Phase22 異世界人
昨日はメリッサとずっと魔法陣を作っていたのでまた訓練をサボってしまった。気がついたら時間が経っていて怖い。
冒険者ギルドにレミアと訓練をするために向かうが、訓練する暇がなかったからレミアが怒っている。
俺のために怒ってくれているのはわかるのだが、怒る姿がこれはこれで可愛くてニヤニヤしてしまう。頑張って顔を叱られている顔にしたいが頬がピクピクしてコントロール出来ない。
余計怒られた。
冒険者ギルドに訓練所の貸出手続きをしている途中、受付の人と軽い雑談をしていると少しヤバイ情報を聞いた。
最近この街に逃げ込んでくる人が増えたらしい。
疫病が蔓延しているようだ。人糞を堆肥にしようと一箇所にまとめていたら虫の大群が発生してしまい、村がひとつ壊滅したそうだ。
そんな阿呆なこと誰がやったのだろうか。詳しく聞いてみると、異世界人と名乗る奴がその村の長に頼み込んで実施したようだ。
一応その提案をするまでに地球の知識を使って村を豊かにしようとしたみたいで、金属製の農具なども此方に伝わったみたいだが、今回の失敗で処刑されたらしい。
同郷の人間が死んでしまったことを聞いて泣きたくなってくるが、それだけのことをしでかしてしまったのでしょうがないと自分を納得させる。
俺はある程度金に余裕ができたし、同郷の人間なら保護に動いてもいいかもしれない。
他にも異世界人の情報がないか聞いてみると今はこれだけらしい。
情報ギルドには明日行って、情報を集めてみよう。
「今日は何の訓練をするの?」
「私を襲う訓練」
すばらしい。と思ったがそういう意味ではないはずだ。
レミアに攻撃をしかければいいという意味だろう。
もし倒せたらご褒美をくれるらしいので、少しは期待してもいいのかもしれない。
この前の迷宮探索でゴブリン程度なら倒せることがわかったが、対人戦にまだ不安があるし、実力差のある相手に勝つために手段を選ばず攻撃する方法を身につけるためにするらしい。
「スキルを使うのは禁止」
理由を聞いてみると、この前の迷宮探索の時ゴブリンの体を半分に割った剣が原因みたいだ。
制御が狂ってレミアの頭から水晶が生えてきたりしたらまず助からないだろうし、スキル発動のラグをうまく縫って避けるのは出来るみたいだが確実ではないらしいので安全のためやめておこう。
スキルはダメでもなのは納得できるが、真剣は別にいいらしいのでその辺の感覚がよくわからない。素人の剣ならいくらでも避けられるということなのだろうか。
とりあえずなんでもして良いらしいが、まずはレミアに近づき剣を振り下ろす。
受け止められるのは想定済みだ。狙いはそこではない。
すぐにその場でしゃがみ、レミアの足をはらう。しゃがむとレミアを下から見上げられるし、体制も崩せるし一石二鳥だ。
そう思ったのも束の間。普通に後ろに飛んで避けられた。
急いで立ち上がり、追撃を仕掛けるが焦って大ぶりになっていたみたいで普通に避けられ、腹に蹴りを入れられた。
防具をしているとはいえそれなりには痛い。
結局一度もレミアを倒すことが出来ずに終わったせいでご褒美はもらいそこねた。いったいご褒美は何なのか聞いてみたが、秘密。と唇に指を当て言われてしまってはそれだけで目の保養になったのでなんだか報われた気分になった。
少し幸せな気分だし、帰ったらレミアに血をあげようかなと考えつつ店に戻った。
「おかえりなさいませカナメ様。塩と砂糖を作ってください」
おかえりなさいませって美少女に言われたかった。残念ながら男の子に萌える趣味はないし幸せだった気分が一気になくなった。
店に戻って開口一番に仕事をしろって辛い。
塩の方は不評だったし売れるかわからないが砂糖の方は、カルビンが販路を作るそうだ。
張り切っているようだし大目に見ておこう。
魔晶石一個作る魔力で、何キロかわからないくらい出来るので効率は良い。訓練でかなり体力を使ったので正直だるいが頑張って作った。
砂糖と塩の区別が付くように目印を付けておいて、あとはカルビンに任せておく。
改めて。
お気に入り登録、評価有難う御座います。
最近感想とかでも言ってなかったので今この場でお礼申し上げときます。
そろそろ当初の予定だった成り上がりができます。
現在かなり多忙なので3日に一回の更新になってしまってますが、ちゃんと完結させますのでそれまでごつきあいいただけたらと思います。




