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ルーンナイト  作者:
7/17

ネフェ

 アルテナーハ王国の王都カーライルへの道をリアナ達を乗せた近衛騎士達とアルフとクリスは進んでいた。クリスの部下の近衛騎士団員は夕方になると暗くなる前から草原で野営の準備をした。

 

 近衛騎士達の携帯食を食べたが余りに味気ないということでリアナ達は自分達や近衛騎士達にも美味しい食べ物を食べて貰うために鹿などの動物を狩りに出かける事になった。


 クリスはリアナ達に離れすぎないように言うと弓矢を手にしたアルフと一緒に獲物を探しに行った。

 

 草原を少し進むと鹿と小鹿の親子が草を食べていた。アルフは逃げられないギリギリの位置まで鹿の親子に近づくと小鹿を目掛けて矢を射った。


 小鹿を狩る事に成功するとカイルが小鹿を背負いクリス達のいる場所へと向かおうとした時、草叢から鳴き声が聞こえてきた。


 「この鳴き声は?」


 「この鳴き声は多分、大猫の子供だよ。」


 アルテナーハ王国の草原に住む大猫は成長すると2メートル近くの大きさになる猫で子供一匹を産み子供が成長するまで草原の小動物や鹿などを狩る生き物だった。


 「見てみようぜ!」


 「親猫がいるかも、気をつけないと」


 カイルは狩った小鹿を降ろすと剣をにしてアルフは弓矢を構えてそれに続き草叢の中を調べに入る。

 

 草叢の中には黒い大猫の子供が既に亡くなっている親猫の近くで鳴いていた。


 「死んでから何日か経っているね。」


 腐敗しつつあった親猫をみてアルフがそう推測した。

 

 鳴いている黒い大猫の子供にリアナは残した携帯食を与えると黒い大猫の子供は夢中で食べ始めた。


 アルフは親猫の様子を見て矢が刺さっている事に気づく。


 「ゴブリン達に襲われたんだ!近くにいるかも!皆気をつけて!」


 そうアルフが言った時ゴブリンが3体姿を現した。 

 

 「この数のゴブリンぐらいなら俺達でもやれる!リアナ!アルフ!いくぞ!」


 カイルは剣を構えてそう言うとリアナも剣を構えてアルフは弓矢を構えた。


 襲いかかってくるゴブリン達を相手にリアナ達は剣を振るい弓を射って3体のゴブリンを倒した。


 「ゴブリンは大勢で行動するから急いでクリスさん達の所へもどろう。」


 アルフがそう言うと携帯食を食べ終えた黒い大猫の子供がリアナな足にすり寄ってくる。


 「ニャーン!」


 (か、可愛い。)


 「どうするの?!この大猫?」


 「どうするって、、、、、。」


 火を焚いてテントを張り終えたクリス達の元にリアナ達は小鹿と一匹のおまけを連れて戻ってきた。


 「お前達、小鹿を狩ったのか?遅かっ、、、なんだ?その黒い大猫の子供は?」

  

 リアナ達は草原で母猫がゴブリンに襲われて亡くなっていた事、そのゴブリン達の何体かを倒した事、大猫の子供に携帯食を与えたら懐いて付いてきてしまった事を話した。


 「兄さん、この子も連れて行っていい?」


 「俺からもお願いします!」


 「こんな子猫、放っておけないですよね?!クリスさん?」


 「あの、僕からもお願いします。」


 クリスは4人の懇願を聞いて頭を悩ませた後に言った。


 「小さな頃から人に慣れれば人を襲う事もないだろうし。お前達、王都に着いてからもちゃんと面倒はみろよ!!」


 クリスが許可を出すと四人は喜び黒い大猫の名前を決めようと話しあった。


 「この子、女の子かな?男の子かな?」


 「オスだね。」


 「名前ならネフェと言う名前はどうかしら?」

 

 「ネフェか。いいな!皆!その名前でいいか?」


 「うん!」


 「僕もいいと思う。」


 四人は黒い大猫の子供の名前を決めると狩った鹿の料理を食べて近衛騎士達が見張りをする中テントで休んだ。

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