☆追放☆
このお話は少し気がむいたのでかきました。
本当は10話完結くらいの気持ちだったのですが、なんか、楽しくなっちゃいました!
ゆっくり書くのでブックマークお願いしまぁす!!
わたしは5歳の長女。
この世界では満6歳でスキルを貰える。
そう、自分に合うスキルを。攻撃タイプか、回復タイプもしくは、雑用系。若い貴族にとってリスキーなものだ。
雑用系だったら、夢はほぼ全て潰えるのだ。
なれるのは雑用か、奴隷。
だが、貴族であるわたしがそんなヘンなスキルになるわけがない。
おやのステータスを見るに、父が『ファイター 爆炎剣技』、母が『リカバリー 治癒水』。つまりは水系の剣技か、炎系の治癒の二択の可能性が高いのだ。もしかしたら爆発系つまり、風景も混ざるかもね。
ちなみに、『炎』『水(氷)』『地』『風』だ。
その4種を操る大精霊がこの世界の神である。
意気揚々と布団に入った。
今日は6歳の誕生日!
そして、スキル定着日!
待ちに待ってました!
スキルな~にかな? やっぱ炎系は憧れるよね!
冒険者になりたいし~?
「いくよ~」
したから母親の声が聞こえる。
ちなみに貴族は鏡を見れない。
自分への信頼が大切なため、顔が結構大事なのだ。
自分への信頼と自信、それを壊すのが鏡、と言う判断だ。
そのため、基本部屋には窓がない。あるのは天井だけである。
つまりはある程度育つまではガラス製品をおけないのだ。
だから自分の顔は知らない。
判るのは真っ白な髪と肌であることだけ。
歯並びが悪いわけではないらしい。
そんなことを考えていると刻々と時間が過ぎるのだ。
急いでドアを開ける。
そのまま階段を降り、入り口へ向かう。
お母さんと手を繋ぎ、外へ出た。
外は眩しい! 明るい真ん丸がすごい眩しい。お馬さんが引っ張る部屋に入り込む。
壁の穴から外をみると他の子達も目を細めてるのがわかった。
天井の窓と言っても大した光入らなかったし。
だからなのか、目はめっちゃ良い!
めっちゃ綺麗に見える~!
でも、みんなもそうなのか?
ま、いっか!
このわたし、オリヴィア·マーサ、絶対に、最強スキルをゲットする!
そう意気込んでいたと言うのに……。
「は!? 『ユニーク 掃除屋』!?」
自分のスキルを楽しみに待っていたら、そんな声が聞こえてきた
『ユニーク 掃除屋』……?
え? ナニソレ? 美味しいの?
いやいや、ちがう、聞き間違え。
「再度、やられますか?」
「もちろんよ!」
また、何やらヘンな機械の前に立たされた。
「いきますよ~、すってー、はいてー」
言われた通りやるが、
「あ、変動してますね! どうやら二つ持ち……?」
「『ユニーク 料理屋』……?」
ママの絶叫がとどろいた。
家までの道は地獄だった。
手を繋いでも振りほどかれ、歩くスピードは早くなる。
ゼーハーしながらお馬さんの部屋に着いた。
「あんた、なんか要らない!」
パチンっ、ほおに一撃入った。
「出ていって! もう二度と、マーサ家を語らないで!」
大きな声でそう言われた。
その瞬間、胸のなかでパチン、と音がして、マーサを剥奪された。
もう、出るしかない。
二度と、来れないのだから。
泣きながら走った。
が、すぐに襟をだれかに捕まれた。
驚き振り向くと、わたしの専属使用人だった。
「オリヴィア嬢! わたしも着いていきます!」
気が付いたら泣いていた。声を上げて。
だが、一緒に行こうと踏み出すと、隣にはもう、居なかった。そして小さなバッグが落ちていた。中を見ると、食べ物が入っていた。
多分あの人が置いてったのだ。
裏切られたわけではないと、安心した。
そして、バックにはスキルにより、半無限に成っていた。
着替えや、小物が入っている。
これを元々用意していたのか。
あの人はすごい。食べ物も、この中では腐敗しない。
つまりはフタを開けなければ温度も、時間もキープされるのだ。
テントを出して、テントを張れる場所を探す。
大きな1本の杉の木の下。
ここなら少し開けていて、テントを張れる。
テントなんて教わったこと無いけど──いや、あの人に1度、教わった。
部屋で張ったのを思い出す。さあて、張るか!
ここまで苦戦するとは。
不格好だがテントを張れた。
後は、高いミニベットを出して、寝れば良いのだ。
「ふー、じゃあ、寝ますか」
ベットは暖かい。絶対に裏切らない暖かさがある。だが、人は裏切る。もう、辛くて耐えられそうにない。
そうだ、と思い付き、自分のステータスを確認する。
「『ユニーク 掃除屋』……。えーっと、効果は……」
1、全ての付着物を取り除く。それは物体に限らない。
2、家事全般を道具なしで出来る。
3、物を一時的に亜空間に入れられる。
4、風や水を操る。
「ん~、良く判らない……。まあいいや、次! 『ユニーク 料理屋』」
1、包丁や、ナイフ、フォーク、スプーン、皿を自由に創造する。
2、水や炎を操る。
3、物を自在に斬る。それは、魔力が自分と同等以下な人や物を含む。
4、物を自在に作る。これも、魔力が自分と同等以下な人や物を含む。
ん? 強くない?
他人にはスキル名しかバレないらしい。
逆に言えばどんなすごいスキルでも、名前がダメであれば、人生終了。
「え? じゃあ、じゃあ! 全然冒険者成れるじゃん!」
魔力は親2人を合わせて子供に譲渡される。つまりは親をワンパン出来る。まあ生まれたあとに親が強くなれば話は変わるのだが。
キタコレ!
絶望が希望に塗り変わり、眠りについた。
ぐっともーにんぐ!
今日も1日が始まる!
太陽が眩しいぜ。木々がわたしを称賛してる!
バックを漁り、お肉とお米を用意する。
「多分、このスキルを使えば……」
頭のなかでご飯の上に乗っかったお肉丼をイメージする。
ぽんっ、と美味しそうなどんぶりが出来るが、
「タレ忘れてた!」
そう、肝心な、タレである。
タレはたしか、玉ねぎと、しょう油と少しの味噌? そして、すり下ろしリンゴか?
適当にイメージした。
だが、見た目は美味しそうなタレだ。
味見するとこれがうまかった!
「うまー!」
嬉々としてタレを肉にかける。
タレがテカり最高の演出をしている。
一口食うとこれがさいこー!
うまし、うまし。
「じゃ、冒険者になるぞー!」
1日の目標をきめて、テントを出たのだった。