レジェンディア11
武蔵の八道ノ北の軍隊が迫る。絶体絶命に陥ったシュウ達はどうなるのか?
シュウ達は必死に馬を走らせた。相手は5000程の軍隊。6人ではとう足掻いても到底どうにかなる数ではなかった。
「逃げろ!とにかくこの平原から森の方に入るんだ!」
国境付近は広い平原が広がっているが、内陸部に入るとあちらこちらに森林地帯が広がっている。「殺せー!」
武蔵の兵達は弓矢で牽制をしながらシュウ達を追い詰めていった。
「このままだと挟撃を受けるぞ!」
ラナスは敵の陣形の動きを見て叫んだ。
「一難去ってまた一難とはまさにこのことだな」 その時だった。武蔵の軍隊の陣形が崩れだした。「何だ?」
突如、敵の陣形を割って男が出てきた。
「お前は……」
ラナスとレックスの顔に喜びが現れた。
「ソーンバルケか!?」
「ああ。久しぶりだなラナス」
ソーンバルケは茶髪の髪を整えてから手に持った長剣で背後に迫った兵を討ち倒した。
「ランドマークからの援軍か?」
「そうだ。グランバルトの命令でな」
そう言いながら次々と敵を倒していく。
「剣聖の一人……ソーンバルケ様ですか!?」
「そうさ。あいつがソーンバルケだ。普段はあまり出てこないんだが……珍しいな」
ブレイクはソーンバルケの後に続いて開かれた血路を走り抜けた。
「くそぉっ!退却だ」
武蔵の兵達は奇襲による陣形の崩れを修復できておらず、無惨にも散っていった。
「むう……。ソーンバルケか。覚えておくぞ」
八道ノ北はそうつぶやき、馬に 乗って走り去っていった。
八道ノ北を退けたシュウ達。また新たな任務が待ち受ける。