自称、姉妹百合の女⑩+①-縛り方はご想像にお任せします
「しかしそろそろ――飽きたので。ほどきますね……♪」
「もご……ごごこご……?!」
さっきより明らかに抵抗している様子の、森さん。
「自分が何で初対面の女に縄で縛られてるか……今理解したんやろうな……」
「ああ――小音は本当に察しが良いですね……ついでにあの夢魔の気持ちも分かりますか?」
小音は大声で言った。
「無理や!!!」
「だろうな、わしでも分からん」
「ぜは――っ!は――――――っ……………………」
そして森さんの声。口にはもう布も縄もなかった。
小音は……水分不足だろうとキッチンから水を汲んできてくれていた。森さんは力ない手でそれを受け取ってごくごくと喉を鳴らす。小音は本当に気のきく女だ。
「コップ片付けてくれるん?ありがと綾ちゃん」
「当然のことです」
「み…水…ありがとう…見知らぬ綾の友人………君が小音ちゃんね……?はじめまして……」
「家令小音っていいます――あなたが綾ちゃん曰くの……森さん、です?はじめまして――」
「え……ええ……森香登よ…………」
「小音ちゃん…可愛らしい名前………………♪」
「結構や!!お断り!!!」
「まだ何も言ってないですのに…………」
小音……気のきくついでに、選択肢を間違えない女……




