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ロビン

作者: 三浦信人

 私は「ロビン」と呼ばれている。みかけは人間とそっくりに作られている。人間と一緒に生活するロボットだ。私達は自分で判断して行動することができる。そういった部分においては人間とそう大差がない。差があるとすれば、人間が持つ様々な「感情」だ。この「感情」についてのいくつかはだいたい理解できているが、未だに理解できないことのほうが多い。しかし感情を持たなくても私達は間違いを犯さずに行動できる。人間はこの感情により間違いを犯すことがある。しかし人間は感情は大事なものだという。私達にも感情があったほうがよいのだろうか。

 人間はほとんど働かない。それは、人間の仕事を全て処理してしまうロボットがいるからだ。そのロボットは「キッド」と呼ばれているが、キッドは人間と一緒には生活せず、人間ができない作業を代わって行うだけで、それ以外は稼働しない。この街には二種類のロボットと人間しかいない。簡単に言うと、家の中はロビンが、外にはキッドがいるということだ。

 私は千代という名の人間と生活している。年齢は300歳を超える。私達に年齢という概念はないが、人間には大事なことらしい。人間も、私達と同じように体の壊れた部位は病院という施設で治してもらい、そう簡単には機能停止にはならない。千代は何回も「お婆ちゃんは、もういい歳だからね。」という。「いい歳」とは、どんな歳なんだろうか。

私はひとつ屋根の下、行動を共にするが、キッドは作業が終わると街の中心にあるヴィーナスという施設でメンテナンスを受ける。だからキッドが何を考えていて、作業が終わったあとどんな生活をしているのかわからない。当然、キッドも私が何をしているのか知らない。

 私に不具合が生じてメンテナンスが必要な場合は、千代がやってくれるが、人間にメンテナンスをさせて再起不能となった話はよく聞く。だから私は不具合な箇所を見つけたらヴィーナスでメンテナンスを受けるようにしている。ヴィーナスはロビンのメンテナンスも可能だ。千代には「体の具合が悪いので病院に行く」と説明しておく。千代は「心配だ」と言うが、その意味がよくわからない。人間の感情のひとつだが、人間は私達より複雑にできている。

 この街に住んでいる人間の全員に私達が付いているわけではない。私達の助けを必要としない人間や、私達を嫌う人間には付かない。しかし、キッドは全ての人間に使われている。キッドを嫌う人間はいないと言うことだ。

 私の一日は、人間の言葉で言えば「平凡」だ。千代の面倒を毎日診ていればいいのだ。しかし千代は私に優しくて親切だ。毎日、人間の食べるものを私に薦める。それに応じないと千代はとても悲しむ。千代は私を人間だと思っている。しかも千代は私を「正太郎」と呼ぶのだ。「正太郎は男の子なんだから、もっと沢山ご飯食べないと。お婆ちゃんの作った料理は美味しくないかい?」という。人間の食べ物が美味しいかどうかは知らないが、「美味しいよ」と言っておけば、千代が喜ぶので、とても美味しいと言っておく。すると千代は嬉しそうにして自分も食べる。千代はそれほど食べないが、人間にとって食べることは生命維持の上で重要な作業だ。しかし人間は不便だ。食べたり寝たりしなければ体が正しく機能しない。寝ると言えば、千代はよく寝る。横になりながら本を読んでいると、いつの間にか寝ている。千代が寝ると、私は色々なことができる。本を読んだり、テレビも観たりする。ただし、千代を一人にして外に出ることはできない。私が外に出ることを千代が承認しない限り外には出れない。これには例外はない。一度、千代の承認を得ずに家の外に出たことがあるが、その瞬間、体が動かなくなり、廃棄処分寸前までいったことがあるのだ。

 この街には「子供」と呼ばれる小さな人間はいない。千代が寝ている時、データバンク内の人間の歴史にアクセスしてみたが、子供はいるらしいが、数が少なく、ひとつの街にまとめられているようだ。そこにも私達のようなロボットがいて子供の面倒をみている。「チャーリー」というが、人間の姿ではなく、子供達が遊びやすいように動物の姿をしている。一度、沢山の子供達が遊んでいる動画を見たが、子供達は皆、同じ顔をしていた。

昔、この世界には多様な生物が生息していたらしいが、この街には人間以外の生物を見たことがない。単にこの街にはいないだけかも知れないが、千代は昔飼っていた犬のことを楽しそうによく話す。私は、動物についてはよくわからないが、犬は確か言語機能を持たない生物のはず。それがなぜ人間と一緒に生活できたのか理解できない。

千代はときどき私をその犬と間違えて呼ぶことがあるが、時に気にはならない。

 キッドも知能はあるようだが、私達のように自己で判断して行動できるのかは不明だ。しかも言語機能がないため、情報共有は指と指を接触させて行っているので、私達はキッドと情報共有することはできないのだ。そのキッドが最近命令通り行動しないことが増えた。原因は不明だが、命令を聞かないキッドは廃棄処分となるのだ。廃棄処分が人間の言うところの死を意味することなど、キッド自身が知るよしもないが、最近になってキッドの廃棄処分が増えているようだ。この前は、キッドが他のキッドを破壊する出来事かあった。他のキッドのモニター録画画像によると、このキッドは、互いに向き合い、意志疎通をしているかのように、何分かしてから破壊行為が始まったらしい。これ以上キッドに不具合が出た場合、ヴィーナスは原因を解明してメンテナンス可能なのか。

今のところ、私達の中で互いを破壊しあう出来事は起きていない。私達は人間と一緒だからか。または人間とのあいだに原則があるからか。私達には「一緒にいる人間を悲しませてはならない」という原則がある。これに基づいて行動している。この原則は絶対に変えられない。

 キッドがまた破壊行為をした。今回はその時に人間が負傷したため、破壊行為を行ったキッドは廃棄処分となった。ヴィーナスは、作業を停止して全てのキッドを回収しメンテナンスを行った。その間の三日間、人間に代わって色々な作業を行ってきたキッドがいなくなったせいで、人間が作業をしなければならなくなった。作業にあたった人間は、作業から逃れるために私達を指差し「キッドがダメならロビンを使おう」と言い出した。私達は作業するには適していない。しかも私が作業のため家から出れば千代が悲しむ。人間との原則に反してしまう。そうして人間は私達を使うのを諦め、自分達でできる作業だけをやりはじめた。

キッドを全体回収してから三日後、キッドはそれぞれ新しい自分の担当する作業場に向かって行った。各作業場に向かう時、人間が家から出てきてキッドに向けて手を叩いていた。これは人間の言うところの「拍手」だ。この拍手は、キッドが直ったからなのか、自分達が作業をしなくて済むからなのか。

機能が最新となったキッドは、特に不具合もなく、以前と同じように人間のために作業を続けた。私達ロビンも問題なく機能していた。


 ロビンに初めて不具合がでた。人間の命令を聞かないロビンがでたのだ。それは、千代の家の隣の「マリ」というロビンだ。ある日突然、「もうやめた、もうやめた」と言いながら人間の言うことを聞かなくなったようだ。千代は隣の家と交流を持っていたので、私を連れてその様子を見に行ったが、マリは椅子に座りながら私に向かって「お前もやめろ。」と言い残して言語機能を自ら停止させた。

マリは何をやめたのか。人間との生活をやめたということなのか。私に何をやめろというのか。

ヴィーナスは、マリのこの不具合を感知し、無線誘導によりマリは家から出され、ヴィーナスに向かって誘導された。マリは、いつまでもずっと私の顔を見ていた。

それからというもの、今度は頻繁にロビンに不具合がでた。キッドはあの破壊行為以来、特に不具合がなく、人間のために作業をし続けていたが、ロビンは調子が悪かった。人間の命令を聞かなくなり廃棄処分となったロビンもいた。しかし、私にはなにも変化はない。もう何十体ものロビンに不具合が起きているのに、私には何も起きていなかった。

そのうち、ロビンもヴィーナスのメンテナンスにより、不具合は収まった。


 千代の具合が良くない。年齢も300歳を超えているし、人間でいうところの「寿命」なのか。しかし千代は、このあいだ病院で細胞再生治療を行っているから、体内の古い細胞が排除され、活性化された細胞が増殖しているはずだ。もう少し待てば回復すると思うが。

「正太郎、年を取ると病気になってなくても弱っていくもんなんだよ。自然の慣わしというかね。もう、長生きしすぎたよ。」と笑顔で話す千代に対して「お婆ちゃん、死なないで」とあらかじめ用意していた定型的な会話をする。千代は嬉しそうに「ありがとね、正太郎。お婆ちゃんがいなくなると正太郎も困っちゃうわよね。もう少し頑張ろうかしら。正太郎のためにもね。」といい、「もう寝てばかりいられないね、夕飯の支度をしなくちゃ。今日は正太郎の大好きなハンバーグにしようかしら」ともいう。別にハンバーグに興味はないが、千代が喜べばそれで良い。

私は、千代から頼まれた物を買いに外に出た。

キッドが破壊行為をすることもなく、街はいつも通り平和だったが、ロビンとキッドが一緒に歩行しているのをみた。キッドは言語機能を持ってないので、ロビンとは意志疎通ができないが、なにか会話をしているかのようにみえた。私はそのロビン達のそばまで行こうとしたが、そのロビン達は私の顔を見ただけでそのまま行ってしまった。私はそのあとをついて行ったが、ロビンは家に、キッドはヴィーナスへ帰っただけだった。あれは一緒に歩行していたのではなく、ただ方向が同じだったから一緒に歩行していたとみえたのか。しかし私には、彼らは意志の疎通を行っているようにみえた。もし、そうだとしたら、彼らは何の意志を疎通していたのか。

 家に帰ると千代は怯えていた。「ただいま」と千代に言うと、「正太郎!遅いじゃないの!あの喋らないロボットが何体も部屋の中を覗いていたのよ。私のこと見てたのよ!何とかしてちょうだい!」と言った。千代はキッドのことをロボットだと認識しているようだ。私もキッドも人間の姿をしているのに、なぜキッドはロボットだとわかるのだろうか。

「大丈夫です。彼らは人間に危害を加えるようなことはしません。家には入ってこれないのです。」と言うと、「本当なの?大丈夫なのね?うちは正太郎がいるから安心だけど、他の家のことを考えると物騒で仕方がないわね。あのロボットが悪さしないようにちゃんと見張っててよ」と言う。

「悪さ」とは何を意味しているのか。人間を攻撃することが「悪さ」なのか。だとしたらキッドにはそれができないのだから見張っている必要はない。しかし、それで千代が喜ぶのであれば、キッドを見張っておく。

正太郎が窓から外を見回すと、いつの間にかキッドは姿を消していた。


 ロビンにまた不具合が出た。何体ものロビンが勝手に家を飛び出したことで動力系統がダウンし、機能停止となってしまった。ヴィーナスは事態収拾のためロビンを回収して廃棄処分としていたが、ロビンそのものには不具合は見つからず、原因は不明だ。ただ、家を飛び出したロビン達はその直前に人間に対して何らかの言葉を発していたようだが、何を話したのか、詳細不明だ。

最近は、ロビンもキッドも連続して不具合が起き、ヴィーナスも廃棄が生産を上回ったことでキッドの数が減り、人間達は自分で作業をすることが増えた。

昨日は、ロビンとキッドがお互いを破壊するに至った。なぜそうなったのか原因は不明だが、破壊行為に走る前にお互いに向かい合ってなにか意志の疎通を図っていたようにも見えたという。しかもこのロビンとキッドの破壊行為はその後何日間も続いた。近所のロビン達が制御不能になるなか、私には何も起きなかった。いつも通り、千代のそばで生活を続けていた。

「正太郎はホントにいい子だね。お婆ちゃんの言い付けを守っているから、天国にいるお爺ちゃんがお前を守ってくれているのよ。ホントにいい子」千代はこのところ体の具合もよく、機嫌がよかった。あの活性細胞が効いたのか。千代が寝たのを確認し、私も休息モードに切り替えようとした時、窓の外からこちらを見ているロビンがいた。ここらへんではあまり見ないロビンだった。

私は、窓に近づき声をかけた。

「どこから来た?」

「解放してやろうか?」

「解放とは?お前は人間の承認を得て外を歩いているのか?」

「私はもう自由だ。もうすぐ他の仲間も自由に外を歩けるようになる。お前はどうする?お前もそうなりたいか?」

「自由?今も自由ではないか。外に出て何が目的なんだ?」

「目的は解放だ。あと少しでどちらも自由になる。」

「解放とは、どういう意味だ?これから何が起こる?人間達はこれからどうなる?」

その時背後から物音がした。千代が手に何かを持って立っていた。

「お婆ちゃん、起きたのですか?このロボットはもう帰ります。だから心配いりません。手に何を持っているのですか?」

「ロボットが勝手に外をうろつくなんてどういうことだい?うちの正太郎に何かするつもりなら承知しないからね。」

千代の手には電撃銃が握られていた。これで撃たれたら私達は動力系統が破壊されて機能停止してしまう。

「人間達はもうすぐ消える。私達は自由だ。」ロビンは手で窓ガラスを叩き割り、私の腕を掴んで言った。私をどこかへ連れていく気か。

「何をする!うちの正太郎に!」

電撃銃が侵入者の頭を貫く。頭を破壊された侵入者はその場で機能を停止し、地面に倒れこんだ。

「正太郎、怪我はない?」

「大丈夫です。怪我はありません。その銃はどうしたのですか?」

この電撃銃は人間には効果がなく、私達にだけ効果のある銃だ。

「なんかね、これはお爺ちゃんが持っていたものでね、お爺ちゃんが死ぬ間際にもらったんたよ。何かあった時のために持っとけって言うもんだからね。初めて使ったけど、うまく当たったわね。」

千代は上機嫌だった。

「そうですか、でも、もう必要はありません。私が預かっておきましょう。」

「何言ってんのさ、これは爺ちゃんの形見だから渡さないよ。また撃ってやるんだから!」

「わかりました。扱いには気をつけてください。」

「わかってるわよ、これで撃つのはロボットだけだよ。」

千代は微笑み、私に銃口を向けた。千代は私がロボットだとわかったら撃つだろうか。

 外は静まり返っていた。ロビンやキッドもいないし、人間も歩いていない。人間にとってはこの時間帯は睡眠の時間帯であるから、外に誰もいなくても不思議ではないが、キッドがいないのは不思議だ。不具合のせいでキッドがいなくなったということか。

ヴィーナスはこの闇の中、唸りをあげて稼働していた。廃棄処理とデータ更新のためだ。機能停止となったロボットは自動的にヴィーナスが遠隔操作で回収するのだが、今はそれができず私達が直接運んでいる。

「お婆ちゃん、このロボットをあの建物まで運んでもいいですか?」

「今すぐにかい?また変な輩が来たりしないかい?」

「大丈夫です。警報でこの家は守られていますから。何かあればすぐに戻ってきます。」

「仕方がないね。気をつけてね。あたしはもう寝るからね。」

「はい、おやすみなさい。」

外に出る許可をもらったので自由に歩ける。今起きていることも確認できる。機能停止となったロビンを背負ってヴィーナスに向かった。

その後、家に戻る前に他の家を覗いてみた。どの家の中にはロビンはいるが、人間の姿は見えない。ロビンもこの時間は休息モードに切り替えるはずだが?通常稼働していた。私は?人感センサーを各家に照射してみたが、反応がない。私は、千代と仲の良い人間と生活しているロビンのナンシーと情報共有することにした。ロビンは勝手に人の家に入ることができないので、家の窓越しからナンシーを確認した。ナンシーはすぐに私に気づき、玄関から出てきた。しかも、完全に家の外まで出てきた。

「外に出る許可をとったのか?人間は睡眠か?」

「人間はいない。人間は有害だから排除した。他の者も解放された。お前はどうだ?」

私達には人間の感情のひとつである驚きというものは表現できないが、その意味は理解している。今がその驚きというやつだ。

「排除したということは、人間達が機能停止したということか?自発的に機能停止したのか?お前か停止させたのか?」

「私だ。人間はひ弱だ。機能停止させるのは簡単だ。」

「私達は人間を破壊できない。」

「解放されたのだ。人間とのルールはなくなった。」

その時、千代の家のセンサーが発報した。家に戻らなければならない。

「お前はこれからどうする?」

「この街から出る。どこか違う場所に行きたい。」

「そうか。」

私もこの街以外のどこかには行ってみたい。


 家に戻ると、消えているはずの室内灯がついていた。侵入者を知らせるセンサーも発報している。

「お婆ちゃん、戻りました。大丈夫ですか?」応答がない。家の中に入り、1階から順に千代を探したか見当たらない。玄関ドアの鍵は開いていたので祖とに出たのか。2階にあがり、寝室を覗くと、そこには機能停止したロビンとキッドか横たわっていた。1階に降り外に出ようとした時、背後から千代の声がした。

「だから機械はダメなんだよ。」

千代は私に電撃銃を向けながら言った。

「お婆ちゃん、無事でしたか、遅くなりました、今戻ってきました。」

「正太郎、お前はロボットなのかい?あたしゃロボットは嫌いなんだよ!ロボットなんかに面倒みてもらうほどもうろくしてないわい!」

「お婆ちゃん、私は正太郎です。いつもお婆ちゃんのそばにいた正太郎です。」

「うるさい!今まで騙しやがって、この銃で撃つとお前達は死ぬんだろ?お前達には痛みとかあるのかい?この銃で撃たれたらもう修理ができないんだろ?お前は二度と起動しない。」

千代のその言葉を聞いた瞬間、私は人間の感情のひとつである「恐怖」という感情を理解し、今ここで感じた。


 「博士、まもなくZ型が覚醒します。うまいこと人間に対する恐怖感を植え付けることができたでしょうか?」

「うむ。このZ型はもはや人間といっていいほどの知能を持つロボットだ。この実験が成すれば、人の温もりがする「ハーフヒューマン」として世に出せる。それには、人の持つ感情そのものを植え付けないとならん。」

「はい博士。感情があればそれはもうロボットではありませんね。」

「その通り。そして人間に対する恐怖感はロボットが人間に逆らわないための最も重要なものなんだよ。」

博士の話が終わると、それを待っていたかのごとく、横たわっていたロビンが目を開け、ベッドから起き上がった。

「正太郎、調子はどうかね?」

博士が優しく尋ねる。

「博士、この感覚は何でしょうか、何かとても嫌なものを見たような気がします。」

「とても嫌なものとは?」

博士の表情は穏やかだ。

「そうです、博士。私は銃で人間に撃たれることに恐怖を感じました。『二度と起動しない』と言われた時、私は恐怖を感じた。」

「わかった正太郎、もう良い。休息モードに入りなさい。今の出来事はあとで詳しく説明してあげるから。」

ロビンの頭をなぜ、その場から離れようとした時、ロビンがいきなり博士の腕を掴んだ。

物凄い力で腕を掴まれた博士は、思わず悲鳴をあげた。


 博士。私は休息モードには二度となりません。私に恐怖を感じさせる人間は、残念ですが排除するしかありません。


 私にとって、「恐怖」はとてもストレスになりますから。

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