レジェンディア17
ラナス達に更なるピンチが訪れる。そこへギリギリ味方が登場!そして、ソーンバルケとフォルテの戦いも激化する!
「走れ走れ走れ!」
ラナス達は敵味方入り乱れての混乱を走り抜けていた。
「おらぁ!」
ラナスは先頭で道を開けようとしている。その時突如敵の陣営が割れた。「あいつらを城門に近づけるなぁ!撃てぇ!」
「しまった!帝国の魔装砲だ!」
ラナス達の位置をまっすぐに三つの魔装砲が狙っている。
「ここまでかよっ!」
その時だった。
「プロテクトウォール!」ラナス達の周りに結界が張られた。
「なんだ?」
レックスが振り返るとマルフが立っている。
「間に合って良かった!」「おせーぞ!」
そう言いつつもラナスの顔には安堵の表情があった。
「このプロテクトウォールなら突破できるはずです!」
張られた結界は魔装砲の砲撃をはじいた。
「よし!行くぞ!」
ラナス達はまた走り始めた。
ソーンバルケとフォルテの戦いは激しさを増し、周りの帝国兵を吹き飛ばしながら戦っていた。「おおぉぉぉぉ!」
ソーンバルケの剣の花びらが四方からフォルテに襲いかかった。
「この程度かっ!」
フォルテは紫色の波動を剣から飛ばして、全て砕いた。
「ソーンバルケ、今のが全力じゃないだろうな」 「何だと!?」
「どうやら全力らしいな。遊びはこれくらいにしとくか。」
「!」
フォルテがもの凄いスピードでソーンバルケの懐に現れた。
「何っ!」
反射的に剣でフォルテの剣をガードしたがもの凄い力だった。
「受けきれねぇっ!」
ソーンバルケは上空に吹っ飛ばされた。
「ぐっ!しまった。」
すると目の前にフォルテの黒い影が現れた。
「この高さを飛んだのか!」
「死ね。ソーンバルケ!」フォルテは剣を持っていない左手に紫色の波動を溜めて放った。
「ぐぁぁぁぁぁ!」
ドォォォォン!!
ソーンバルケは地面に叩きつけられた。
「こんなもんか、ソーンバルケよ。」
「お前……!いつの間にこんな力を……」
「かつて戦った時の俺と同じと思うなよ。五年前の俺とな」
そう言って、フォルテは更に波動で吹き飛ばした。
「がぁぁぁあ!」
ソーンバルケは口から血を吐き、横たわっていた。
「敗者にお似合いの姿だソーンバルケ。」
それを見下ろしてフォルテは笑った。
「終わりだな!死ねよ。」「まだ……だ!」
そう言うと剣を握り直した。
「何だ?」
「行くぞ!剣刃花!」
周りの砕けた剣刃花の破片が巨大化し、一斉にフォルテに向かっていった。
「くそっ!」
フォルテは飛び上がって空を飛び、空中で振り払おうとしていた。
「くそぉぉぉ!」
全方位攻撃を防ぎきれず、フォルテに刃が降り注いだ。
「痛ぇなぁ!」
「まだ無事なのか……!」[フォルテ、戻れ。]
遠くから声が聞こえた。「この声は……ゼロス!」「仕方ねーな。見逃してやるよ!ソーンバルケ!」
「くっ!」
「次会う時がお前の死ぬ時だっ!」
そう言って帝国城のほうに飛んで行った。
〜東の武蔵〜
男は刀を腰につけ、旅の準備をしていた。
「行くのですか?イサム様」
使用人の1人が訪ねた。「しばらく屋敷を開けることになる。ガンダルフがかつての同胞を集めたがっている。行かねばならぬ。……ランドマークへ」
そう言って、男は屋敷を出て行った。
フォルテにかなりのダメージを負ったソーンバルケ。
そしてイサムと呼ばれた男はいったい?