プロローグ:入学前の自分と友達の話
「うぅ、ここが帝都かぁ…」
馬車に揺られて2週間、なんとか馬車酔いと戦いながら帝都に到着しました。
「さてと、確かお迎えが来てるはずなんだけど…どこかな?」
辺りを見回して自身が入学までの世話になる人を探していると、手を大きく振りながらこっちに向かってくる見知った人影が見えてきた。
「ティグラスくーん!久しぶりー!」と
声をかけながら寄ってきたのは僕と同い年で帝都の冒険者用の酒場で働くマリアと言う女の子だった。
「マリアちゃん!あれもしかしてお迎えってマリアちゃんの所?」
「そうよ、これから3日間、私のお父さんとお母さんの酒場で"私たち"の入学の準備をするのよ!」
自信家のマリアは両手を腰に当て胸を張りながら偉そうに答えた。
「え?私たちってマリアも冒険者になるの⁉︎」
「そうよ!武器を使えないティグラスだって冒険者になるんだもの。私だってなれるわよ。」
マリアは僕と同い年ながら、冒険者だったマリアの両親から短剣術を学んでいて、その腕は同い年なのに他の冒険者に一目を置かれる程の技術を持っている。それもあってか常に自信が満ち溢れていて、同い年ながらとても尊敬している。
「ティグラスくーん?おーい!きーこーえーてーるー!?」
「うわぁぁっ!?」
どうやら思い返している間、足が止まっていたらしく、耳元で叫ばれてその場に転んでしまった。
「もう、そんな調子で大丈夫なの?」
「大丈夫だって!マリアちゃんよりは頑丈なんだから、ほら。」
そう言って立ち上がると膝を叩いて埃を落とし笑顔を見せるとマリアも安心したのか溜息を吐きつつまた歩き出し、マリアの両親の酒場まで辿り着いた。
「今日から3日間よろしくね!ティグラスくん。」
「こちらこそよろしくねマリアちゃん。」
二人で改めて挨拶をすると世話になる酒場の扉を開けて中へと入っていった。




