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色館  作者: 雪華97/SekkaKuna
第一章「導くのは」
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第四話

再投稿です。

 案内人と呼ばれる仮面をつけたその人物は部屋から出て、その場を離れた。

 後ろのほうではカギをつけたような音がしたが特に気にはしなかった。



 廊下をまたしばらく歩く。

 静かで長すぎる廊下を1人で。

 その人物は一言も発さずに瓶を揺らしながら進んでいた。




 暫くして…着いたのか、その人物は扉の前にピンクのラナンキュラスが飾られている場所をノックした。

 いつものように応答はしばらくないものだった。

 少し経ってから鍵が開く音がし、その人物の目の前にあった扉が開いた。




 その奥にいたのは、ピンクの髪色に緑の瞳。

 髪飾りには緑のリボンを付けていて、そのリボンには鍵がついている。

 その人物の目の前にいるその子は背丈は高すぎず低すぎず。

 声も中性的で性別は分からないが、沢山の鍵を身に着けていた。




「こんにちは。ピンクの鍵の子さん。会議は覚えていますか?」




「会議…ああ、数年経ったんだ?へ~何時?」




 その人物はいつものように目の前にいるその子に問いかける。

 その子から返ってきた返答は会議の時間に対する問いかけだった。




「**時**分です。お願いしますね?」




 その人物が時間を言うと、目の前のその子は懐中時計を取り出してそれを見た。




「ふ~ん。分かった。てか、毎回思うんだけどなんで案内人さんは会議のことを覚えてるのさ。僕は毎回いつあるのかなんて覚えていないのに。」




「さあ?何故でしょう?」




「......そっか。なら別にいいや。」




 その人物は仮面の下で作った笑いをしているように見えた。

 その人物の返答を聞いたその子は本当に興味がない。

 なかった。

 と言葉を紡ぎ、部屋の扉を閉じた。




 その人物は目の前の扉が閉じられたのを確認するとその場を離れる。

 離れる過程で見えたその人物の姿は、闇の中に消えかけていて、姿を認識できない程だった。




 一方、扉を閉じたその子は扉に鍵をかけると、直ぐに腰につけていた鍵を外して部屋の中にある、鍵のかかった扉に鍵を刺した。




 鍵を回すと扉が開いた音がした。


 その扉の奥には無数の鍵があり、飾られている鍵もあった。


 その子は無数の鍵の中で一つを取ると腰につけてその部屋の鍵を閉めた。


 腰につけた鍵を持ってその子は自らの部屋を出て会議室のほうへと向かった。




 その子が腰につけた鍵には文字が刻まれていた。


 ただ、その文字は読み取れない。

 何かの呪文のように文字が刻まれたその鍵は、闇の中で眩しいほどに光輝いている。

 その子がその鍵を握りしめると光り輝いていた鍵の光は静かになり、再び館内は真っ暗にへと変わった。


 物音もなく、光すらもない、静かすぎるこの館内は、まるでだれも住んでいないかのような様子をしていた。


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