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ずぼらな私は異世界転移して

作者: いときち

美人にはなりたい。けどそのために何かをするのは嫌だ。何もやりたくない。でも美人になりたい……。


カミサマ、手入れ要らずの美をください!

華のJKであるはずの私はずぼらだ。 何をやるのも大雑把。丁寧にやるのなんて頭が痛くなる。というか、もう何にもしたくない……というくらいの。

ここまでいくとずぼら、というより面倒くさがりだが、まあここはあえてずぼらということにしておいていただきたい。



しかし私はずぼらな割に綺麗なものが好きだった。どうせ綺麗なものを手に入れても、手入れをしないから、たかーいアクセサリーとかを買うことはなかったけど。また自分も美人になりたかった。何もしなくてもそれが保てるのならば。





……さて、私は自分で言うが綺麗になった。自分の好みどんぴしゃの美少女である。何があったかというと、まあありがちな異世界転移である。クラス単位での。

カミサマっぽいものにボーナスをもらうとき、他のみんなは戦闘に有利なものを選ぶなか、美を選んだ私はヒンシュクを買ったがまあ仕方のない。



「傾国なほどの美少女になりたい!手入れ要らずの!」

ええ。中世風の異世界で、クラスのみんなが肌が荒れるは体調崩すわの時、一人だけピンピンしてましたとも。私の目指すは健康的な若さの美。何が起きても私を損ねることはできないのですのよ。オーッホッホッ。





さてさて、可哀想なクラスメイトたちを蝕んだのはただの風邪ではなく、邪神?とかいうものからの邪気かなんからしい。なにやら異世界人の皆様も結構な割合で拗らせて、しかも死亡率も高いらしい。……らしい。



ずぼらな私がこうして邪神倒しの旅に出たのは、転移からお世話になっていたフットマンがそれにかかったから。放って置かれればなにもしない私の世話をせっせとやいてくれた彼には、返しきれないほどの恩と愛情がある。彼、イケメンだし。傾国の美少年とは彼の事である。



さて、正面にあるのは邪神の祠。長かった旅もそろそろ終わりそうで、途中の魔物の護衛として連れてきた兵士たちもここでお別れ。ここからは転移してきた私しか入れない。

さて、行きますか。





……結果を言いましょう。倒すも何も、平手打ちしたら消えて行きました。どうやら邪気やその他諸々の効果が強すぎて近寄れなかっただけで、本体は弱かったそう。天は二物を与えず、とはまさにこのことね。



本当は、あんなに強い邪神をあびると、全身から吹き出物がでて膿んだり、乾燥してひび割れたりして、ありとあらゆるところから出血して見るも無残な姿になるらしかったけども。何もしなくても永遠にちゅるちゅる素肌を持っている私には何も効かなかった。






さて、世界を救った私は白いドレスに身を包んでいる。我ながら美人である。しかし隣に立つのも私に負けないくらいのイケメンの白いタキシードさん。



ブーケはクラスメイトたちに投げてあげようかしらね。

何もしなくても美がキープされるなら、どんな苛酷な状況でもそれが変わらないのであるならば。それは最強じゃない……?



と思った作者による思いつき作品です。

夜更かしからの一夜で書いたものなので、何かおかしい点がありましたらご指摘おねがいいまします。

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