3日目:汐音はわかめ!
鳥のさえずりとと共に碧海は目覚める。。。
おじぃ「コケェーーッコッコッコッコッコー!コケコッコーーーーー!」
碧海「、、、、、、、、、、、。」
寝ぼけながら碧海はカーテンを開けた。
そこにはおじいちゃんが完封摩擦をしながら叫んでいる姿があった。
母「朝っぱらからうるさいんじゃくそジジイ!」
と叱られていた
時計を見たら朝の5時。
碧海「もう一回寝ようzzz」
ベットに再び横になった矢先だった。
おじぃ「碧海、起きるんじゃ!じいちゃんとこれから冒険の旅にでかけよっ!」
碧海は何事もなかったように窓を閉めカギをかけカーテンを閉めたのだった
こうして3日目が始まった。
「寝かせて!ほっといて!私にかまわないで!」と思いながら目を閉じた。。。
さっきから何か気配を感じる?
碧海「ぎゃーーーーーーー!!!!」
目を開けたらベットの下からおじぃが仲間にしてほしいモンスターのようにこっちを見ている
「何してんの!?出てって!!」と言うと
おじぃ「碧海時間がない!行くぞーーーー!!」
と言うとおじぃに担がれて拉致られた。
「えっ?私パジャマ!髪もぼさぼさ!どこ連れてかれるのよ?」と パ二クリながらおじぃは満面の笑みで私を担いで港に向かって走っていくのであった。。。
周りを見渡すとどんどん人が増えている!
到着すると周りは人だらけ、何かのお祭りのような感じだった。
おじぃ「どうじゃ!これが大瀬まつりじゃ!」
ーーー駿河湾に春の訪れを告げる「天下の奇祭」ーーー
毎年4月4日に開催される「大瀬まつり」。
大瀬まつりは、駿河湾の漁民の信仰を一身に集める大瀬神社の例祭です。長襦袢をまとい顔を白塗りにした青年達が乗った踊り船が大瀬神社へ参拝に出港し、女装した青年達が「勇み踊り」を「チャンチャラオカシ」のお囃子に合わせて賑やかに踊るところから「天下の奇祭」とも称されています。踊り船が岸壁に到着すると、船から海に向かって俵を投げ、それを泳いで拾った青年たちが神社に大漁と航海の安全を願って参拝するおまつりです。
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私はいま思考がフリーズしている。。。。
おじぃはワクワクしながら身体をほぐし始めていた
なにもわからず連れてこられた碧海はしばらく眺めていた。
すると船にいる一人に目が行った、みんなが笑顔で踊っている中で困っているような顔の私と同い年くらいの青年をいつの間にか観察していた
「君も私と同じ側の人間なのね、わかるわかる、無理やり連れてこられてでたくもない祭りに参加させられてるのね」と考えていると船がどんどん近づいてきた。
おじぃ「さぁ始まるぞ!おじいちゃんの雄姿をみよ!」
というなりおじいちゃんはそのまま海の方へと走っていった。
祭りのクライマックスが近づいてきたのか船から俵が投げられた
すると一斉に海に飛び込みその俵めがけ泳ぎ始めたのだ
気になっていた青年も飛び込むのかと目をやるとなぜか船にしがみついている
碧海「さてはカナヅチだな」ニヤリとした顔をした
しばらくすると海の方からおじぃの首根っこを掴んで引きずった母がやってきた。
母「おじいちゃん何考えてるの!」と母は怒り心頭でいた
おじぃ「だってあの俵ほしかったんじゃもん」とかなしそうな顔で呟いた。
母「あれはあんたみたいなよぼよぼのジジイが出ていいもんじゃないの!それに」
私を見て母は噴火寸前
母「なんでパジャマのまま連れてきたの!」
おじぃ「ごめんちゃい、、、」としょぼくれた
母「家に帰って着替えてきなさい、支度が出来たらそこの入り口で待ってるから戻ってきなさい」
といい私は家に帰って顔を洗い髪をまとめ着替えて家を出た。
海に戻るとおじぃが突然、
おじぃ「碧海、わしと屋台食べ歩き対決じゃ!」と宣言。
意外と食べることに関しては得意というよりも大食いな私は少しよだれが出た。
碧海「若さゆえの過ちというやつを見せてやろう」と挑戦を受けたのだが、、、
アツアツタコ焼き3秒以内に飲み込むや綿菓子を一番美しく食べる、干物の骨についた身をどれだけ綺麗にたべるか(勝手にルールを作る)など、お祭りを全力で楽しむおじぃに振り回される碧海。
しかし、だんだん楽しくなってきて最後は一緒に大笑い。
祭りの中央で「素人カラオケ大会」が開催される。おじぃが急遽参加し、若者顔負けにハイテンションでヒップホップを披露。まさかの大人気になり、碧海が「どれだけ目立つんだ…」と呆れる展開。
碧海がお祭りの屋台で焼きそばやみたらし団子を楽しんでいる最中、突然人混みの中から聞き覚えのある声が響きます。
汐音「おおおーい碧海ーーー!見っけたーー!!」
碧海「またこの子…いや、どうしてここに…?」
振り返ると、汐音が謎のアロハシャツにサングラス、頭には麦わら帽子というなんとも派手な格好で人々の間を全力で走り抜けてきます。周囲は彼女の勢いに呆れつつも、少し面白がっている様子。
汐音:「祭りって楽しいじゃん!これ参加するっしょ!」
汐音は、祭りの目玉イベント「俵リレー」に挑戦しようと意気込むも、その場で一切ルールを知らないまま勝手に飛び込んだ。
俵リレーは、海に投げ込まれた俵を参加者が泳いで拾い上げる競技。しかし汐音は「私は水泳得意だから余裕っしょ!」と自信満々で飛び込んだものの、まさかの波に飲まれてぐるぐる巻きに。
碧海「いや、そんなに勢いよく飛び込むものじゃないでしょ!」
おじぃ「あの子の若さはいいのぅ!」
汐音は波からなんとか顔を出して叫びます。
汐音「きゃー!海藻が絡まるーー!助けてーー!」
碧海は、彼女が俵を探すどころか、ひたすら海藻と格闘している姿に完全に引き気味。しかし、汐音が諦めずに海藻を抱えながら再び泳ぎ始める姿は、なんだか笑えてしまいます。
最終的に汐音は俵ではなく、巨大な岩につかまり、満面の笑みで叫びます。
汐音「見てー!これ絶対お宝じゃん!」
碧海「それただの岩だよ…。誰も欲しがらないから。」
会場の人々も笑いながら彼女を見守り、一部の観客が「頑張れー!」と応援し始める状況に。リレーは予定通り進むものの、汐音の勢いが人々の注目を集め、最終的には「海藻の女王」として祭りの名物になってしまう。
競技が終わり、汐音は「祭り最高!」と言いながら碧海の隣にどっかりと座り込む。
汐音「俵は取れなかったけど、なんか楽しかったよね?」
碧海「いや、むしろ大迷惑だったけど…。でもまあ、笑えたかな。」
汐音「でしょ!なんでも楽しめばいいんだって!」
そう言い終わるタイミングで、遠くからおじぃが手を振りながら近づいてくる。
おじぃ「おーい、碧海!りんご飴買ってきたぞー!」 おじぃは碧海に大きなりんご飴を渡し、もう一つを汐音に差し出します。
汐音「えっ、私の分まで!?ありがとう、おじいちゃん!」 と嬉しそうに受け取る。汐音がりんご飴を見つめながらボリボリ食べる姿は、まるで子どものようで、碧海は少し笑ってしまう。
おじぃがりんご飴を渡して立ち去ろうとしたとき、汐音がふと声をかけます。
汐音「そういえば、おじいちゃんって、なんでそんな派手なアロハシャツとか着るようになったの?」
「確かに、それ気になる。昔は地味で頑固ってイメージだったもん」と思いながら汐音の話を聞いていた
汐音「ねぇ、おじいちゃんって、昔浜でよく見かけた気がするんだけど…もしかしてあそこで釣りしてた人?」
おじぃ「おおお?あの浜か?そうじゃ、わしは若い頃からずーっとあそこで釣りをしとったんじゃ。」
碧海「え、知り合いなの?」
汐音「知り合いってほどじゃないけど、私、小さい頃に家族であの浜に行ったとき、おじさんを見かけてたんだよね。それがおじいちゃんだったのかも!」
話の流れで、汐音がりんご飴を一口かじりながら続けます。
汐音「それにしても、おじいちゃんって本当に面白い人だね。釣りしてるところ、また見たいなー!」
おじぃ「ふむ、なら次回はわしが伝授する特別な釣りの技を見せてやろう。お前さんも碧海も、一緒にチャレンジじゃ!」
碧海「え、私も…?」
おじぃ「そうとも。釣りは、人と自然を繋ぐ最高の遊びじゃからのぅ!」
汐音「釣り部の初活動ってやつだね!碧海もちゃんと参加してね!」
碧海は少し面倒に感じつつも、汐音とおじぃの独特な雰囲気にほだされる形で、次回の釣り計画に巻き込まれるのでした。