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キク -幼少編ー  作者: 麻本
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5

キクは、空のの体から滲み出る、蚊が嫌い。という雰囲気に少し怖さを感じながら付いて行くのでした。

そして。

空とキク達は、落とした棒の指し示す方向をひたすら歩いていると、ようやくひとつの集落に辿り着きました。

その集落の側には浜辺には小舟があり、漁師たちが居る村の様でした。

「ふうう。やっと人の居るところに来たか」

ため息をついた空をみてキクが言う。

「空さま。お疲れですか?」

「ううん。疲れてはおらぬよ。ただ、この村までの道のりがわりと遠くに感じてしまってのう」

「そうなんですか?あたいは楽しかったですよ!」

キクの目がキラキラと輝いている。

それをみた空が

「そうみたいじゃな。道中、きょろきょろと怪しい動きしていたもんなぁ。わぬしには

珍しいものが多くてよいじゃろうて」

と言う。そしてキクが

「空さまは楽しくないのですか?」

と、質問する。

「楽しくはないな。道中、何かやっかいなものに会わぬよう、警戒せねばならぬのだ。わぬしをに守るためにな?」

「あたいを守る?」

「ああ」

空が周りを警戒するのには、ある理由があったのだ。

そしてその理由とは。

キクを守ると言うのが所謂カムフラージュで、実際は、空自身がキクを霊体化する前に

ある戦いに巻き込まれて呪縛をかけられ、実体化している可能性があったのだ。

本当の所、空は人間に見つかったりせずひっそりと過ごしたい気持ちなのだ。

しかし、キクを修行させるには人間の様子を見せねばならない。

空自身、霊体として人間から姿は見えないという確証があれば遠慮なく前に出てキクに教えれるのだが、呪縛を掛けられていて、人間からは見えて居ないという確証のない今、何とも言えないジレンマを抱えていた。


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