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3話部活とランクと恒例行事。

この学園には大きく分けて7つの会がある。


《食材料理開発委員会》《衣装装飾発明委員会》《住宅機械設計委員会》《情報報道委員会》《医術保険委員会》《武術体育会》《生徒会》がある。


この学園にいる生徒は自分の能力を理解し、制御するために毎日様々な訓練や能力強化に努めている。だが、《魔力持ち》には様々な能力があり同じ訓練をさせても全員が効率よく上がるわけではない。そこで、自分の能力を理解し制御出来るようになった時点でこの7つの会のどれかに入り、その中の自分にあった部活を探す事になる。


《食材料理開発委員会》


主に野菜や果物を作る《園芸部》、その野菜や果物を加工(大豆を味噌に葡萄をワインに)する《食品製作部》、猛獣の育成する《飼育部》、料理のレシピを作る《グルメ部》等々の食に関わる部が集まっている。……恐ろしい事に《調理部》が存在しないらしい。


《衣装装飾発明委員会》


主に服や装飾品の素材になる物質を造る《素材部》、様々な物質を繋ぎ合わせたり縫い合わせて身に付ける物を造る《防具製造部》、武器等の道具を作る《武具製造部》等の衣に関わる部が集まっている。


《住宅機械設計委員会》


主に家や道を作る《大工部》、、乗り物や電化製品を造る《機械工学部》等の

住に関わる部が集まっている。


《情報報道委員会》


基本的に情報収集に長けた《諜報部》、報道説明に長けた《放送部》、の二つだ。

《医術保険委員会》


主に薬を作る《薬学部》、治療や看護をする《医学部》等の命に関わる部が集まっている。。


《武術体育会》



主に能力を使い戦う事と肉体を鍛える事を突き詰めている。武に関わる部が集まっている。



《生徒会》


他の6つの会を統括する。生徒会メンバーは5人しかなれず総てを纏めるために高い実力と強さが求められる。唯一、生徒で桜火学園から出ることが許されている。


森から出たあと俺がメグルから聞いた部活動の内容だ。


「命に関わる事は大きく分けて3つ。まず、部活についてだね。慧護君も能力診断がすんだら何らかの部活に入らないといけないから知っておいたほうがいいよ。」


「メグルは何部なんだ?」


「僕は《諜報部》だよ。能力的にそっちが向いてたから。」


「そうか。」



「まぁ、自分の能力を把握してるなら早めに部活に入る事を薦めるよ。かなり使い勝手のいい能力だと知られると部活動勧誘でいろんな部から襲われてしまうから。」


なんて恐ろしい所だ、


「次はランクかな?慧護君はランクについてどれくらい知ってる?」


「まったく、知らない。」


「まぁ、今日入って来たばかりだし当然だよね。ランクは生徒教師問わずについている自分の評価と思っていいよ。下から9、8、7、6、5、4、3、2、1と分かれていて、


ランク9は能力が発現出来るが操作出来ない。


ランク8は能力発現操作できる。(部活に入れる)


ランク7~4は能力に加えて身体能力、知識、技術、精神力等が入ってくる。



そして、ここからは別格。能力の強さが一定を越えないとなれない。


ランク3は軍隊一個隊レベル。


ランク2は自然災害レベル。


ランク1は国家レベルになってます。


この学園にもランク3の《魔力持ち》は100人もいません。」


「いや、この学園には軍隊一個隊の強さの奴が何人もいるのかよ。」


「うん。だから無事生きたかったらランク3には関わるなって事だね。……因みに生徒会メンバーは全員ランク3だよ。」


生徒会も近づいたら駄目だな。


「あれ?ランク1と2はいないのか?」


「うーん。ランク2は一人だけいるけどランク1はこの学園にはいないよ。」


「学園には?」


……変な言い方だな。


「あ~、慧護君はチームゼロの事は知ってるよね。」


「……1年前ニュースであってた奴だろ。《魔力持ち》だけで形成された組織。色々な国に戦争仕掛けてたんだよな。だけど、各国が力を合わせて、壊滅させたんだよな。」


「うん。ニュースではそう言ってるけど本当は違う。


始まりは5年前、世界には《魔力持ち》を捕まえては悪用、実験を繰り返していた組織が数多くあった。


それが裏の世界では当たり前で常識だった。


だが、そんな組織をたった二人の《魔力持ち》が次々と破壊、壊滅させて捕まっていた《魔力持ち》を解放していった。


解放された《魔力持ち》達は自由になる者やその二人の仲間に加わり組織を壊滅させる者に別れた。


それにより組織を壊滅させるたびに仲間が比例して増えていった。


そして、何時しか人数共に組織と呼べる程大きくなりこう呼ばれるようになった。


『ゼロ』


それからだよ各国が『ゼロ』を危険と判断し、次々と攻め始めたのは、本当は国が『ゼロ』に戦争を仕掛けたんだ。けど、負けた。当然といえば当然だけどね、だってその組織のなかにはランク1が5人もいたんだから。


たった一人で国と戦争が出来るなんて馬鹿げてるからね。そして、結果は惨敗。国は《ゼロ》の黙認と《魔力持ち》の解放を約束に、戦争の中止を訴えた。それが、真実だよ。」


「なるほどね。てかなんでメグルは知ってんの?」


「この学園にはそういう情報が入りやすいんだよ。……まぁ、僕が《諜報部》なのも一つの理由だね。あそこは情報だけは山のようにあるから。……それ以外は常識も何もないけど。」


……《情報報道委員会》も入れないな。てかここの部活、全部やばくないか?


「そういえば話が逸れたね。つまり、《ゼロ》のメンバー5人が唯一のランク1なんだよ。慧護君も知ってるかな?この5人の二つ名。


《皇帝》《死神》《魔竜》《雷獣》《戦鬼》。


この5人に関しては諜報部でも顔も名前も素性すら調べられなかったよ。だから、実際はランク2が事実上最強かな?」


「了解した。ランク2にはランク3以上に近づかない。……で、どんな化物なんだ?そいつ。」


それを聞いたメグルがケタケタと笑いだした。


「……化物……ブフッ!あははははは!、慧護君それは大丈夫だよ、たぶん彼女には近づく事はおろか話すことすら出来ないから。」


「?」


「まぁ、見ればわかるよ。……まだ時間的に間に合うな。慧護君ちょっと急ごう。ランク2と一緒に最後の一つも説明するから。」


そう言ってメグルは走り出した。


「あ、ちょっと待てよ。」


俺もその後を追って走り出す。








《第八グラウンド》



朝方連れてこられてから今の状態になるまでそれほど時間はたっていない。


つまり、登校時間なわけなのだが何だこの人だかりは?グラウンドを囲んで何かを観戦するみたいだ。


「今日グラウンドで何かやるのか?」


「まあね、というか毎日だよ。」


「毎日?」


「そう、これが命に関わる最後の一つ、恒例行事。これに巻き込まれたら間違いなく怪我をする。」


「つまり、傍観者でいろって事か?てか今から何をするんだ?」


「それはね、デート券獲得大会だよ。」


「は?」


「この学園には3強の一人にして学園のアイドルとの試合に勝ったら彼女とデート出来るんだよ。……ほらあの娘だよ。」


メグルが指差した先には蒼い髪をなびかせた少女が数十人の生徒に囲まれて立っていた。


「ん?あれか。……で、いったい誰が彼女に試合を挑むんだ?あんなに生徒に囲まれてたら試合が始められないだろ。」


恐らく試合が始まる前にお近づきになろうとしている生徒だろ。


「周りにいる全部。」


「は?」


「だから全員だよ。」


「いや、だって、え?……何人いるんだよ。こんなに試合してたら今日は授業受けられないぞ。」


「いや、全員と同時にするよ。……たぶん5分もかからないよ。」


「いや、無理だろ。」


「まぁ、見てなよ。あれが慧護君が化物と呼んだランク2の《魔力持ち》、工藤初(くどう・うい)さんだよ。」

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