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(二)―8
この夜、その店の一番奥に位置するブースには、初老の男性三人が華やかなドレスに身を包んだ若い女性三人を侍らせており、ノーネクタイのスーツの男性二人がブースの前に立っていた。二人は、席に座って談笑している三人とは対照的に、緊張した顔でそれぞれ左右に視線と意識を飛ばしていた。
「まだ三〇にもなっていないのに、組を回せるわけがない」
見た目は七〇から八〇代くらいの老人に見える横尾翔悟がそう言った。
「うちのシマにも来たよ。店長に『俺に付け』と言ったそうだ」
(続く)
この夜、その店の一番奥に位置するブースには、初老の男性三人が華やかなドレスに身を包んだ若い女性三人を侍らせており、ノーネクタイのスーツの男性二人がブースの前に立っていた。二人は、席に座って談笑している三人とは対照的に、緊張した顔でそれぞれ左右に視線と意識を飛ばしていた。
「まだ三〇にもなっていないのに、組を回せるわけがない」
見た目は七〇から八〇代くらいの老人に見える横尾翔悟がそう言った。
「うちのシマにも来たよ。店長に『俺に付け』と言ったそうだ」
(続く)
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