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朝起きたら痛覚無くなってた。

趣味で書いているので大目に見てくださいm(_ _)m

部屋中に鳴り響く目覚まし時計の音。

三分近く鳴り続ける目覚まし時計をようやく止めた彼は、ベットから降りて一度大きく深呼吸をすると若干の眠たさを振り切って学校に行く準備をしようとした、のだが...

「あれ?」

彼は既に制服を着た状態だった。

俺なにやってんだ?と、とぼけた様子でつっ立っていた。

そして彼はなにかがおかしい事に気がつく。

「俺、昨日何やったっけ」

彼は昨日の記憶を無くしていたのだ。

何か。そう、“何か”重要な事があった……の…かな?

マジで分からん。

放っておけない。

なにこのモヤモヤ。

だんだんイライラしてきて半分やけくそになった彼は、ふと時計に目をやった。

「終わった…」

そう、彼は気付くとともに終わったのだ。

もう授業始まってるやん!

内心そうツッコんだ彼は本日二度目の深呼吸をするとバックを持って急いで一階に向かった。

いや、一階に降りる階段で盛大に転けた。

転がるがままに一階に着いた彼は、何故か起きた時から着ている乱れた制服を整えると急いでドアを開けそのまま学校に向かった。


「あれ?なんか変だな。」


「すみません。遅れました。」

そう言って教室に入って来た彼は先生の注意を聞きもせず自分の席に着いた。

側から見れば反抗期まっしぐらの中学生の様だが、本当は聞く余裕が無いだけだった。

思い出せ。思い出せ。思い出せ。

彼は放って置けない昨日の記憶を必死に思い出そうとしていた。

「おい!」

「……」

「おい!!」

「……」

「立十!!」

「ひゃっ!?」

驚いてそんな気持ち悪い奇声をあげながら振り返るとそこには友人の荒井悠真がいた。友人と言ってもそんなに仲が深い訳では無いのだが。悠真は成績優秀のイケメンです。クソが

「おい。ボーッとすんな。もう飯だぞ。」

改めて彼“有馬立十”は教室に入ってから今の今までずっと

いや、ずーーーーーーーっと思い出そうと頑張っていたのだ。まあ思い出せなかったんだけどね。

そうして結局昨夜の記憶を思い出せなかった立十は一旦考えをやめて昼食を食べる事にした。

「おい今日どうしたんだよ」

「いや実は昨日の記憶がなくてだな…何か放って置けないんだよ」

「昨日日曜だぞ。別に授業もなにも無いしどうでもいいだろ」

ならなんで制服着てたんだ?バカにされるだろうし言わないけど。

「でもな?何かがあんだよ“何かが”な!」

そう言ってコンビニのパンを口いっぱいに頬張る立十。

突然だが、実は彼には両親がいないのだ。幼い頃に既に亡くしている。

だからまともな弁当を食べたくても食べれないのだ。

「おい悠真。ちょっとそのスープくれよ。お願い!」

「いいぞ。熱いから気を付けろよ」

「わかってるわかってる」

そう言って友人のスープを遠慮なく飲もうとした次の瞬間。

口元の近くまで近づけていた容器を持っている手が滑って、あっつあつのスープを太もも辺りにこぼしてしまった。

容器が床に落ちる音と共にクラスの視線が立十に集まる。

が、次の瞬間にはとある女子は「大丈夫?大丈夫?」と困りながらも濡れた制服を自分のハンカチで拭いていた。

そして、スープをこぼした当の本人は何かに気がついた様な表情で硬直していた。

あれ?なんで?熱いスープだよね?あれ?

「おい立十!優香が拭いてくれてるのに礼もねーのかよ!」

「……」

「おい立十!!」

「悠真君!だ、大丈夫だから気にしないで!ね?ね?」

「それにしても…」

そう言うととある女子“白風優香“は自分の席に戻っていった。目立たないがかなり美人だ。悠真が出しゃばりたいのもよく分かる。

その頃ようやく硬直が治った立十は突然「悠真、俺を思いっきり殴ってくれ」と悠真にそう頼んだ。

悠真は「お前朝からおかしくないか?寝ぼけてるんじゃねーの?」と言いながら、目覚ましにも兼ねて思いっきり立十の腹部を殴ってやった。

しかし殴られた立十は後ろに倒れながらも痛みとは全く別の表情を浮かべている。

立十は家を出たあと記憶の事とは別に何か変だと感じていたものがようやく分かった。

彼は痛覚を失っていた。

階段で転んだ時もなんの痛みを感じていなかった。

あれ?もしかして夢?痛みを感じないってことは夢だ。そうだよな。よし、飛び降りだ。

そう思うと立十は教室の窓から飛び降りた。

誰もが唖然としたままで固まっている。

ここは三階だ飛び降りたら大怪我どころか命まで危うい。

だが飛び降りた立十は顔面からダイブしていた。

だが地面に衝突した後なにもなかった様に立ち上がった。

あれ?夢じゃない?だって痛覚がないんだもん。

そう思うと立十は腹を殴りまくった。

だが全く変化はない。

立十は困った様にどうやって夢を覚まそうと悩んでいたが次の瞬間激しい頭痛に襲われた。

頭痛が痛い。そんな冗談言ってられないほど痛い。

そして約十秒後そのまま意識を失った。


立十は目を覚ました。保健室で。

意識を失う前までの記憶は覚えている様だ。

だから……

なんで保健室!?普通病院だろ!俺三階から飛び降りたんだぞ!?俺って救急車も呼んでくれないくらい雑な扱いされてるの!?

内心そう思って落ち込んでいたものの救急車呼ばれたら逆に面倒だし当の本人もなんの異常もないから、結果良かった。

ならもういいやと思い次は周りを見渡すそして一人の女子がいる事に気がついた。

「あ!起きた!大丈夫?痛いところない?」

「ああ、大丈夫だ」

「全然起きないから心配したよ…でもよかった!」

「え…ちょっと待って『全然』って…今何時だ?」

「九時だよ」

え?こいつ九時まで待っててくれたの?俺何かやったっけ?

そう思い立十は優香が普段から俺にすごい気を遣ってくれているのを思い出し前から聞いてみたかったことを聞いてみた。

「ていうか、なんで俺に..」

「べ、べべべべべつにあんただけじゃないし、わ、私は優秀だからこのくらい余裕よ!」

急にツンデレー!!え、こいつこんな奴だっけ?しかも俺まだ喋り終えてないどころか「なんで俺に」しか言ってねーぞ。東大生レベルッ!

「だから本当に違うっ…」

「わかったわかった。わかったから」

「……ならべつに許してあげてもいいけど。ふんっ」

「マジで誰?優香だよな?」

立十は優香じゃないんじゃないか?と割と本気で思っている。

双子?姉妹?

「当たり前でしょ!」

「ならいつもの優香はどこいった!?」

「ここにいるじゃない。馬鹿じゃないの?ふんっ」

あ、ヤベ。こいつの「ふんっ」割と腹立つ。

その時不意に立十は思う


てか俺痛覚無くなっただけで……


これ以上考えても意味がないな。あとまた頭痛で倒れそう。マジで。え?倒れる?え?また?


ドサッ


倒れた。倒れたのだが。

言い争いに夢中で自然とベットの上に乗っていた優香が、俺がフラフラしだしたのを見て素早く背後に回り正座をした。

そして倒れて来た立十を膝枕の形で受け止めたのだ。

立十は思った。

膝枕!?なんで!?この状況で!?

でも、おかげでまた意識が飛ばずに済んだ。

「大丈夫!?また意識飛ばされたら私困っちゃうよ!」

「マジで誰!?」

急に性格変わったー。いや、戻ったのか。はぁ。

もうこの話はいいや。それより大事なことがあった。

「優香、結局俺飛び降りてそのあとどうした?」


優香曰く、立十が飛び降りたあと、悠真が真っ先に駆けつけてくれたらしく、血も傷もついていないし脈もあるからそのまま保健室に連れてきたんだとか。

クラスメイトたちには奇跡的に無傷で済んだと伝えているらしい。

担任先生だけは信じていない様だが……

もちろん悠真も偶然ではないと思っていたものの、立十的に面倒になりそうだと考えた挙句だと。

悠真は意外と気が利く。てかクラスメイト信じたの!?

意外とみんなバカなんだな。

でも悠真が全部やってくれたしいいか。

まぁ、そういう訳で俺は帰る事にしたのだが……

「大丈夫?一緒に行かなくていい?また意識飛ばない?

私何かあったら困っちゃうよ?やっぱり一緒に行こうよ!」

結果、説得に一時間掛かりました。


徒歩十分でも今日はキツい。


あーあ。今日はもう疲れた。マジで疲れた。


あれ?鍵は?


立十は家に着いてようやく気がついた。

鍵がないことを。

そして同時に気がついた。

学校に忘れた訳ではなく。

鍵を掛け忘れていたことを。


って大袈裟だな。鍵くらい掛け忘れる時だってあるさ。

まぁ、今日は疲れたし別にどうでもいいや。

早く寝よ。


そう思いながら立十はドアを開けた。

そこには当然のように人が出迎えていました。

一人暮らしなのに。

しかも美女。※今はどうでもいい

一体立十はどうなる事やら……

高校生有馬立十にはまだまだ何かが待っている様だ。




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