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その6 望野宮神社・境内

 ブタエが境内を、シロネを抱きかかえて歩いている。周囲には何組かの参拝客の姿が。

「コブタエにも悪気はなかったのです」ブタエが言う。

「もういいよ」

 シロネは、どうでもいいと言わんばかりに答えると、ブタエの腕から飛び降りた。

「お気を付けて」

 ブタエはシロネに微笑むと、ふわりと飛び上がり、その姿は消えた。

 それと入れ違いに猛ダッシュでコブタエが駆けてくる。

「待って! 待ってシロネ!」シロネをむんずとつかんで抱きかかえるコブタエ。

「何すんだよ!」

「今度はちゃんと助けますから!」

「ノーサンキューだ!」暴れるシロネ。

「これもノーサンキューですか?」

〝金の極楽ササミ缶〟を見せて微笑むコブタエ。

 シロネのお腹がグーと鳴る。

「さあ、詳しい話を聞きましょう」

 不遜な笑みを浮かべるコブタエに、シロネ言う。

「おまえ、妖精ってより鬼だな」


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