表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/86

☆追放☆

このお話は少し気がむいたのでかきました。

 本当は10話完結くらいの気持ちだったのですが、なんか、楽しくなっちゃいました!

 ゆっくり書くのでブックマークお願いしまぁす!!

 わたしは5歳の長女。

 この世界では満6歳でスキルがわかる。

 攻撃タイプか、回復タイプもしくは、雑用系。若い貴族にとってリスキーなものだ。

 雑用系だったら、夢はほぼ全て潰えるのだ。なれるのは雑用か、奴隷。

 だが、貴族であるわたしがそんなヘンなスキルになるわけがない。

 おやのステータスを見るに、父が『ファイター 爆炎剣技』、母が『リカバリー 治癒水』。つまりは水系の剣技か、炎系の治癒の二択の可能性が高いのだ。もしかしたら爆発系つまり、風系も混ざるかもね。

 ちなみに、『炎』『水(氷)』『地』『風』だ。

 その4種を操る大精霊がこの世界の神である。

 私はたくさんの夢を両手に抱えて意気揚々と布団に入った。




 今日は6歳の誕生日!

 そして、スキル定着日!

 待ちに待ってました!

 スキルな~にかな? やっぱ炎系は憧れるよね!

 冒険者になりたいし~? 母様も認めてくれると良いんだけど。


「いくよ~」


したから母様の声が聞こえる。

 ちなみに私たち貴族は鏡を見れない。

 つまり自分への信頼と自信、それを壊すのが鏡、と言う判断だ。そのため、基本部屋には窓がない。あるのは天窓だけである。ある程度育つまではガラス製品を使わせてもらえないのだ。

 だから自分の顔は細かくは知らない。金属のスプーンでも歪んじゃうし、そもそもじっと見てたら怒られるし。

 判るのは真っ白な髪と肌であることだけ。

 そんなことを考えていると刻々と時間が過ぎていっていた。ハッとして急いでドアを開ける。

 そのまま階段を降り、玄関へ向かう。

 そこで待っていた母様と手を繋ぎ、外へ出た。

 お外、眩しい! 特に明るい真ん丸がすごい眩しい。お馬さんが引っ張る部屋に入り込む。

 壁の穴から外をみると他の子達も目を細めてるのがわかった。

 天窓と言っても大した光入らなかったし。

 めっちゃお外きれ~!

 このわたし、オリヴィア·マーサ、絶対に、最強スキルをゲットする!

 そう意気込んでいたと言うのに……。




「は!? 『ユニーク 掃除屋』!?」


自分のスキルを楽しみに待っていたら、そんな声が聞こえてきた。

 『ユニーク 掃除屋』……?

 え? ナニソレ? おいしーの?

 いやいや、ちがう、聞き間違え。


「再度、やられますか?」

「もちろんよ!」


母様の言葉でまたヘンな道具の前に立たされた。


「いきますよ~、すってー、はいてー」


言われた通りやってみた。


「あ、変動してますね! どうやら二つ持ち……?」

「『ユニーク 料理屋』……?」


結果を覗き込んだ母様の絶叫がとどろいた。




家までの道は地獄だった。

 手を繋いでも振りほどかれ、歩くスピードは早くなる。

 ゼーハーしながらお馬さんの部屋に着いた。 


「あんた、なんか要らない!」


パチンっ、ほおに一撃入った。衝撃で涙も出なかった。


「出ていって! もう二度と、マーサ家を語らないで!」


大きな声でそう言われた。

 その瞬間、胸のなかでパチン、と音がして、マーサを剥奪された。

 もう、出るしかない。

 二度と、来れないのだ。幼い私でもそれくらいは理解できた。

 いきなりあふれ出した涙を拭きながら走った。

 が、すぐに襟をだれかに捕まれた。

 驚き振り向くと、わたしの専属使用人だった。


「オリヴィア嬢! わたしも着いていきます!」


気が付いたらもっともっと泣いていた。声を上げて。

 だが、一緒に行こうと踏み出すと、隣にはもう、居なかった。煙のように消えてしまった。

 そして小さなバッグが落ちていた。中を見ると、食べ物が入っていた。多分あの人が転送される前に置いてったのだ。

 裏切られたわけではないと、安心した。

 そして、バックにはスキルにより、半無限になっていた。

 着替えや、小物が入っている。

 これを元々用意していたのか。

 あの人はすごい。食べ物も、この中では腐敗しない。

 つまりはフタを開けなければ温度も、時間もキープされるのだ。

 テントを出して、テントを張れる場所を探す。

 大きな1本の杉の木の下。

 ここなら少し開けていて、テントを張れる。

 テントなんて教わったこと無いけど──いや、あの人に1度、教わった。

 部屋で張ったのを思い出す。さあて、張るか!




 ここまで苦戦するとは。

 不格好だがテントを張れた。

 後は、高いミニベットを出して、寝れば良いのだ。


「ふー、じゃあ、ねますか」


ベットは暖かい。絶対に裏切らない暖かさがある。だが、私は母様の期待を裏切った。もう、辛くて耐えられそうにない。

 いっぱい泣いてでもいきなり、そうだ、と思い付き自分のステータスを頭の中で確認する。


「『ユニーク 掃除屋』……。えーっと、効果は……」


1、全ての付着物を取り除く。それは物体に限らない。

2、家事全般を道具なしで出来る。

3、物を一時的に亜空間に入れられる。

4、風や水を操る。


「ん~、良く判らない……。まあいいや、次! 『ユニーク 料理屋』」


1、包丁や、ナイフ、フォーク、スプーン、皿を自由に創造する。

2、水や炎を操る。

3、物を自在に斬る。それは、魔力が自分と同等以下な人や物を含む。

4、物を自在に作る。これも、魔力が自分と同等以下な人や物を含む。


ん? 強くない?

 あ、他人にはスキル名しかみえないんだった。

 

「え? じゃあ、じゃあ! 全然冒険者成れるじゃん!」


魔力は親2人を合わせて子供に譲渡される。

 ってことは、母様くらいの敵なら倒せるわけだ。まあ生まれたあとに親が強くなれば話は変わるのだが。

 キタコレ!

 絶望が希望に塗り変わり、眠りについた。




 ぐっともーにんぐ!

 今日も1日が始まる!

 まんまるさん、きょうも眩しいぜ。木々がわたしを称賛してる!

 バックを漁り、お肉とお米を用意する。


「多分、このスキルを使えば……」


頭のなかでご飯の上に乗っかったお肉丼をイメージする。

 ぽんっ、と美味しそうなどんぶりが出来るが、


「タレ忘れてた!」


そう、肝心な、タレである。

 タレはたしか、玉ねぎと、しょう油と少しの塩? そして、いい感じに処理したりんごか?

 適当にイメージした。すると現れたのは少なくとも見た目は美味しそうなタレだ。

 味見するとこれがうまかった!


「うまー!」


嬉々としてタレを肉にかける。

 タレがテカり最高の演出をしている。

 一口食うとこれがさいこー!

 うまし、うまし。


「じゃ、冒険者になるぞー!」


1日の目標(ノルマ)をきめて、テントを出たのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ