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その27 犬狛国宮殿・王女の部屋
マイヌの部屋で、コブタエが無心に羽二重餅を作っている。
その横で間髪入れずに羽二重餅を食べていくマイヌ。
「そろそろシロネ王子がツナ缶を受け取りにいらっしゃる時間ね」マイヌが口のあんこをぬぐう。
「落ち込んでる場合じゃ…」上の空のコブタエ。
「何か言った?」
「部下を信じたい気持ちはわかるけど、やっぱり怪しいです」重ねて上の空のコブタエ。
「もしもし?」
「そうです。私一人でも何とかしなくちゃ!」叫ぶコブタエ。
「コブタエちゃん?」
マイヌがコブタエに近づこうとした瞬間、フントが飛び込んで来た。
「姫さま! ツナ缶が盗まれました!」
「何ですって!」
「ツナ缶がないとクロネくんが!」
「今、兵士たちに追わせております」
「そうだ、缶切り! 犯人はそれも狙いにくるはずです!」
コブタエは瞬時に部屋を飛び出していった。




