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2度目のゴブりん♪

 グール、めちゃくちゃ人気になっちゃった。

 ぶさカワな見た目は中高生に大人気だ。


 おかげさまでおれの店も大繁盛!

 この街の子供達はスライムとグールをキーホルダーにしている。


「てんちょー、すごいね大人気」


「ね、時給あげるよ。流石に」


「まじぃ?! やった!」


 あれから結構儲かっているのだ。

 

 大猿はいまだに取られていないが、みんながこぞって挑戦していた。


 それを眺めているサキちゃんはめちゃくちゃ高そうなブランドバッグをぶらぶらさせている。

 冒険者って儲かってるんだなぁ。


 カミラがバックルームに入ってくる。


「店長さん、この景品のスライム、どこに入れれば良いですか?」


「あ、いいやそれ、まだそこ置いておいて」


 大猿を倒したあと、カミラはコロッとオレに対する態度を変え、アルバイトに応募してきたのだ。

 

 めちゃくちゃ仕事できるし情報通だが客にはめちゃくちゃ塩対応。

 もっと愛想良くして!


 そんなこんなで、そろそろスライムがなくなるから仕入れ行かないとなー、そう思っていた。


「ねーねー、てんいんさん」


「お、ゴブリンキッズ、どうした?」


 この子はなぜかゴブリンばかりを取っている子だ。

 この店のゴブリンはほとんどこの子が取ったんじゃないかな?


「やめてくださいよ、僕に変な名前つけんの」


「で、どうしたゴブリンキッズ」


「ネルって名前なんですけど。まぁそんなことはどうでもいいんです、僕、生のゴブリンに会いたいです」


 キラッキラした目で見てくるじゃん…

 そうかそうか、この子ゴブリンが好きなのか。

 魔物の好みが昔の俺にそっくりじゃん!

 どことなく親近感を覚えちゃうなぁ〜。


 そろそろスライムを補充したいと思っていたしちょうど良いや。

 


 ということで山尾神社に戻って来ました!

 店はカミラに任せてあるんでたぶん大丈夫。



 てか、子供がダンジョンに入るのってアリなの?

 受付の回答は「保護者同伴ならOK。しかしレベル1-2のダンジョンに限る」とのことだった。

 

 山尾神社はもちろんレベル1。

 俺たちは鳥居をくぐった。

 最初来た時は気づかなかったけど、割と子供もいるもんだな。

 近年では冒険者を育てるスクールもあるらしいし、子供が来るのは珍しいことでもないようだ。


 ゴブリンキッズもとい、ネルにソマホの使い方を教える。


 目がキラキラし始めた。

 いいなー! 俺もマホウ使いたかったなー!


「わぁ!! スライムだ!! すごいすごい!!」


 ネルはスライムに向かってマホウを発動する。


 スライムが光り輝いて爆発した。

 …え? 何その技…


「わーい! やったやった!! すごい!」


 あ、うん、え?

 すごいね?

 今爆発しなかった??

 デフォ機能なのこれ?

 俺マホウ使えないからよくわからんないけど!


 飛び跳ねるネル。

 ネルのリュックに付いているゴブリンのキーホルダーがじゃらじゃら音を立てる。

 こんなたくさんあると気持ちわりぃな…


 早速、森を抜けてゴブリンがいる場所へ向かう。


 そーっと草むらから顔を出して様子を伺う。


「ネル、絶対声出すなよ…俺攻撃できないんだから」


「うん、わかった」


 ネルと恐る恐るゴブリンに近づいた。


「わー! ホンモノだよ!! ホンモノがいるよ!! すごいすごい!!」


「しー! 静かに!!」

 

 めちゃくちゃ興奮している。

 良いよな! 生ゴブリン!


「どう、満足した?」


「ううん! 倒してみたい!」


 ネルは草むらから飛び出した。


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