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(二)―7

 しかし、福山はこれを固辞した。確かに家族を失ったのは大きな悲しみであるが、同時に自分は捜査官である。それに家族のためにも犯人を逮捕しなければならない。それが二人への手向けになる。そういう理由からだ。

 福山の目の下の隈を見て、せめて仮眠を取れと本部長は指示した。しかし福山はそれも強い口調で断り、部屋を出て行った。その時、福山の目には普段とは違う強い眼光が見えるように本部長は感じた。

 駅前から飲食店の建ち並ぶ繁華街に入ると、左右には雑居ビルが立ち並んでいる。そのうちの一つには各フロアにキャバクラが入っているビルがあった。そのエレベーターに乗って最上階まで行くと、ギリシャ神話の女神の名を冠した「アフロディーテ」という名の店があった。黒塗りのガラスのドアを開けて中に入ると、L字のソファが五席ほどあり、奥にはバーカウンターがある落ち着いた雰囲気の店だった。


(続く)

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