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その22 猫魂国と犬狛国
犬狛国から戻ったシロネは、ひたすらあちこちを飛び回っては嗅ぎ回っていく。
「クロネはどこだ…クロネの匂いは…」
数時間後、力尽き、公園のベンチに倒れこむシロネ。
「シロネさま!」
スパが現れ、シロネの様子を気遣う。
「大丈夫ですか」
「ああ…」ゆっくり起き上がるシロネ。顔には疲れが見える。
「ご心配なのはわかりますが、あまりご無理をなさらないでください」
「今、できることはすべてやりたいんだ。コブタエも、大事な時期なのに手伝ってくれている」
「ああ…餅のお嬢さんですね」
「その後、何かわかったことは?」
「それがまったく…申し訳ありません」
「いったい、どこにいるんだ…」
「必ず見つけますから。シロネさまは、少しご休養を」
スパがササミ缶を差し出すが、シロネは口にしようとしなかった。




