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世界の意思にさようなら  作者: ラゲク
第六章 花のない仕事
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第50話 いつも通り

 目覚まし時計が突然、私を眠りの底からたたきだした。昨日は遅くなったとはいえ、日付が変わる前には自分の部屋に帰れたし、床に着くことにも出来たので、身体は絶好調だ。洗面所に向かい朝の身支度を整え、いつもと同じように出社する。

 

 「おはようございます」

戦闘係の部屋のドアを開けたタイミングで挨拶をする。いつも通り

「やあ、おはようございます。トガ君、昨日は有難うね!」

そして、必ず挨拶を返してくれるキラさん。この光景もいつも通り


というかキラさん……帰りたいだの仕事したくないだの言っている割には、誰よりも早く来ている。わけがわからないよ……


「お、おはようございます! ショウさん!」

キラさんに続き、少し恥ずかしそうに挨拶を返す一凛の花、ミナさんだ!

「ミナさん! もう、身体の方は大丈夫なのですか?」

「はい! 私は特にケガとかしていませんので、まあちょっと検査しただけで……」

ミナさんが言葉を濁した様に感じた……

「まさか! アオバさんに何かされた!?」

「いえ、そんなことはないですよ。……たぶん」

「う~ん、大丈夫かなぁ」

僕はあのサイコパス研究員のことが信じられなかった。

たぶん良い人なんだろうけど……


 「そういえば、ハイノメ君はまだ来れないの?」

ちらっと時計を見たキラさんが、ミナさんに問いかける。

「いえ、私と同じく今日から普通に出社できるはずなんですけど……」

「あらら~、退院祝いで何か二人におごってあげようかなと思ってたんだけど……」

「そんな~、ユミさ~ん何初日から遅刻しているんですか!」

ミナさんは天に向かって怒りをぶつけた。

「いや、ごめんね。冗談だよ…… そもそも今の世の中飲食店なんてやってないんだし」

ミナさんの冷たい視線がキラさんのハートにブスブスと突き刺している。

「ご、ごめんね! そんなに怒らなくても、復興が進んでお店とかできたら皆で飲みに行こう。そん時は奢るから……」

「約束ですよ!」

彼女はちょっとだけ不服そうな顔で言い残し、仕事に戻った。

そして、何か楽しいことでも想像したのか少しだけ微笑んだ。


 「おっはよーございます」

小学生のテンションで元気よく挨拶で部屋を開けた彼女

もう、お昼過ぎだ……

「ハイノメ君、今何時だと思っているの? 午後出勤? 聞いてないよ」

キラさんがここまで圧をかけるとは……ハイノメも遅刻とは珍しい。

「……すみません、寝坊しました」

「正直でよろしいです。まあ、君が寝坊するなんて珍しいじゃないか」

「朝起きた瞬間絶望しました」

「まあ、もうお昼過ぎているんだけどね」


何はともあれこれでみんな揃った。

いつもと同じ光景だ。

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