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第6話:風が告げた、干ばつの兆し
第二章始まりました
魔物襲撃から数日後、村は落ち着きを取り戻し始めていた。
だが、風だけは落ち着いていなかった。
昼間なのに、空気が乾いている。
川から立ち上る湿り気が、妙に弱い。
(……水が減る)
風の流れが、上空で分断されている。
これは、雨が来ない前触れだ。
「村長」
俺はその日のうちに伝えた。
「このままだと、作物が枯れます。
一月以内に、水が足りなくなる」
村長は眉をひそめた。
「まだ雨季は終わっとらんぞ」
「でも、風が変わっています」
半信半疑ながらも、村長は溜め息をついた。
「……念のため、備えるか」
その判断が、この村を救うことになる。




