その先には
俺は、どうなった。
そうだ、スライムに立ち向かおうとして、それで
ブクブク
足元から泡が経つ
ああ、そうかとジェシカーは悟る。
ここはスライムの中だ。
ブクブク
これは何とも言い難い感覚だ。
気持ち悪さはない。水の中でふわふわ浮いているが呼吸はできる。そんな感じだ。
どんな感じだ!おかしいだろと思うがそうなんだ。そうなっている。現実がそうなっているんだ。それを変えることは出来るが今は今だ。今はこうなんだ。
落ち着いてきたか?そう、やることは一つだ。常にな。
シュトルムテーラーを手に取り、こいつを吸い取る。
ニュルルルルン
あっあいつシュトルムテーラーもってやがる!今手元になかったら使えねーじゃねえかくそが!
万事休す。体をじたばた動かしてもぽよんぽよんとなるばかり。
ああこれ、俺死ぬのかな
あーー死んじゃうのか俺。あー短い人生だったなあ。思い返してもそれほど思い返す人生もないなあ。なんとなく学院に通いとりあえず勉強して卒業、その後仕事に就き仕事をやってるだけの毎日。
何がいけなかったんだろうなあ。もっと外に出るべきだったかなあ。もっと、もっとがでてくる。
もっと、もっと、もっとと考えるうちに意識が薄くなる。
ああもうここまでなんだなあ、最後がこれか、ふふ、何も言うことがない人生だった。
体が溶けていく
ぐずぐずになって
彼の体は跡形もなくなった。
そう、思念を残して
「生きてんだよなー俺」
「そんな簡単に死ぬわけないじゃん」
「まあ体はスライムだけどなw」
頭脳は人間、体はスライム、その名もステインジェシカー!
爆誕しました。どうなるんでしょうねこれは
話は続いていきます。
まあまずやることはスライムの家に行くこと。家というか集合体みたいなやつだけど。
そこで王と話せたら良かったのですが王すらいない、会話もできない存在でした。どんだけスライムなんだこいつ。
なのでまずはスライムを招集。みんなで上の町を襲います。
号令をかければあら不思議。みんな一斉に動き出します。どうやら指揮をできる人がいなかったようですね。指示は理解できるので指示する頭がいなかったと。それをステインジェシカーがやってるわけですよ。
で、目的はサドンドの街。一斉に攻撃をかけます。街は大混乱。街のありとあらゆる人をスライムで溶かしていきます。さて、ひと段落ついたところで。町は静かになりました。
そう、制圧に完了したのです。
「ふう、まずは一仕事お疲れ様」
「ああ、だが俺はまだこんなのでは終わらない」
「いずれ全世界をスライムで埋め尽くしてやるさ」
「いくぞおお」
「おおおおおおおお!」