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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ホラー短編シリーズ

ご飯が食べられるようになった

作者: リィズ・ブランディシュカ




 ご飯が食べにくかった。


 どうしても受け付けなかった。


 だから、食べないようにしていた。


 すると、必然的に体重が減っていった。


 体がやせ細っていった。


 このままだと、命の危険が訪れるだろう。


 お医者さんにそう言われたけれど、それでもご飯を食べなかった。


 おいしい物だと思えなかったから。


 頭で食べ物だと分かっていても、心が受け入れなかったから。


 あまたの中で、食べ物に対する認識が書き換わってしまったせいだった。


 これは食べ物じゃない。


 ダイエットのために、必死にそう思い込んだ影響だった。





 やがて、そのせいで倒れた。


 空腹が過ぎて天国に召されるかと思ったとき、なぜか急にお腹がすくようになった。


 その後は、なぜかご飯が食べれるようになった。


 ご飯をご飯だと認識できて、口にしたご飯が美味しいものだと感じられて、とてもとても食事の時間が幸せになった。


 お医者さんは奇跡が起きた喜んだ。


 周りの人も手を叩いて、ふって湧いた奇跡に感動していた。


 けれど、当人だけはそれが奇跡などではないと知っていた。


 ご飯が食べられなくなる前、行方不明になっていたその人物は、一人で発見された。


 だから、ずっと一人で行方不明になっていたと、多くの人は思っている。


 しかし、一人ではなく、実は他の人間と一緒にいた。


 一人で救出されるまでは、途中まで他の人間と一緒にいたのだ。


 仲の良い友達と森の中で迷子になっていた。


 その森は、冬で動物もおらず、草木もかれた寂しい森だった。




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