前へ目次 次へ 14/29 (二)―12 戸手の拳銃を持つ腕はぷるぷると震えていた。対してボディーガードの背後からその後頭部に銃口を押し付けている高木の腕は、まったく震えていなかった。 「ほお、肝の据わった男だな、この状況で震えていないのか」 拳銃を向けられた横尾が高木を見て言った。 「なるほど、使えそうな男だな」 「はい、元自衛官ですので」 梶田が答えると「うるせえよ」と近田は梶田の方へ拳銃を向けた。 「あんたらは邪魔なんだよ。本庄組は近田組になるんだ」 (続く)