プロローグ
ぼくは不登校者だ。
特に虐められていたわけでも、朝起きるのが辛かった訳でもない。普通に友達はいるし、部活の朝練も1年の頃はほぼ毎日行っていた。
ただ学校がめんどくさくなっただけだ。
学校に行かなくなったのは高一の秋、11月20日だ。
中学からバドミントンをしていたこともあり、部活の部内戦は今までずっと1位だった。
ただこの日、はじめて負けた。吉野拓海に負けた。
手を抜いていた訳ではない。吉野は高校からバドミントンをはじめたにしては上手かったし、いつか負けるだろうなとは思っていた。でも、一年のうちに負けるとは思いもしていなかった。
その瞬間、ぼくの中で全てがどうでも良くなり、次の日から学校に行かなくなった。
両親は放任主義だったこともあり、学校に行かないことに否定も反対もしなかった。
そこからはとにかくゲーム三昧だった。ここ数年で発売された人気タイトルはあらかたプレイしただろう。
ゲームをしている最中は最高に楽しかったが、一度ゲームを終えると、どこかモヤモヤした気持ちがあった。その気持ちを紛らわせるために、更にゲームをやり込んだ。
12月に一度担任が家にきて面談をした。
正直内容はほとんど覚えていない。ただ一言、担任が最後に言った
「辛いことがあったらなんでも相談してきてね。わたしはあなたの味方だからね。」
という言葉だけが自分の中でコダマしていた。
そして月日が過ぎ、今は2年生の5月2日、今日から日記を書こうと思う。なぜなら、ゴールデンウィークが終わったら学校に行こうと思っているからだ。




