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プロローグ

夢にまで見ていた剣と魔法の世界。

どうしよう!期待しかない!!

手から火とか出せちゃうの?よく漫画とかである気弾の乱れ撃ちとか出来ちゃったりするの!?

きっと空も飛べるよね?なんならにゃんことかも喋っちゃうよね!

モンスターもいて、仲間になりたそうにこっちを見ちゃうんでしょ!!


ヤバい。こんなにテンション上がることなんて今までの人生にあっただろうか。いや、ない。きっとない。だから!さぁ!早く目覚めるのだ!!俺の才能!!!


…なんてテンションマックスで始まった新しい人生なのに、なぜこんな事になっているんだろう?


まだ期待したどのイベントも起こっていない。なのにすでに人生詰んだような状況になっている。


「ボーッとしてないでさっさと歩け!」


体がびくっ!となる。そう。今俺は、怖い顔をした厳つい兵士さんに囲まれて歩いているのだ。


「…泣くな!」


…無理よ…無理でしょうよ。涙も自然に出ちゃいますよ。そりゃ。生まれ変わってまだ数時間よ?なのに兵士に連行されてるのよ。ある?こんな転生??いきなり犯罪者スタートって…

しかも…


「そもそもお前が悪いんだろうが!そんなに後悔するなら何故あんな事をした。………無銭飲食なんて!!」


はい。そうなんです。俺が捕まった理由。それは無銭飲食をしたから。


ちょっと待って!そこのあなた。まだ、見捨てないで。ね?お願い。ちょっと俺の話を聞いて。何故今こんな恥ずかしく、切ない状況になっちゃってるのか説明するから。


そう、生まれ変わった直後になぜ、犯罪者となってしまったのかを…


「おい!お前!!なんで今度は遠くを見つめてるんだ……………」



☆♪☆♪☆



気付くとそこは白を基調とした空間だった。そこに俺は倒れているようだった。


その場所は、何というか、神殿を思わせるような荘厳な雰囲気を感じさせた。


とりあえず起き上がり、周りを見回してみるが、自分以外見当たらない。そもそも生物がいそうな気配すら感じられない。


ここは何処なんだろう?何故俺はこんなところにいるのだろう??


そんな事を考えていると、その空間に声が響き渡ってきた。


「気が付きましたか。身体の調子はどうですか?」


男とも女とも取れるような不思議な声が問いかけてくる。


「えっと…はい。大丈夫です。と言うか、ここは何処です。何で私はここにいるんですか?てか、あなたは??」


不安もあり、ついつい質問を並べて立ててしまう。


「順番に質問に答えさせて頂きますね。まずここは輪廻の間と呼ばれるところです。転生、つまり生まれ変わる事が許された者が送られてくる場所です。」


…生まれ変わる?てことは…


「はい。今あなたが思っている通りです。あなたの前の世界での人生は終了しています。」


つまり…


「残念ながらお亡くなりになられたってことですね。お疲れ様でした。」


お疲れ様でしたって…誰とも分からない人に死んだ事告げられるとか…いや、それは普通か。普通かどうかはあれだが、知り合いに告げられるとかないもんね。とすればそう言うもんか。

そんなことよりお疲れ様だったのか?どうなんだ??そして、どうやって死んだんだ。俺?


死んだことを自分でも確認してみようと、とりあえず今までの人生を思い出してみる。


俺が死んだ時の年齢は、3じゅう…うほっん。ごほん。ん、んん。まぁ、いいか。そこは。そこそこダンディな年齢って事で。


会社に勤めてて、普通に仕事して…学生時代や子供の頃のことも何となく思い出してみる。


うん。何というか普通。実に普通。俺こんなに凄かったんだぜ!って言うエピソードも思い付かない。でも逆に不幸だー。切なすぎる。悲しすぎる…!なんてエピソードもそんなに思い出せない。


そう。だから普通。でもそれって幸せな事だよね?思い出してみても嫌な気持ちにならないし。

そりゃ嫌な事の1つや2つ、100や1000はあったろうけど、トラウマになるほどでは無かったって事だし、良い事も同じくらいあったんでしょう。きっと!そうだ。そうに違いない!!


泣くな!俺!!人生きっとこれから良いことあるさ。…なんて思いながら生きてきたことなど…!


って、まぁみんなそんな風に思って生きてるよね。そうだよ。そうに違いないんだよ。

てことで、冷静になってもう一度思い返してみる。


…やっぱり普通。


良いのよ。良いの!ふつー最高。だって俺そうやって思って生きてきたんだもん。


…ふぅ。なんか普通ってことを認識するのに無駄に時間かかったな。…まぁいいか。


ただ、どんなに思い返してみても、どのように死んだかだけは思い出せない。

入院していた記憶はない。てことは突然死なのか?それでも死ぬちょっと前の記憶くらいありそうなものだが…


「ずいぶん自分の世界に入られてましたが大丈夫ですか?なんかぎゃあぎゃあ、わあわあ言われてましたが?」


「ええ、なんの問題もございません」(キリッ)


「今更キリッとかされましたも…まぁいいでしょう。次の質問ですが…」


…あっ…


「…今忘れてましたね?忘れてましたよ??てことはいいですね。名乗らなくて。と言うことなので、話を前に進めます。」


あれ?ヤバい?なんか怒らせちゃったかな…。


「大丈夫です。怒ってなどいません。」


「えっ?なになに?心とか読めちゃう系の人なの??」


「読めません。でも、あなたの表情を見てればわかります。」


「…嘘でしょう。だって私、ポーカーフェイスで有名だったのよ?」


「そうですか。では話を進めさせて頂きます。」


スルー。華麗なるスルー。まぁいいけど。


「では、これからあなたに挑んで頂く試験について説明させて頂きます。」


…は?試験??嘘でしょう。無理よ。試験とか。だって俺死にたてよ。ホカホカの死人よ。そんなのに試験とか。せめて試験範囲を教えてくれて一夜漬けくらいの時間くれないと。そういうやり方をすると嫌われるよ。なに抜き打ち試験て。ただの奇襲じゃん。卑怯者のすることじゃん。正々堂々と予告してやりましょうよ…!


「…そんなに絶望と怒りを綯い交ぜにしたような表情をしないで下さい。」


そうか、そんな顔をしてたのか。俺。全く気付かなかったわ。なんせミスターポーカーフェイスだし。

…冗談はさておき、ちゃんと話を聞いておこう。きっとこれからの人生に関わる話なんだろうし。何より、新しい人生は楽しみたいし!


深呼吸をし、真面目に話を聞く態勢をとる。


「やっと真面目に聞く気になってくれたんですね。良かった。では、これから試験の概要について説明します。これから受けて頂く試験の内容は……………」


その試験の内容は俺の想像を上回るものであった…!

至らぬ点が多いと思いますがよろしくお願いします。

感想など送って頂けると大変励みになります。

どうぞ、よろしくお願い致します。

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