2話 女神様!?
目を開ける知らない場所。
自分のベットじゃないな……
「ここは、どこだ?」
どこかの部屋のようだ。
壁がレンガで、できており。
赤いカーペットが敷いてある。
その時だったドアの開く音が聞こえ。
部屋に入ってきた女性と目があった。
「起きられましたか?」
女神様!?
その部屋に入ってきた女性は、整った顔と長いピンクの髪の女性だ。
目は、エメラルドグリーンのような綺麗な目で、見とれてしまいそうになる。
俺の心のハートを一瞬で射止められてしまった。
「ええ……起きましたとも、それと結婚を前提にお付き合いしてください」
その美しい女性の手を握り、そう言う。
「お断りします」
にっこりとした表情で、そう言われた。
「そんなことより、頭のほうは、だいじょうですか?」
「頭……少しまだ痛みますな、そういえば、ツインテール少女を助けようとして、だれかに頭を強打されたような」
「ふむ……モンスターが、殴りかかってきたんでしょう」
ああ……やっぱり素敵な笑顔だ。
「なにか、頭を打たれたときに、気が付いたことは?」
「そういえば、頭を強打されたとき、あなたの声が聞こえたような」
「ふふ……気のせいです」
また、にっこりとした顔をこちらに向けてくれた。
ああ、素敵だ。
んっ!?
夢なのに、痛みが感じるなんて、変な夢だ。
今、起きたのに夢を見てるのか?
いや、起きたのに夢なんてことも、たまにあるが。
こんなに意識が、はっきりしてるものか?
「あの変なことを聞くのですがいいですか?」
「結婚などと、最初から、おかしなこと言っておられるので、気にしなくてもよろしいですよ」
「これは夢なのですか?」
「夢? いえいえ現実ですとも」
まじか……
もしかして……
「ここは、日本ですか?」
「日本?ここは、エルピラス大陸のカオス町ですよ」
海外でもない、知らないところだ。
どこだあああ。
それにダンジョンがあって、モンスターがでてくる世界か……
もしかして異世界転移ってやつなのか?
ファンタジー世界にあこがれだってあったが。
いやだあああ。
お家帰りたいいい。
「どうしたらいいんだ……」
俺は、頭を抱えて、落ち込んだ。
「なにか、お困りのようですね、私で、よければ、お話を聞きましょう」
ああ……女神様。
なんてお優しい。
「実は、自分の部屋で寝ていたはずが、気付いた時には、全裸で、ダンジョンの中いたんです」
「ふむ……気づいた時には……」
「たぶん、異世界転移と言う奴だと思うんですが」
「異世界転移ですか……」
自分でも変なこと言ってるように思われるかもしれないが、それしか言いようがない。
「嘘に聞こえるかもしれませんが、ほんとのことなんです」
「いえいえ、嘘だとは、思ってませんよ、この町には、変な人や変な事情の人が、結構多いですし」
変な人!?
おれのこと!?
「博士に、あなたを見てもらわないと詳しいことは、わかりませんが、ダンジョンに昨日潜られたみたいなので、帰ってくるまで、数か月ほど、かかりそうですね」
博士か、だれかは、知らないが、頭が良さそうなのは、わかる。
その人なら、元の世界の帰り方もわかるだろうか?
「あっ、そういえばお互い自己紹介が、まだ、でしたね、私の名前は、エリカと言います」
エリカ……ああ、可憐な名前だ。
「自分の名前は、西林日車といいます」
「ん?フルネームです?」
エリカさんは、首をかしげる。
「ん?もちろんフルネームですが、なにか不味かったですか?」
「あっ、いえいえフルネームは、書類とかで、書くときしか、普通使わず、名前を呼ぶときは、下の名前で呼ぶので、疑問に思っただけです」
なるほど、ここでは、上の名前では、名乗らず、下の名前で、呼び合うものなのか。
「なら、ヒグルマと呼んでください」
「はい、ヒグルマさん」
ああ、いきなり下の名前から、呼ばれるなんて、恋人みたいで、幸せだ。




