫
≪マギトラタイト、ランクーー≫
「猫と虎だな…見た目変わらないぞ…」
『強いの出来そうだね』
≪天使の壺、ランクS+≫
≪悪魔の壺、ランクS+≫
「何に使うんだろ」
『何処かで使いそうだね』
≪ゲスジャンパー、ランクF、ゲスジャン≫
≪カスベルト、ランクF、カスヒモ≫
≪クズボン、ランクF、クズ≫
≪ブス、ランクF、ブス≫
「…最後悪口じゃねえか」
『…二回言われるとへこむね』
≪空間拡張キット、ランクA+、部屋≫
「テントに部屋を作れるな」
『良かったね』
______
四階層は、二日程で難なく攻略出来た。
空中を走りながら、魔物を倒すだけ。
次は五階層に挑む。
「「「……」」」
目の前に広がる山脈…ここまでは一緒。
ただ、その山脈からマグマが噴き出していた。
「火山地帯かぁ……」
「熱い…ですね」
「空中無理だよな…どうやって攻略するの?」
グオォォオオオ__
遠くの方から何かの咆哮。
「…」
「…とりあえず、見てくるんで待ってて下さい」
トトは五階層…火山地帯の探索を始める。